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ケース5 誕生秘話は惨劇へ【解決編】
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コトリが隣からノートを覗いてくる。おそらく分からないであろうが、斑目は聞いてみた。
「――見たことのあるナンバーがあったりしませんか?」
もし、コトリの推測通り、あの運転手である寺山という男が犯人ならば、屋敷の車を使った可能性はあるだろう。もっとも、あのリムジンではさすがに目立つだろうが。コトリは斑目からノートを横取りするようにして奪い取り、しばらく目を通していたが、首を緩く横に振る。
「一応、今使っている車のナンバーは覚えてきましたけど、それが過去の事件で使われている可能性は低いと思いますわ。それにしても、記録を見てみるとほぼ毎日ですわね。さぞ、ご心労もたまったことでしょうに」
元自治会長の執念の深さを見たような気がした。確かに、羅列されている記録の日付が、ほぼほぼ毎日なのである。必ずといっていいほど、夜になると誰かが肝試しに訪れている。近所の人達はさぞ迷惑だったことだろう。
「そう考えると、ますます例の廃病院が現場になった意味が分かりませんね。毎日のように誰かが訪れるような場所を、果たして誘拐の監禁場所に選ぶでしょうか?」
元自治会長が目の前にいることを忘れて、ぽつりと呟いてしまった斑目。ここには、過去の記録を見せて欲しいという体裁でやって来たわけであり、過去に起きた誘拐事件のことを調べているとは言っていない。変に元自治会長が気を悪くしないといいが。
「なるほど、あの事件のことを調べておられたのですか。当時は、この辺りも騒然となったものです」
ぽつりと呟く元自治会長。その口調からして、特に気を悪くしたりはしていないようだ。なんだか、調べるべきことを元自治会長に隠していたようで申し訳ないが。
「あ、はい。そうなんです。今さらかもしれませんがね、あの事件には不審な点が多くて――ですから、洗い直したいと思っておりまして」
斑目が言うと、元自治会長は小さく何度も頷いた。もしかすると、思うところがあったのかもしれない。
「いえね、私もずっとおかしいと思っていたんだ。なんせ、こうして毎日のように心霊スポットに肝試しに来る若者がいたんだ。あんなところに、人を監禁したところで、誰かに必ず見つかる。それなのに、あそこに監禁されていた可能性が高いだなんて新聞記事が出回ってね……。それこそ、その記録を持って警察にまで行ったけれども、門前払いされてしまったんだよ」
きっと、元自治会長は善意で行動したのであろう。しかし、それは警察には伝わらなかったらしい。
「――見たことのあるナンバーがあったりしませんか?」
もし、コトリの推測通り、あの運転手である寺山という男が犯人ならば、屋敷の車を使った可能性はあるだろう。もっとも、あのリムジンではさすがに目立つだろうが。コトリは斑目からノートを横取りするようにして奪い取り、しばらく目を通していたが、首を緩く横に振る。
「一応、今使っている車のナンバーは覚えてきましたけど、それが過去の事件で使われている可能性は低いと思いますわ。それにしても、記録を見てみるとほぼ毎日ですわね。さぞ、ご心労もたまったことでしょうに」
元自治会長の執念の深さを見たような気がした。確かに、羅列されている記録の日付が、ほぼほぼ毎日なのである。必ずといっていいほど、夜になると誰かが肝試しに訪れている。近所の人達はさぞ迷惑だったことだろう。
「そう考えると、ますます例の廃病院が現場になった意味が分かりませんね。毎日のように誰かが訪れるような場所を、果たして誘拐の監禁場所に選ぶでしょうか?」
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斑目が言うと、元自治会長は小さく何度も頷いた。もしかすると、思うところがあったのかもしれない。
「いえね、私もずっとおかしいと思っていたんだ。なんせ、こうして毎日のように心霊スポットに肝試しに来る若者がいたんだ。あんなところに、人を監禁したところで、誰かに必ず見つかる。それなのに、あそこに監禁されていた可能性が高いだなんて新聞記事が出回ってね……。それこそ、その記録を持って警察にまで行ったけれども、門前払いされてしまったんだよ」
きっと、元自治会長は善意で行動したのであろう。しかし、それは警察には伝わらなかったらしい。
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