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ケース3 山奥の事故物件【出題編】
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寺山がアバウトに提示した長さを眺めつつ「思った以上に金具と金具の距離が短いのですわね」とコトリ。一息置いて「まぁ、そこの距離は短ければ短いほど都合が良いですわ」と続ける。
「一里之君、ちなみに扉を壊した後、閂は見つかっているのかしら?」
当時、岩尾がハチェットを使って扉を壊している。それすなわち、扉を開ける際に閂も一緒に破壊された可能性が高いと考えられるだろう。資料へと目を落として、それを確信する。
「一応、それらしきものは現場から見つかっているみたいですけど、扉を壊す際にハチェットで真っ二になってしまったみたいですね。現場には長さがバラバラの閂が落ちてたそうです」
閂がかけられた状態の扉を開けるためには、どうすれば簡単か。それはおそらく、金具と金具の間に通されている閂を切断することであろう。閂を破壊してしまえば、当然ながら金具から閂は外れて落ちる。そうすれば簡単に扉は開くはずであり、わざわざ扉を破壊する必要もないように思える。
「ふーん、狙ってやったのか、それともたまたま閂を真っ二つにしてしまったのか。もしくは――」
コトリはそこで息を吐き出すと、実に意味深な言葉を吐いた。
「元から閂はアンバランスな2本になっていたのか」
その際、彼女が実に気味の悪い笑みを浮かべているように見えた一里之は、背筋に冷たいものを感じる。彼女はこの状況をどのように捉えているのだろうか。やはり、外見からうかがえるように楽しんでいるのだろうか。
「さて、これで密室については解決ですわね。問題は、それを誰がやったのか――ですわ」
彼女の一言に耳を疑った。鯖洲が小さく「今回も早々と帰れそうだな」と呟く。寺山は一里之と同じように、コトリが見せていた気味の悪い笑みに驚いているようだった。きっと彼の中で抱いていたコトリという人物像からは想像できないことなのであろう。
「今回は宿泊客はもちろんのこと、山荘の関係者まで容疑者になっている。そして、状況から見れば、誰にでも犯行は可能だったと思われますわ」
事件当時、宿泊客に関しては、互いに連れ合いであるはずの堀田と美弥でさえ、別室に宿泊していた。岩尾は1人でここを訪れたはず。遺体が早朝に見つかっていることを考えると、犯行時刻は夜中ということになるだろう。すなわち、誰もアリバイを証明することはできないと思われる。
「一里之君、ちなみに扉を壊した後、閂は見つかっているのかしら?」
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コトリはそこで息を吐き出すと、実に意味深な言葉を吐いた。
「元から閂はアンバランスな2本になっていたのか」
その際、彼女が実に気味の悪い笑みを浮かべているように見えた一里之は、背筋に冷たいものを感じる。彼女はこの状況をどのように捉えているのだろうか。やはり、外見からうかがえるように楽しんでいるのだろうか。
「さて、これで密室については解決ですわね。問題は、それを誰がやったのか――ですわ」
彼女の一言に耳を疑った。鯖洲が小さく「今回も早々と帰れそうだな」と呟く。寺山は一里之と同じように、コトリが見せていた気味の悪い笑みに驚いているようだった。きっと彼の中で抱いていたコトリという人物像からは想像できないことなのであろう。
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