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ケース5 誕生秘話は惨劇へ【出題編】
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「先ほどの彼らのことを考えると、どこでどんな待ち伏せをされているか分かりません。慎重に行きましょう」
「まぁ、さすがに走ってる車に対してどうこうしようとはしねぇだろうな。途中で警察の厄介になるもの面倒だから、速度とかは基本的に守りながら走るぞ。正直、面倒で仕方がねぇがな」
冥と鯖洲の簡単な打ち合わせの後、コトリ達を乗せた車はひたすらに走る。普段からの行動範囲が広くないコトリからすれば、もはや外の景色を見てもどこか分からない。ただ、少しずつ辺りの風景が寂しくなって来ているような気がする。
カーナビが道なき道のほうを指し示す。確かに道らしきものはあるのだが、しかし草は伸び放題だし、何かの間違いではないかと思ってしまった。
「草がなぎ倒されてるってことは、ここを通った車があるってことだよな――。ここで合ってるのか」
時にカーナビというものは、とんでもない案内をしてくれることがある。そうかと思えば、目的地が見えない内に案内を終了してみたりと、かゆいところに手が届かなかったりするものだ。今回のナビもまた、草がなぎ倒された跡でもなければ、それらの類だと思っていたかもしれない。
「こんなところを走るとは思ってなかったなぁ。つい最近、コーティング洗車したばっかりだったのによ」
文句を言いながらも、ゆっくりと車を道なき道へと走らせる鯖洲。道の幅は、車がギリギリですれ違うことができる程度。周囲は鬱蒼と木々が生い茂っており不気味だった。本当に、この先にキャンプ場などあるのだろうか。
コトリの不安をよそに走ることしばらく。道幅が途中で広がり、山道をひた走る形になった。途中から見えた眼下に広がる森は、絶景とまではいかないものの圧巻だった。
「ようやくキャンプ場があるっぽくなってきたぜ。あの入り口の道を整備しねぇと、誰もキャンプなんかに来ねぇだろうに」
確かに、あの道の先にキャンプ場がある気配など微塵もなかった。半信半疑でナビに従い、それっぽい雰囲気が出てきたわけではあるが、あの状況なら引き返す人も多そうだ。
「察するに、そこまで繁盛しているところでもないのでしょう。知る人ぞ知る――みたいな場所かもしれませんし」
そう答えた冥は、そこでコトリのほうへと視線を向けてきた。
「先ほどから無言ですが、大丈夫ですか? 車酔いされたとか?」
どうやら車酔いをしているのだと勘違いされたらしい。確かに無言ではあったが、特に意味はないというか――意図してやったものではない。
「まぁ、さすがに走ってる車に対してどうこうしようとはしねぇだろうな。途中で警察の厄介になるもの面倒だから、速度とかは基本的に守りながら走るぞ。正直、面倒で仕方がねぇがな」
冥と鯖洲の簡単な打ち合わせの後、コトリ達を乗せた車はひたすらに走る。普段からの行動範囲が広くないコトリからすれば、もはや外の景色を見てもどこか分からない。ただ、少しずつ辺りの風景が寂しくなって来ているような気がする。
カーナビが道なき道のほうを指し示す。確かに道らしきものはあるのだが、しかし草は伸び放題だし、何かの間違いではないかと思ってしまった。
「草がなぎ倒されてるってことは、ここを通った車があるってことだよな――。ここで合ってるのか」
時にカーナビというものは、とんでもない案内をしてくれることがある。そうかと思えば、目的地が見えない内に案内を終了してみたりと、かゆいところに手が届かなかったりするものだ。今回のナビもまた、草がなぎ倒された跡でもなければ、それらの類だと思っていたかもしれない。
「こんなところを走るとは思ってなかったなぁ。つい最近、コーティング洗車したばっかりだったのによ」
文句を言いながらも、ゆっくりと車を道なき道へと走らせる鯖洲。道の幅は、車がギリギリですれ違うことができる程度。周囲は鬱蒼と木々が生い茂っており不気味だった。本当に、この先にキャンプ場などあるのだろうか。
コトリの不安をよそに走ることしばらく。道幅が途中で広がり、山道をひた走る形になった。途中から見えた眼下に広がる森は、絶景とまではいかないものの圧巻だった。
「ようやくキャンプ場があるっぽくなってきたぜ。あの入り口の道を整備しねぇと、誰もキャンプなんかに来ねぇだろうに」
確かに、あの道の先にキャンプ場がある気配など微塵もなかった。半信半疑でナビに従い、それっぽい雰囲気が出てきたわけではあるが、あの状況なら引き返す人も多そうだ。
「察するに、そこまで繁盛しているところでもないのでしょう。知る人ぞ知る――みたいな場所かもしれませんし」
そう答えた冥は、そこでコトリのほうへと視線を向けてきた。
「先ほどから無言ですが、大丈夫ですか? 車酔いされたとか?」
どうやら車酔いをしているのだと勘違いされたらしい。確かに無言ではあったが、特に意味はないというか――意図してやったものではない。
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