2 / 10
2.婚約破棄
しおりを挟む
数日後、治療院のベッドに横たわる私の元へ、固い表情の両親が訪れた。
私は事故の日からベッドの上で過ごし、少しずつ現実を受け入れざるを得なくなっていた。
右足は相変わらず痛むし、動かないままだったから。
お父様は私の手を取って、言いづらそうな表情で話し始める。
「すまない、今日はシャノンにどうしても伝えないとならないことがあって来たんだ。」
「はい。」
「シャノンとクロード卿の婚約だが、白紙に戻ったよ。
エバンス侯爵家では、傷物の令嬢を受け入れることはできないそうだ。
クロード卿はシャノンと婚約破棄したくないと訴えているようだが、エバンス侯爵はそれを許さないだろう。
だから、翻ることはないと思ってくれ。
それでも、先代の遺言があるから、代わりに妹のリオノーラが、クロード卿と婚約したよ。
私の力が及ばずシャノンには申し訳ないけれど、わかってくれ。」
「そうですか…。」
私はお父様に何と言っていいか、わからなかった。
クロードは侯爵家の御曹司ですもの、私がこのような状態になってしまった以上、婚約を破棄されても仕方ないのだろう。
クロードとは、幼馴染でいずれ結婚すると思っていたから、悲しいのはその通りだけれども、どこまでも現実感がない。
あの日から、私の気持ちはどこか置き去りのまま、ただ病室のベッドの上で動けずにいる。
そんな気分だった。
クロードは、私の代わりにリオノーラと結婚するのね。
「オーティス伯爵家の娘と結婚させる。」と言う先代の遺言さえ守れれば、エバンス侯爵家としては、私でなくても、妹でも構わないのだろう。
ぼんやりとそんなことを考えている。
現実感のない私に比べると、テッドの方が何倍も悲壮だった。
「シャノン様、申し訳ありません。
僕はシャノン様にこの先の一生を捧げます。
だから、何とかお許しください。」
テッドは病室の床に這いつくばり、何度も涙を流しながら頭を下げる。
「頭を上げて、もういいのよ。
テッドのせいじゃないわ。
不幸な事故だったのよ、馬車の前を犬の群れが横切ったのよね。
もうわかったから。」
「シャノン様、本当に申し訳ありません。」
「それより、テッドは大丈夫だったの?
馬車から投げ出されたんでしょう?」
「頭に傷はありますが、こんなのはシャノン様と比べたら、大したことはありません。」
「そう?
あなたが大きな怪我をしなくて、良かったわ。」
「シャノン様…。」
「ねぇ、もしテッドが私に一生を捧げてくれると言うのなら、私を支えてくれないかしら?
今、右足が全く動かないの。
だから、今の私は何をするにも助けが必要なのよ。」
「僕でいいのですか?
でしたら僕は、一生シャノン様の支えになります。」
「ありがとう。
そしたら、早速私を抱えて歩けるくらいの力をつけて。」
「わかりました。
僕はたくさん食べて、力がつくように頑張ります。」
テッドはこの先の目標が見つかったためか、あの事故以来、初めて明るい表情を見せた。
元々テッドは、私の専属従者ではなく、邸全体の御者だ。
普段から邸中の者を乗せて、馬車を走らせていた。
けれども、今回の事故のせいで、このまま御者を続けることは許されないだろう。
どんな理由であれ、馬車を転倒させて、怪我人を出してしまった事実がある。
だから、歩けない私の世話は大変だと思うけれど、私付きの従者にして、支えてもらうことにした。
今の私は、一人で歩くこともできないし、転んでも起き上がれない。
私の怪我をわかってくれる人の支えが、絶対的に必要なのだ。
両親にそのことを話すと、すぐに理解してくれ、承諾を得られた。
二人共、婚約破棄された私に、両親のせいではないけれど後ろめたい思いがあるし、私の世話をする人がつくことで、丸く収まるならばむしろ良かったと思っているだろう。
シャノンの病室から、楽しげな笑い声が聞こえている。
カミーユは診療の後、シャノンの様子を見に部屋を訪れた。
「やあ、痛みはどうだい?」
笑っていたシャノンとテッドが、話をやめて僕を見上げる。
「先生、相変わらずです。
動かないと大丈夫なのですが、少しでも動こうとすると、痛みが酷くて、動けません。」
「痛みが和らぐ薬草を飲んでいても、痛み自体が治まるのは、まだしばらくかかるだろうね。
ところで、テッドがこんなに嬉しそうに笑う姿を、僕は初めて見たよ。
シャノンは彼にどんな魔法をかけたの?」
「ふふ、私付きの従者になってもらったんですの。
私には、助けてくれる人が必要だから。
それに、今回のことで落ち込んでいましたけれど、テッドは元々、笑顔が素敵な青年なのです。」
「なるほど、それは良かったね。
では、早速運動を教えるから、テッドに一日三回やってもらおう。
足を動かすよ。
こうすれば痛むかい?」
そう言って、カミーユはシャノンの布団をそっと捲り、長いドレス風の寝衣の裾を上げて、足首を持ち、前後左右に動かし始めた。
カミーユは、シャノンの白くほっそりとした足に少し動揺したものの、それを顔に出さずに説明しながら続ける。
「ちょっと引っ張られる感じがあって、痛いけれど、我慢できる範囲です。」
「それなら、今日から始めてほしい。
動けるようになるより先に、足首が固まってしまえば、歩けるようになるのはもっと難しくなる。
早いうちから、運動を始めておくことが大切だよ。」
シャノンとテッドは、真剣に耳を傾けている。
「わかりました。
シャノン様、足首を触ってもよろしいですか?」
テッドは恥ずかしそうに、シャノンの足首を見つめている。
「ええ、お願い。」
テッドは恐る恐る両手を差し出して、シャノンの足首をそっと触る。
「動かしますね。」
そう言って、真っ赤になりながらも、足首から目を外さずに、シャノンの足首を慎重に持ち上げ動かす。
その真剣な姿を見て、シャノンは僕の目を見て、目だけで笑いを伝えてきた。
僕も目でシャノンに笑い返したが、どちらかと言うとテッドの思いの方が僕にはよくわかる。
テッドにとって、雲の上のような令嬢の足首を触っているのだから、男としてドギドキしてしまうのは無理もない。
僕だって、医師として何でもないように見せるけれど、シャノンの寝衣を捲った時、本当は動揺していたんだよ。
君の寝衣を捲って動揺しない男なんて、この世にいるのかな?
テッドはその日から、毎日欠かさずにシャノンの足首の運動を続けている。
私は事故の日からベッドの上で過ごし、少しずつ現実を受け入れざるを得なくなっていた。
右足は相変わらず痛むし、動かないままだったから。
お父様は私の手を取って、言いづらそうな表情で話し始める。
「すまない、今日はシャノンにどうしても伝えないとならないことがあって来たんだ。」
「はい。」
「シャノンとクロード卿の婚約だが、白紙に戻ったよ。
エバンス侯爵家では、傷物の令嬢を受け入れることはできないそうだ。
クロード卿はシャノンと婚約破棄したくないと訴えているようだが、エバンス侯爵はそれを許さないだろう。
だから、翻ることはないと思ってくれ。
それでも、先代の遺言があるから、代わりに妹のリオノーラが、クロード卿と婚約したよ。
私の力が及ばずシャノンには申し訳ないけれど、わかってくれ。」
「そうですか…。」
私はお父様に何と言っていいか、わからなかった。
クロードは侯爵家の御曹司ですもの、私がこのような状態になってしまった以上、婚約を破棄されても仕方ないのだろう。
クロードとは、幼馴染でいずれ結婚すると思っていたから、悲しいのはその通りだけれども、どこまでも現実感がない。
あの日から、私の気持ちはどこか置き去りのまま、ただ病室のベッドの上で動けずにいる。
そんな気分だった。
クロードは、私の代わりにリオノーラと結婚するのね。
「オーティス伯爵家の娘と結婚させる。」と言う先代の遺言さえ守れれば、エバンス侯爵家としては、私でなくても、妹でも構わないのだろう。
ぼんやりとそんなことを考えている。
現実感のない私に比べると、テッドの方が何倍も悲壮だった。
「シャノン様、申し訳ありません。
僕はシャノン様にこの先の一生を捧げます。
だから、何とかお許しください。」
テッドは病室の床に這いつくばり、何度も涙を流しながら頭を下げる。
「頭を上げて、もういいのよ。
テッドのせいじゃないわ。
不幸な事故だったのよ、馬車の前を犬の群れが横切ったのよね。
もうわかったから。」
「シャノン様、本当に申し訳ありません。」
「それより、テッドは大丈夫だったの?
馬車から投げ出されたんでしょう?」
「頭に傷はありますが、こんなのはシャノン様と比べたら、大したことはありません。」
「そう?
あなたが大きな怪我をしなくて、良かったわ。」
「シャノン様…。」
「ねぇ、もしテッドが私に一生を捧げてくれると言うのなら、私を支えてくれないかしら?
今、右足が全く動かないの。
だから、今の私は何をするにも助けが必要なのよ。」
「僕でいいのですか?
でしたら僕は、一生シャノン様の支えになります。」
「ありがとう。
そしたら、早速私を抱えて歩けるくらいの力をつけて。」
「わかりました。
僕はたくさん食べて、力がつくように頑張ります。」
テッドはこの先の目標が見つかったためか、あの事故以来、初めて明るい表情を見せた。
元々テッドは、私の専属従者ではなく、邸全体の御者だ。
普段から邸中の者を乗せて、馬車を走らせていた。
けれども、今回の事故のせいで、このまま御者を続けることは許されないだろう。
どんな理由であれ、馬車を転倒させて、怪我人を出してしまった事実がある。
だから、歩けない私の世話は大変だと思うけれど、私付きの従者にして、支えてもらうことにした。
今の私は、一人で歩くこともできないし、転んでも起き上がれない。
私の怪我をわかってくれる人の支えが、絶対的に必要なのだ。
両親にそのことを話すと、すぐに理解してくれ、承諾を得られた。
二人共、婚約破棄された私に、両親のせいではないけれど後ろめたい思いがあるし、私の世話をする人がつくことで、丸く収まるならばむしろ良かったと思っているだろう。
シャノンの病室から、楽しげな笑い声が聞こえている。
カミーユは診療の後、シャノンの様子を見に部屋を訪れた。
「やあ、痛みはどうだい?」
笑っていたシャノンとテッドが、話をやめて僕を見上げる。
「先生、相変わらずです。
動かないと大丈夫なのですが、少しでも動こうとすると、痛みが酷くて、動けません。」
「痛みが和らぐ薬草を飲んでいても、痛み自体が治まるのは、まだしばらくかかるだろうね。
ところで、テッドがこんなに嬉しそうに笑う姿を、僕は初めて見たよ。
シャノンは彼にどんな魔法をかけたの?」
「ふふ、私付きの従者になってもらったんですの。
私には、助けてくれる人が必要だから。
それに、今回のことで落ち込んでいましたけれど、テッドは元々、笑顔が素敵な青年なのです。」
「なるほど、それは良かったね。
では、早速運動を教えるから、テッドに一日三回やってもらおう。
足を動かすよ。
こうすれば痛むかい?」
そう言って、カミーユはシャノンの布団をそっと捲り、長いドレス風の寝衣の裾を上げて、足首を持ち、前後左右に動かし始めた。
カミーユは、シャノンの白くほっそりとした足に少し動揺したものの、それを顔に出さずに説明しながら続ける。
「ちょっと引っ張られる感じがあって、痛いけれど、我慢できる範囲です。」
「それなら、今日から始めてほしい。
動けるようになるより先に、足首が固まってしまえば、歩けるようになるのはもっと難しくなる。
早いうちから、運動を始めておくことが大切だよ。」
シャノンとテッドは、真剣に耳を傾けている。
「わかりました。
シャノン様、足首を触ってもよろしいですか?」
テッドは恥ずかしそうに、シャノンの足首を見つめている。
「ええ、お願い。」
テッドは恐る恐る両手を差し出して、シャノンの足首をそっと触る。
「動かしますね。」
そう言って、真っ赤になりながらも、足首から目を外さずに、シャノンの足首を慎重に持ち上げ動かす。
その真剣な姿を見て、シャノンは僕の目を見て、目だけで笑いを伝えてきた。
僕も目でシャノンに笑い返したが、どちらかと言うとテッドの思いの方が僕にはよくわかる。
テッドにとって、雲の上のような令嬢の足首を触っているのだから、男としてドギドキしてしまうのは無理もない。
僕だって、医師として何でもないように見せるけれど、シャノンの寝衣を捲った時、本当は動揺していたんだよ。
君の寝衣を捲って動揺しない男なんて、この世にいるのかな?
テッドはその日から、毎日欠かさずにシャノンの足首の運動を続けている。
658
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢のささやかな幸福
香木陽灯
恋愛
田舎の伯爵令嬢アリシア・ローデンには婚約者がいた。
しかし婚約者とアリシアの妹が不貞を働き、子を身ごもったのだという。
「結婚は家同士の繋がり。二人が結ばれるなら私は身を引きましょう。どうぞお幸せに」
婚約破棄されたアリシアは潔く身を引くことにした。
婚約破棄という烙印が押された以上、もう結婚は出来ない。
ならば一人で生きていくだけ。
アリシアは王都の外れにある小さな家を買い、そこで暮らし始める。
「あぁ、最高……ここなら一人で自由に暮らせるわ!」
初めての一人暮らしを満喫するアリシア。
趣味だった刺繍で生計が立てられるようになった頃……。
「アリシア、頼むから戻って来てくれ! 俺と結婚してくれ……!」
何故か元婚約者がやってきて頭を下げたのだ。
しかし丁重にお断りした翌日、
「お姉様、お願いだから戻ってきてください! あいつの相手はお姉様じゃなきゃ無理です……!」
妹までもがやってくる始末。
しかしアリシアは微笑んで首を横に振るばかり。
「私はもう結婚する気も家に戻る気もありませんの。どうぞお幸せに」
家族や婚約者は知らないことだったが、実はアリシアは幸せな生活を送っていたのだった。
元婚約者様へ――あなたは泣き叫んでいるようですが、私はとても幸せです。
有賀冬馬
恋愛
侯爵令嬢の私は、婚約者である騎士アラン様との結婚を夢見ていた。
けれど彼は、「平凡な令嬢は団長の妻にふさわしくない」と、私を捨ててより高位の令嬢を選ぶ。
絶望に暮れた私が、旅の道中で出会ったのは、国中から恐れられる魔導王様だった。
「君は決して平凡なんかじゃない」
誰も知らない優しい笑顔で、私を大切に扱ってくれる彼。やがて私たちは夫婦になり、数年後。
政争で窮地に陥ったアラン様が、助けを求めて城にやってくる。
玉座の横で微笑む私を見て愕然とする彼に、魔導王様は冷たく一言。
「我が妃を泣かせた罪、覚悟はあるな」
――ああ、アラン様。あなたに捨てられたおかげで、私はこんなに幸せになりました。心から、どうぞお幸せに。
愛のゆくえ【完結】
春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした
ですが、告白した私にあなたは言いました
「妹にしか思えない」
私は幼馴染みと婚約しました
それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか?
☆12時30分より1時間更新
(6月1日0時30分 完結)
こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね?
……違う?
とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。
他社でも公開
私の願いは貴方の幸せです
mahiro
恋愛
「君、すごくいいね」
滅多に私のことを褒めることがないその人が初めて会った女の子を褒めている姿に、彼の興味が私から彼女に移ったのだと感じた。
私は2人の邪魔にならないよう出来るだけ早く去ることにしたのだが。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
9時から5時まで悪役令嬢
西野和歌
恋愛
「お前は動くとロクな事をしない、だからお前は悪役令嬢なのだ」
婚約者である第二王子リカルド殿下にそう言われた私は決意した。
ならば私は願い通りに動くのをやめよう。
学園に登校した朝九時から下校の夕方五時まで
昼休憩の一時間を除いて私は椅子から動く事を一切禁止した。
さあ望むとおりにして差し上げました。あとは王子の自由です。
どうぞ自らがヒロインだと名乗る彼女たちと仲良くして下さい。
卒業パーティーもご自身でおっしゃった通りに、彼女たちから選ぶといいですよ?
なのにどうして私を部屋から出そうとするんですか?
嫌です、私は初めて自分のためだけの自由の時間を手に入れたんです。
今まで通り、全てあなたの願い通りなのに何が不満なのか私は知りません。
冷めた伯爵令嬢と逆襲された王子の話。
☆別サイトにも掲載しています。
※感想より続編リクエストがありましたので、突貫工事並みですが、留学編を追加しました。
これにて完結です。沢山の皆さまに感謝致します。
さよなら 大好きな人
小夏 礼
恋愛
女神の娘かもしれない紫の瞳を持つアーリアは、第2王子の婚約者だった。
政略結婚だが、それでもアーリアは第2王子のことが好きだった。
彼にふさわしい女性になるために努力するほど。
しかし、アーリアのそんな気持ちは、
ある日、第2王子によって踏み躙られることになる……
※本編は悲恋です。
※裏話や番外編を読むと本編のイメージが変わりますので、悲恋のままが良い方はご注意ください。
※本編2(+0.5)、裏話1、番外編2の計5(+0.5)話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる