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裏話その2
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「本当に、困ったこと」
異界から呼び寄せた魂を休ませ、女神アナスタシアは憂いに満ちた溜息を吐いた。
この世界を創造したのは彼女ではなく、妹に当たる存在だ。この世界で永く信仰されてきた女神であり、アナスタシアと同じ系統の彼女より後に神格を得たもの。
しかし彼女は神としての禁忌を侵し、複数の上位神によって封じられている。代わりに、己の世界が既に成熟し神の手を必要としない程度に安定した状態だったアナスタシアに、遺された世界が譲渡された。
そして訪れてわかったのだが、『妹』は自分の世界を自分の都合のいいように改変しており、そのための歪みが酷かった。正直なところアナスタシアにしても他の神々にしても、この世界を維持することにさほど意義を見出だせないのだが、出来るだけのことはするつもりだ。
その第一歩として、歪みを正すための聖女の召喚を認めたのだが。
人間達には、まだ妹女神の影響が色濃く残っていた。その故に、正当な聖女のみならず、彼女の意を映したかのようなおまけまで共に呼び込む始末。召喚を言い出した王子自身、その影響の最も濃い人間の一人なので、仕方がないのかもしれない。
「……全て、を制御することは私にも難しく不可能ですが。貴女の行く末に幸多からんことを、私の聖女」
異界から呼び寄せた魂を休ませ、女神アナスタシアは憂いに満ちた溜息を吐いた。
この世界を創造したのは彼女ではなく、妹に当たる存在だ。この世界で永く信仰されてきた女神であり、アナスタシアと同じ系統の彼女より後に神格を得たもの。
しかし彼女は神としての禁忌を侵し、複数の上位神によって封じられている。代わりに、己の世界が既に成熟し神の手を必要としない程度に安定した状態だったアナスタシアに、遺された世界が譲渡された。
そして訪れてわかったのだが、『妹』は自分の世界を自分の都合のいいように改変しており、そのための歪みが酷かった。正直なところアナスタシアにしても他の神々にしても、この世界を維持することにさほど意義を見出だせないのだが、出来るだけのことはするつもりだ。
その第一歩として、歪みを正すための聖女の召喚を認めたのだが。
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