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DAY2
19
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釈然としない思いをかかえつつ、響野はクローゼットの扉を閉めた。
衣類の次は〈食〉のバリアフリー対策である。冷蔵庫や食料庫に収まっている食材を取り出して確認したあと、それぞれを調理方法別に分類した。
ひとつめのグループは調理が不要な缶詰や非常食。食パンやシリアルなどもここに含まれる。食べるためには封を切りさえすれば良いので、もっとも手間がかからない食品群だ。
ふたつめのグループは電子レンジで調理できるレトルト食品。ここに分類されたのは、昨日の昼食にもなったカレーと白米のみだった。こちらも電子レンジさえ使えれば、調理に支障はない。
みっつめのグループはお湯を注ぐタイプのカップ麺やインスタントスープなど。このグループは、思いのほか品数が多かった。パッケージを読むことができないと食べ物の種類すらわからない。
響野は画像認識アプリを使ってみることにした。以前、SNS上で少し話題になったのを記憶していた。スマートフォンのカメラで撮影すると、AIが画像を読みとって、被写体の名称や色、表面に印刷された文字情報などを合成音声で読み上げてくれるというものだ。
水元にアプリのダウンロードを手伝ってもらい、何度か使って練習をしてみる。
画像認識の精度は悪くなかった。少なくとも、手にとったカップ麺がしょうゆ味なのか塩味なのかはわかるようになった。
自分もアプリを操作してみた水元は「食品以外にも使えそうだな」と言った。響野も同感だ。たとえば、靴下の色を見分けたりするのに役立つだろう。
衣類の次は〈食〉のバリアフリー対策である。冷蔵庫や食料庫に収まっている食材を取り出して確認したあと、それぞれを調理方法別に分類した。
ひとつめのグループは調理が不要な缶詰や非常食。食パンやシリアルなどもここに含まれる。食べるためには封を切りさえすれば良いので、もっとも手間がかからない食品群だ。
ふたつめのグループは電子レンジで調理できるレトルト食品。ここに分類されたのは、昨日の昼食にもなったカレーと白米のみだった。こちらも電子レンジさえ使えれば、調理に支障はない。
みっつめのグループはお湯を注ぐタイプのカップ麺やインスタントスープなど。このグループは、思いのほか品数が多かった。パッケージを読むことができないと食べ物の種類すらわからない。
響野は画像認識アプリを使ってみることにした。以前、SNS上で少し話題になったのを記憶していた。スマートフォンのカメラで撮影すると、AIが画像を読みとって、被写体の名称や色、表面に印刷された文字情報などを合成音声で読み上げてくれるというものだ。
水元にアプリのダウンロードを手伝ってもらい、何度か使って練習をしてみる。
画像認識の精度は悪くなかった。少なくとも、手にとったカップ麺がしょうゆ味なのか塩味なのかはわかるようになった。
自分もアプリを操作してみた水元は「食品以外にも使えそうだな」と言った。響野も同感だ。たとえば、靴下の色を見分けたりするのに役立つだろう。
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