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ケース2 干しかんぴょう殺人事件【解決編】
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被害者は犯人によって意識を失わされていた。現時点でコトリの言葉から推測できる事実はそれしかない。一体、風呂場で何が起きていたのか。それをコトリは実証してくれるらしい。
「まず、いくつか事前に準備をする必要がありますわ。とりあえず干しかんぴょうから手をつけるといたしますわね」
コトリは袋の中から干しかんぴょうを取り出すと、それを開けて中の干しかんぴょうを取り出した。干しかんぴょうは随分と長く、切って加工される前のものらしい。
「短くカットされて加工してあるものはすぐに見つかったんだがよ、お嬢の言う未加工の干しかんぴょうが売ってなくてよ。探すのに苦労したんだからな」
その干しかんぴょうには鯖洲の努力も染み込んでいるらしかった。恩着せがましく呟く鯖洲を尻目に、干しかんぴょうに細工をするコトリ。何本かの干しかんぴょうを手に取り、それを三つ編みのように編んでいく。
「まず、犯人はこのようにして、干しかんぴょうを編んでロープ状にしたものを用意していたと思われます」
そう言いつつ干しかんぴょうを編んでいくコトリ。しばらくすると干しかんぴょうによる簡易ロープが2本できあがった。
「さて、これで干しかんぴょうのほうは問題ありせんわね」
干しかんぴょうを編み終えたコトリ。続いて鯖洲が買ってきたバスタオルを手に取る。
「何かこれに穴を開けるものを――」
名前は呼ばなかったものの、視線は鯖洲のほうへと向けられている。鯖洲はそのまま視線を一里之のほうに投げようとするが、しかし舌打ちをして「分かったよ。なんか適当に探してくるわ」と風呂場から出て行った。しばらくするとドライバー片手に鯖洲が戻ってくる。コトリが穴を開ける位置を指定すると、ぶつぶつと文句を垂れつつも、素直に鯖洲はそれに従った。
資料によれば、現場に残されていたバスタオルの上部に、2つの穴が開けられていたはずだ。しかもタオル上部の両端にひとつずつだ。
「――ほら、これでいいかよ?」
ドライバーの先端を突き立て、なんとか無理矢理に穴を開けた鯖洲。コトリは穴の空いたバスタオルを手にすると「これくらいの大きさの穴なら問題ありませんわ」と満足げに頷いた。
「さぁ、ロープ状に編んだ干しかんぴょうと穴の空いたタオル――。ここまでやれば、もう何が起きていたか分かるんじゃありませんの?」
あえて自ら答えは言わず、話を一里之達へと振ってくるコトリ。すでに一里之の中には、こういうことではないかという答えが出ていた。
「まず、いくつか事前に準備をする必要がありますわ。とりあえず干しかんぴょうから手をつけるといたしますわね」
コトリは袋の中から干しかんぴょうを取り出すと、それを開けて中の干しかんぴょうを取り出した。干しかんぴょうは随分と長く、切って加工される前のものらしい。
「短くカットされて加工してあるものはすぐに見つかったんだがよ、お嬢の言う未加工の干しかんぴょうが売ってなくてよ。探すのに苦労したんだからな」
その干しかんぴょうには鯖洲の努力も染み込んでいるらしかった。恩着せがましく呟く鯖洲を尻目に、干しかんぴょうに細工をするコトリ。何本かの干しかんぴょうを手に取り、それを三つ編みのように編んでいく。
「まず、犯人はこのようにして、干しかんぴょうを編んでロープ状にしたものを用意していたと思われます」
そう言いつつ干しかんぴょうを編んでいくコトリ。しばらくすると干しかんぴょうによる簡易ロープが2本できあがった。
「さて、これで干しかんぴょうのほうは問題ありせんわね」
干しかんぴょうを編み終えたコトリ。続いて鯖洲が買ってきたバスタオルを手に取る。
「何かこれに穴を開けるものを――」
名前は呼ばなかったものの、視線は鯖洲のほうへと向けられている。鯖洲はそのまま視線を一里之のほうに投げようとするが、しかし舌打ちをして「分かったよ。なんか適当に探してくるわ」と風呂場から出て行った。しばらくするとドライバー片手に鯖洲が戻ってくる。コトリが穴を開ける位置を指定すると、ぶつぶつと文句を垂れつつも、素直に鯖洲はそれに従った。
資料によれば、現場に残されていたバスタオルの上部に、2つの穴が開けられていたはずだ。しかもタオル上部の両端にひとつずつだ。
「――ほら、これでいいかよ?」
ドライバーの先端を突き立て、なんとか無理矢理に穴を開けた鯖洲。コトリは穴の空いたバスタオルを手にすると「これくらいの大きさの穴なら問題ありませんわ」と満足げに頷いた。
「さぁ、ロープ状に編んだ干しかんぴょうと穴の空いたタオル――。ここまでやれば、もう何が起きていたか分かるんじゃありませんの?」
あえて自ら答えは言わず、話を一里之達へと振ってくるコトリ。すでに一里之の中には、こういうことではないかという答えが出ていた。
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