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ケース2 干しかんぴょう殺人事件【出題編】
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脱衣場から風呂場の戸を開けると、浴室を見回すコトリ。
「明らかに身長が足りないのに、高い位置にくくられてしまったタオル。そして、不自然な位置に穴が開けられていたバスタオルと、辺りに散らばっていた干しかんぴょう――果たして、この干しかんぴょうは水で戻されていたのかしら?」
いきなり振り返ったコトリにドキリとした。距離が思ったよりも近い。
「さ、さぁ――どうだったんでしょうね」
「私の考えが正しければ、干しかんぴょうは水で戻されていたはずですわ。だとすれば――おそらくシャワーの水もある程度出しっぱなしになっていたはず」
起きがけであるから、いつものファイルを持っているわけではない。何かあると、ファイルで確認しようとする癖がついているのは喜ばしいことなのだが、今は憶測でやり取りをするしかない。
「えっと、そんな記述ありましたっけ?」
資料の中に、水が出しっぱなしであったとの記述はなかったはず。少なくとも一里之にはその記憶がなかった。何かしらの思い違いが思い込みになっていたらよろしくない。
「ありませんわよ。でもね、まず間違いなくシャワーの水は出したままになっていたはずですわ。そして、そこから逆算すれば、おのずと犯人も絞れるはず」
昨日の時点でそうだったが、すでにコトリの中では答えがある程度決まってしまっているらしい。その答え合わせのために、わざわざこんな早朝に、現場へと出向いていたのだろうか。
「その辺りのことは、水道局に問い合わせてみれば分かることですわ。後で今一度、セバスチャンに照会をお願いしておいたほうが良さそうですわね」
それには同意である。鯖洲のことだから、昨日言われたことを面倒だという理由だけでないがしろにしている可能性が高い。釘を刺すという意味でも、もう一度お願いをしておいたほうがいいかもしれない。なんだかんだで、コトリは各々の特性をよく理解している。
「さて、とりあえずこれで充分ですわね。お部屋に戻って、お二度寝しますわよ。お二度寝。決して許されぬ堕落への誘い――お二度寝をしますわよ」
二度寝とは、そんなに罪深きことなのだろうか。まだ起きるには少しばかり時間が早いし、寝直すことは普通だと思うのであるが。そんなことを思う一里之を尻目に、コトリは脱衣場を出て行ってしまった。取り残された一里之は小さくため息を漏らす。全くもってつかみどころのないお嬢様だ。
「明らかに身長が足りないのに、高い位置にくくられてしまったタオル。そして、不自然な位置に穴が開けられていたバスタオルと、辺りに散らばっていた干しかんぴょう――果たして、この干しかんぴょうは水で戻されていたのかしら?」
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「さ、さぁ――どうだったんでしょうね」
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「えっと、そんな記述ありましたっけ?」
資料の中に、水が出しっぱなしであったとの記述はなかったはず。少なくとも一里之にはその記憶がなかった。何かしらの思い違いが思い込みになっていたらよろしくない。
「ありませんわよ。でもね、まず間違いなくシャワーの水は出したままになっていたはずですわ。そして、そこから逆算すれば、おのずと犯人も絞れるはず」
昨日の時点でそうだったが、すでにコトリの中では答えがある程度決まってしまっているらしい。その答え合わせのために、わざわざこんな早朝に、現場へと出向いていたのだろうか。
「その辺りのことは、水道局に問い合わせてみれば分かることですわ。後で今一度、セバスチャンに照会をお願いしておいたほうが良さそうですわね」
それには同意である。鯖洲のことだから、昨日言われたことを面倒だという理由だけでないがしろにしている可能性が高い。釘を刺すという意味でも、もう一度お願いをしておいたほうがいいかもしれない。なんだかんだで、コトリは各々の特性をよく理解している。
「さて、とりあえずこれで充分ですわね。お部屋に戻って、お二度寝しますわよ。お二度寝。決して許されぬ堕落への誘い――お二度寝をしますわよ」
二度寝とは、そんなに罪深きことなのだろうか。まだ起きるには少しばかり時間が早いし、寝直すことは普通だと思うのであるが。そんなことを思う一里之を尻目に、コトリは脱衣場を出て行ってしまった。取り残された一里之は小さくため息を漏らす。全くもってつかみどころのないお嬢様だ。
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