12 / 22
12.誕生日その2
しおりを挟む
海で遊んでいた笑顔のマリアが、僕のところに駆け寄ってきた。
「タイラー様、とても楽しいわ。
海は遠くで見ると青く見えるのに、足元の水は透明なのよ。」
「そうなんだ。
僕も一緒に入りたいな。」
「じゃあ、入りましょうよ。
椅子をもう少し海の方へ動かせばいいだけだわ。」
「えっ?」
「ね、タイラー様、一緒に入りましょ。」
「うん。」
僕はマリアに誘われたら、何でもすると決めている。
「ロドルフ、タイラー様の靴を脱がせて、椅子を波の来るところまで動かして。」
「わかりました。」
ロドルフはマリアの言葉に、何の躊躇もなく従う。
僕の靴を脱がせ、ズボンを捲ると、サエモンと二人で椅子を両側から持ち上げ、波が引いたのを見計らって、僕の座っている椅子を波打ち際に置くと、二人は走って波の届かないところまで戻る。
「二人共ありがとう。
タイラー様、波が来るわよ。」
その瞬間、僕の足元に波が触れ、波は引いたり寄せたりを繰り返す。
僕は海に浸かる足元を見つめた。
「冷たい、それに確かに水は透明だね。」
「そうでしょ。」
僕の横に立つマリアは楽しそうに笑っている。
「タイラー様と海で遊べるなんて、本当に嬉しいわ。
見て、お魚が泳いでいるの。」
「本当だ。」
「こんな浅いところでも見れるのね。
面白いわ。」
「そうだね。
泳いでいる魚を初めて見たよ。」
「そうね、私も初めて。
タイラー様、足が冷えてしまったんじゃない?
そろそろロドルフ達に砂浜まで連れて行ってもらう?」
「足は冷たいけれど、まだこうしていたい。
マリア、僕は君と手を繋ぎたい。」
僕はゆっくりと腕を持ち上げて、マリアの方へ手を差し伸ばす。
「はい。」
マリアは僕と手を繋ぐと、僕に微笑みながら、海の遠くの方を見つめる。
僕もその視線を追って、海の彼方へと目を向ける。
こうしていると、僕達は恋人同士のようだね。
形式上は婚約者だけど、僕がこんな体でいる限り、マリアを僕に縛りつけることはできない。
それでも僕は全力で、君との結婚を手に入れる。
運動を頑張って、歩けるようになって、マリアを絶対誰にも渡さない。
彼女の手の温もりを感じながら、心の中で誓う。
君のために声には出さないけれど、大好きだよ。
いつか君が僕を選んでくれる。
それを信じて最後まで諦めない。
だから、こうして時々手を繋ぐことを許してほしいんだ。
「ありがとう、今日は本当に楽しかったよ。」
「うん、タイラー様、嫌がらないで来てくれてありがとう。」
「こちらこそ、また来よう。」
「うん。
これでタイラー様が色々なところに行けるのはわかったわ。
これからもどんどん出かける挑戦をしていきましょうね。」
「僕はあんまり動けないから、マリアやロドルフに負担をかけてしまうし、人目のあるところに行ったら、僕がこんな体だから目立ってしまうけれど、一緒にいて嫌じゃないの?」
「えっ?
確かに私一人では難しいけれど、ロドルフも喜んで手伝ってくれるし、そもそも目立つのは、タイラー様がここの領主であるから、どんな姿であれそれは避けられないわ。
でも、忘れてるかもしれないけれど、タイラー様は見た目もとても素敵なのよ。
むしろ、私はどんどん出かけて、みんなに自慢したいくらいよ。
私の婚約者様ですって。」
「そうか。
それなら安心したよ。
これからも一緒に出かけよう。
でも、一つだけお願いがあるんだけど、できれば計画の段階で僕にも教えてくれると嬉しい。
サプライズも嬉しいけれど、一緒に計画を立てるのも楽しいと思うんだ。」
「そうね、タイラー様と海に来ることを計画している時、ずっと私はワクワクしていたわ。
だから、今度からはタイラー様と一緒に考えるわ。」
「うん、ありがとう。
僕もマリアとワクワクしたい。」
「ふふ、そうね。」
帰りの馬車に揺られながら、窓から外を見つめると夕陽が空を照らし、オレンジの光が差し込んでいる。
寝て帰れるはずの馬車だけど、僕は今日の出来事に興奮しているせいか、全く疲れを感じず、壁にもたれて座っている。
一方、マリアは疲れたようで、丸まりながら眠ってしまった。
まるで気まぐれな猫みたいだな。
今日は海に入り、楽しそうに遊んでいたし、僕への誕生日のプレゼントをやり遂げて安心したのか、馬車が揺れても起きる気配はない。
普段は淑女そのものだけど、元々田舎育ちだし、本来の彼女は活発な女性なんだろうな。
そんな姿を垣間見せてくれるところも、可愛い。
僕はゆっくりと手を伸ばし、マリアの髪に触れ、頭を撫でる。
マリアの髪はこんなにふわふわで柔らかい。
僕は思わず笑みを漏らす。
「タイラー様、今日は誕生日なので、マリア様の髪に触れても、特別に見なかったことにしてあげます。」
「ありがとう。」
今日は人生で最高の誕生日だった。
こんな毎日が永遠に続いたらいいのに。
そしたら僕はずっと幸せで、マリアのそばにいられる。
「タイラー様、海でマリア様と手を繋いでいた時、すごく手が上がっていましたね。」
「そうだろ?
最近、マリアとロドルフに置いていかれてたから、ひたすら運動していたんだ。
でも、マリアと手を繋ぐためだと考えたら、頑張って良かった。」
「そうですね。
すごく二人は絵になっていましたよ。
僕とサエモンは、タイラー様がいつまでも帰るのを渋って、椅子に座ったまま、海の中に少しずつ沈んでいくんじゃないかと、気が気でなかったですけれど。
下は砂ですからね、潮の満ち引きもありますし。」
「さすがに足が冷たいし、そこまではしないよ。
また、マリアとどこかへ出かける約束もしたから。
マリアは、車椅子に乗る僕と出かけるのを嫌じゃない、むしろ自慢だって言ってくれたんだ。
僕はね、どこに行くのにも手がかかるし、目立ってしまうから、嫌がられると思っていて、一緒に出かけたいと自分から言えないでいたんだ。
なのに今日、その思いは杞憂だと知れて、本当に幸せだよ。」
「その気持ちはわかります。
そうなると僕は、さらに筋肉を増やさなきゃですね。
とりあえず、明日は筋肉痛なので、僕は休みます。」
「ああ、いいよ。
ありがとう、これからも頼むね。」
「はい、タイラー様もマリア様と出会ってから、どんどん前向きに挑戦するようになりましたね。」
「うん、マリアは今日もそうだけど、僕が想像もつかないことを提案するよね。
でも、それはすべて僕のために考えてくれたことだと思えば、感謝しかない。
気がつけば、多くの新しい挑戦はマリアの一言から始まっている。
だから、これからも僕はマリアのやりたいことはすべてやるつもりだ。
例えば、それで高熱が出て、再びブツブツが出ても、椅子に座ったまま海で溺れても、それで構わない。
だから、ロドルフもマリアの望む通り、好きにさせてあげて。
僕はそれで何が起きたとしても、恨んだり、後悔することは決してないから。」
「わかりましたよ。
僕はタイラー様の気持ちは手に取るようにわかるので。」
「うん、頼んだ。」
僕はマリアの頭を撫でながら、幸せを噛み締めた。
「タイラー様、とても楽しいわ。
海は遠くで見ると青く見えるのに、足元の水は透明なのよ。」
「そうなんだ。
僕も一緒に入りたいな。」
「じゃあ、入りましょうよ。
椅子をもう少し海の方へ動かせばいいだけだわ。」
「えっ?」
「ね、タイラー様、一緒に入りましょ。」
「うん。」
僕はマリアに誘われたら、何でもすると決めている。
「ロドルフ、タイラー様の靴を脱がせて、椅子を波の来るところまで動かして。」
「わかりました。」
ロドルフはマリアの言葉に、何の躊躇もなく従う。
僕の靴を脱がせ、ズボンを捲ると、サエモンと二人で椅子を両側から持ち上げ、波が引いたのを見計らって、僕の座っている椅子を波打ち際に置くと、二人は走って波の届かないところまで戻る。
「二人共ありがとう。
タイラー様、波が来るわよ。」
その瞬間、僕の足元に波が触れ、波は引いたり寄せたりを繰り返す。
僕は海に浸かる足元を見つめた。
「冷たい、それに確かに水は透明だね。」
「そうでしょ。」
僕の横に立つマリアは楽しそうに笑っている。
「タイラー様と海で遊べるなんて、本当に嬉しいわ。
見て、お魚が泳いでいるの。」
「本当だ。」
「こんな浅いところでも見れるのね。
面白いわ。」
「そうだね。
泳いでいる魚を初めて見たよ。」
「そうね、私も初めて。
タイラー様、足が冷えてしまったんじゃない?
そろそろロドルフ達に砂浜まで連れて行ってもらう?」
「足は冷たいけれど、まだこうしていたい。
マリア、僕は君と手を繋ぎたい。」
僕はゆっくりと腕を持ち上げて、マリアの方へ手を差し伸ばす。
「はい。」
マリアは僕と手を繋ぐと、僕に微笑みながら、海の遠くの方を見つめる。
僕もその視線を追って、海の彼方へと目を向ける。
こうしていると、僕達は恋人同士のようだね。
形式上は婚約者だけど、僕がこんな体でいる限り、マリアを僕に縛りつけることはできない。
それでも僕は全力で、君との結婚を手に入れる。
運動を頑張って、歩けるようになって、マリアを絶対誰にも渡さない。
彼女の手の温もりを感じながら、心の中で誓う。
君のために声には出さないけれど、大好きだよ。
いつか君が僕を選んでくれる。
それを信じて最後まで諦めない。
だから、こうして時々手を繋ぐことを許してほしいんだ。
「ありがとう、今日は本当に楽しかったよ。」
「うん、タイラー様、嫌がらないで来てくれてありがとう。」
「こちらこそ、また来よう。」
「うん。
これでタイラー様が色々なところに行けるのはわかったわ。
これからもどんどん出かける挑戦をしていきましょうね。」
「僕はあんまり動けないから、マリアやロドルフに負担をかけてしまうし、人目のあるところに行ったら、僕がこんな体だから目立ってしまうけれど、一緒にいて嫌じゃないの?」
「えっ?
確かに私一人では難しいけれど、ロドルフも喜んで手伝ってくれるし、そもそも目立つのは、タイラー様がここの領主であるから、どんな姿であれそれは避けられないわ。
でも、忘れてるかもしれないけれど、タイラー様は見た目もとても素敵なのよ。
むしろ、私はどんどん出かけて、みんなに自慢したいくらいよ。
私の婚約者様ですって。」
「そうか。
それなら安心したよ。
これからも一緒に出かけよう。
でも、一つだけお願いがあるんだけど、できれば計画の段階で僕にも教えてくれると嬉しい。
サプライズも嬉しいけれど、一緒に計画を立てるのも楽しいと思うんだ。」
「そうね、タイラー様と海に来ることを計画している時、ずっと私はワクワクしていたわ。
だから、今度からはタイラー様と一緒に考えるわ。」
「うん、ありがとう。
僕もマリアとワクワクしたい。」
「ふふ、そうね。」
帰りの馬車に揺られながら、窓から外を見つめると夕陽が空を照らし、オレンジの光が差し込んでいる。
寝て帰れるはずの馬車だけど、僕は今日の出来事に興奮しているせいか、全く疲れを感じず、壁にもたれて座っている。
一方、マリアは疲れたようで、丸まりながら眠ってしまった。
まるで気まぐれな猫みたいだな。
今日は海に入り、楽しそうに遊んでいたし、僕への誕生日のプレゼントをやり遂げて安心したのか、馬車が揺れても起きる気配はない。
普段は淑女そのものだけど、元々田舎育ちだし、本来の彼女は活発な女性なんだろうな。
そんな姿を垣間見せてくれるところも、可愛い。
僕はゆっくりと手を伸ばし、マリアの髪に触れ、頭を撫でる。
マリアの髪はこんなにふわふわで柔らかい。
僕は思わず笑みを漏らす。
「タイラー様、今日は誕生日なので、マリア様の髪に触れても、特別に見なかったことにしてあげます。」
「ありがとう。」
今日は人生で最高の誕生日だった。
こんな毎日が永遠に続いたらいいのに。
そしたら僕はずっと幸せで、マリアのそばにいられる。
「タイラー様、海でマリア様と手を繋いでいた時、すごく手が上がっていましたね。」
「そうだろ?
最近、マリアとロドルフに置いていかれてたから、ひたすら運動していたんだ。
でも、マリアと手を繋ぐためだと考えたら、頑張って良かった。」
「そうですね。
すごく二人は絵になっていましたよ。
僕とサエモンは、タイラー様がいつまでも帰るのを渋って、椅子に座ったまま、海の中に少しずつ沈んでいくんじゃないかと、気が気でなかったですけれど。
下は砂ですからね、潮の満ち引きもありますし。」
「さすがに足が冷たいし、そこまではしないよ。
また、マリアとどこかへ出かける約束もしたから。
マリアは、車椅子に乗る僕と出かけるのを嫌じゃない、むしろ自慢だって言ってくれたんだ。
僕はね、どこに行くのにも手がかかるし、目立ってしまうから、嫌がられると思っていて、一緒に出かけたいと自分から言えないでいたんだ。
なのに今日、その思いは杞憂だと知れて、本当に幸せだよ。」
「その気持ちはわかります。
そうなると僕は、さらに筋肉を増やさなきゃですね。
とりあえず、明日は筋肉痛なので、僕は休みます。」
「ああ、いいよ。
ありがとう、これからも頼むね。」
「はい、タイラー様もマリア様と出会ってから、どんどん前向きに挑戦するようになりましたね。」
「うん、マリアは今日もそうだけど、僕が想像もつかないことを提案するよね。
でも、それはすべて僕のために考えてくれたことだと思えば、感謝しかない。
気がつけば、多くの新しい挑戦はマリアの一言から始まっている。
だから、これからも僕はマリアのやりたいことはすべてやるつもりだ。
例えば、それで高熱が出て、再びブツブツが出ても、椅子に座ったまま海で溺れても、それで構わない。
だから、ロドルフもマリアの望む通り、好きにさせてあげて。
僕はそれで何が起きたとしても、恨んだり、後悔することは決してないから。」
「わかりましたよ。
僕はタイラー様の気持ちは手に取るようにわかるので。」
「うん、頼んだ。」
僕はマリアの頭を撫でながら、幸せを噛み締めた。
239
あなたにおすすめの小説
神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました
青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。
それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。
[完結]出来損ないと言われた令嬢、実は規格外でした!
青空一夏
恋愛
「おまえなど生まれてこなければ良かったのだ!」そうお父様に言われ続けた私。高位貴族の令嬢だったお母様は、お父様に深く愛され、使用人からも慕われていた。そのお母様の命を奪ってこの世に生まれた私。お母様を失ったお父様は、私を憎んだ。その後、お父様は平民の女性を屋敷に迎え入れ、その女性に子供ができる。後妻に屋敷の切り盛りを任せ、私の腹違いの妹を溺愛するお父様は、私を本邸から追い出し離れに住まわせた。私は、お父様からは無視されるか罵倒されるか、使用人からは見下されている。そんな私でも家庭教師から褒められたことは嬉しい出来事だった。この家庭教師は必ず前日に教えた内容を、翌日に試験する。しかし、その答案用紙さえも、妹のものとすり替えられる。それは間違いだらけの答案用紙で、「カーク侯爵家の恥さらし。やはりおまえは生まれてくるべきじゃなかったんだな」と言われた。カーク侯爵家の跡継ぎは妹だと言われたが、私は答案用紙をすり替えられたことのほうがショックだった。やがて学園に入学するのだがーー
これは父親から嫌われたヒロインが、後妻と腹違いの妹に虐げられたり、学園でも妹に嫌がらせされるなか、力に目覚め、紆余曲折ありながらも幸せになる、ラブストーリー。
※短編の予定ですが、長編になる可能性もあります。
あの日々に戻りたくない!自称聖女の義妹に夫と娘を奪われた妃は、死に戻り聖女の力で復讐を果たす
青の雀
恋愛
公爵令嬢スカーレット・ロッテンマイヤーには、前世の記憶がある。
幼いときに政略で結ばれたジェミニ王国の第1王子ロベルトと20歳の時に結婚した。
スカーレットには、7歳年下の義妹リリアーヌがいるが、なぜかリリアーヌは、ロッテンマイヤー家に来た時から聖女様を名乗っている。
ロッテンマイヤーは、代々異能を輩出している家柄で、元は王族
物語は、前世、夫に殺されたところから始まる。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
[完結]だってあなたが望んだことでしょう?
青空一夏
恋愛
マールバラ王国には王家の血をひくオルグレーン公爵家の二人の姉妹がいる。幼いころから、妹マデリーンは姉アンジェリーナのドレスにわざとジュースをこぼして汚したり、意地悪をされたと嘘をついて両親に小言を言わせて楽しんでいた。
アンジェリーナの生真面目な性格をけなし、勤勉で努力家な姉を本の虫とからかう。妹は金髪碧眼の愛らしい容姿。天使のような無邪気な微笑みで親を味方につけるのが得意だった。姉は栗色の髪と緑の瞳で一見すると妹よりは派手ではないが清楚で繊細な美しさをもち、知性あふれる美貌だ。
やがて、マールバラ王国の王太子妃に二人が候補にあがり、天使のような愛らしい自分がふさわしいと、妹は自分がなると主張。しかし、膨大な王太子妃教育に我慢ができず、姉に代わってと頼むのだがーー
(完結)私はもう他人です!
青空一夏
恋愛
マリアの両親は平民で、ピナベーカリーというパン屋を経営している。一歳違いの妹ソフィアはピンクブロンドにピンクの大きな瞳の愛らしい女の子で、両親に溺愛されていた。マリアも妹を可愛がっており、幼いころの姉妹仲はとても良かった。
マリアが学園に通う年齢になった頃、小麦粉の値上げでピナベーカリーの経営がうまくいかず、マリアは学園に行くことができない。同じ街のブロック服飾工房に住み込みで働くことになった。朝早く実家のパン屋を手伝い、服飾工房に戻って夜まで針仕事。 お給料の半分は家に入れるのだが、マリアはそれを疑問にも思わなかった。
その1年後、ソフィアが学園に通う年齢になると、ピナベーカリーが持ち直し、かなりパンが売れるようになった。そのためソフィアは裕福な子女が通う名門ルクレール女学園の寮に行くことになった。しかし、ルクレール女学園の学費は高く、マリアは給料を全部入れてくれるように頼まれた。その時もマリアは妹の幸せを自分のものとして捉え、両親の言うとおりにそれを受け入れる。
マリアは家族思いで誠実。働き者なところをブロック服飾工房のオーナーであるレオナードに見初められる。そして、レオナードと結婚を誓い合い、両親と妹と引き合わせたところ・・・・・・
これは、姉妹格差で我慢させられてきた姉が、前世の記憶を取り戻し、もう利用されないと、自分の人生を歩もうとする物語です。
たのしい わたしの おそうしき
syarin
恋愛
ふわふわのシフォンと綺羅綺羅のビジュー。
彩りあざやかな花をたくさん。
髪は人生で一番のふわふわにして、綺羅綺羅の小さな髪飾りを沢山付けるの。
きっと、仄昏い水底で、月光浴びて天の川の様に見えるのだわ。
辛い日々が報われたと思った私は、挙式の直後に幸せの絶頂から地獄へと叩き落とされる。
けれど、こんな幸せを知ってしまってから元の辛い日々には戻れない。
だから、私は幸せの内に死ぬことを選んだ。
沢山の花と光る硝子珠を周囲に散らし、自由を満喫して幸せなお葬式を自ら執り行いながら……。
ーーーーーーーーーーーー
物語が始まらなかった物語。
ざまぁもハッピーエンドも無いです。
唐突に書きたくなって(*ノ▽ノ*)
こーゆー話が山程あって、その内の幾つかに奇跡が起きて転生令嬢とか、主人公が逞しく乗り越えたり、とかするんだなぁ……と思うような話です(  ̄ー ̄)
19日13時に最終話です。
ホトラン48位((((;゜Д゜)))ありがとうございます*。・+(人*´∀`)+・。*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる