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DAY AFTER
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意識するとしたら、多くは成分組成が変わったときだろう。自分が慣れ親しんでいた環境が、今までとは異なる別のものに変わりはじめていると感じたとき。
「新しい施設長は、同性愛者が嫌いみたいだった。外国人もかな」
そう言う彼の言葉は、ひどくゆっくりしていて、自分の感情と記憶を一つひとつ吟味しているように見える。
「誰も諌めなかった……どこかの省庁から天下ってきたお偉いさんだったみたいで……それで、俺が辞める前は、ずいぶんおかしな雰囲気になってたよ。由香里先輩や俺のあとにも外国人スタッフが何人か辞めて、さすがに問題になったから指導が入ったとは聞いてるけど」
響野が握っている手に、水元は自分も少し力をこめた。
「わざわざ言わなかったのは、もう全部、終わったことだからだよ」
「“職場に恵まれた”とか言ってなかったか?」
「施設長が替わるまでは良い職場だったんだ」
「おまえが辛かったのに良い職場なわけない」
つい語気が荒くなる。
水元が明るい色の目を見張った。
「……脱線事故のときも何も言わなかっただろう……」
「それも、すごい古い話じゃないか?」
苦笑する相手に、笑い事じゃないぞと響野は顔をしかめる。
油断すると水元を責めはじめてしまいそうだったので、意識的に、彼の手をもう一度強く握り直した。
* * * * *
「新しい施設長は、同性愛者が嫌いみたいだった。外国人もかな」
そう言う彼の言葉は、ひどくゆっくりしていて、自分の感情と記憶を一つひとつ吟味しているように見える。
「誰も諌めなかった……どこかの省庁から天下ってきたお偉いさんだったみたいで……それで、俺が辞める前は、ずいぶんおかしな雰囲気になってたよ。由香里先輩や俺のあとにも外国人スタッフが何人か辞めて、さすがに問題になったから指導が入ったとは聞いてるけど」
響野が握っている手に、水元は自分も少し力をこめた。
「わざわざ言わなかったのは、もう全部、終わったことだからだよ」
「“職場に恵まれた”とか言ってなかったか?」
「施設長が替わるまでは良い職場だったんだ」
「おまえが辛かったのに良い職場なわけない」
つい語気が荒くなる。
水元が明るい色の目を見張った。
「……脱線事故のときも何も言わなかっただろう……」
「それも、すごい古い話じゃないか?」
苦笑する相手に、笑い事じゃないぞと響野は顔をしかめる。
油断すると水元を責めはじめてしまいそうだったので、意識的に、彼の手をもう一度強く握り直した。
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