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DAY5
55
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「伯母さんが言ったことは冗談だ。悪気はないと思う」
「俺が佳子さんの冗談に怒るはずないだろ」
「じゃあ、何に怒ったんだ?」
「別に……怒ってないけど……」
そうだろうか?と響野は首をかしげる。困惑しつつも伯母のあとを追って居間に戻ろうとすると、「ちょっといい?」と声がして水元に肘のあたりをつかまれた。
「さっきのあれ、ふらついてたんじゃないか?」
平気だ、と答えたが、肘をつかんだときの相手の声音を聞いて、どう答えても無駄だろうなと思った。前にリビングの床の物を撤去して良いか?と聞いてきたときと同じ種類の声だったからだ。
水元は被介助者の転倒を何よりも警戒している。
腕を支えられるようにして廊下を進みながら、響野は横にいる相手の不機嫌の原因になりそうなものをあれこれと推測してみた。
確証はないが、もしかすると山崎だろうか?と考える。
水元のように命を預かる仕事に就いている人間にとって、事故というのは“取り返しがつかないもの”だろう。絶対に、起こしてはならない。
だが、山崎の仕事は、すでに起きた事故を“いかに処理するか”が命題だ。
「俺が佳子さんの冗談に怒るはずないだろ」
「じゃあ、何に怒ったんだ?」
「別に……怒ってないけど……」
そうだろうか?と響野は首をかしげる。困惑しつつも伯母のあとを追って居間に戻ろうとすると、「ちょっといい?」と声がして水元に肘のあたりをつかまれた。
「さっきのあれ、ふらついてたんじゃないか?」
平気だ、と答えたが、肘をつかんだときの相手の声音を聞いて、どう答えても無駄だろうなと思った。前にリビングの床の物を撤去して良いか?と聞いてきたときと同じ種類の声だったからだ。
水元は被介助者の転倒を何よりも警戒している。
腕を支えられるようにして廊下を進みながら、響野は横にいる相手の不機嫌の原因になりそうなものをあれこれと推測してみた。
確証はないが、もしかすると山崎だろうか?と考える。
水元のように命を預かる仕事に就いている人間にとって、事故というのは“取り返しがつかないもの”だろう。絶対に、起こしてはならない。
だが、山崎の仕事は、すでに起きた事故を“いかに処理するか”が命題だ。
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