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第2章
本殿での初夜2
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ところで、何でカルロが隣のバルコニーに居るのだろうか。
私はてっきり、2度とカルロの前に顔を出さないような、特殊な部屋に案内されたのだと思っていた。
何故ならかつて無いくらい凄く怒らせたのはわかっていたから。
嫌われたかもしれないと思った。私に幻滅したっぽい感じの事を言っていたし。
ここに到着する前は、地下室とかにある秘密の牢獄とかに転居することを想像していた。
いざ来てみると想像とはかけ離れており、やたら広くて綺麗で、好みの家具や壁紙で好きな本もあるし、景色も良い部屋だった。
けれど、きっと2度とカルロと顔を合わせる事のない工夫が施された特殊な部屋を用意されたのだとも思っていた。
このままカルロに嫌われている状態は非常に良くないのは流石にわかったので、どうやって怒りを解くか後で考えようとしていた。
それにはまず、2人で会えるようにしないといけないなー…と、考えていたのだけれど、
案外あっさり会えてしまった。
ーーもしかしてこの人、実は私と仲直りしたい?
…成程、そういうことね。
聞けばカルロは同年代の友人が居たことが無かったから…分かりづらい人だなぁ。
これが、アレンの言っていた難しい年頃の男の子と言うやつなのでしょう。
私より年上だけど、男の子の精神的成長は女の子よりも遅いと聞いた。
それに私は前世の記憶もあって精神年齢はカルロより年上かもしれない。※本人も少々自信がない。
だからここは、精神的にお姉さんの私から話かけてあげよう。
「私ね、カルロ陛下と話したいことがあるの、今から冷静に話合いましょう」
「・・その前にそこから降りてくれないか?」
「確かに、このままじゃ話しにくいね」
「────────•いや待て。おまえ何を」
言葉が終わる前に、テリアは弾みをつけて手摺りを蹴る。
カルロのいるバルコニーへ着地しようとした。勿論狙いは人の居ない場所。つまりカルロの居る位置よりも手前に狙いを定めて飛んだ。
このくらいの距離は何とも無いと思ったのだけれど、予想外にも突如現れた人影に驚いたテリアは思わず目を瞑る。
ーードンッグシャッ
「ぃったぁ…くない…」
着地を失敗したとわかった時に覚悟した痛みは無い。誰か人を下敷きにしてしまっていることがすぐ分かった。
ゆっくりと身を起こして、下に居るものを確認すると案の定、着地した先に居たカルロを押し倒してしまったようだ。
「…っ」
何処かを強く打ってしまったのかカルロは顔を歪める。
テリアは慌てて頭を打って居ないか確認する為に手を伸ばした。
「な…
何で、急にぶつかって来るなんて危ないじゃない」
「危ない…だと?」
ガシリと腕を掴まれて、引き寄せられた先に、燃ゆる様な赤く鋭い目が間近に迫る。
「こっちの台詞だ馬鹿!
普通あんなところから飛び移って来ようとするか!?
届かなかったらどうする気だ!?
おまえは死にたいのか!!?」
そんな大袈裟な。
…ていうか
「もしかして、私が落っこちるかもとか思って身を乗り出したの?」
私はてっきり、2度とカルロの前に顔を出さないような、特殊な部屋に案内されたのだと思っていた。
何故ならかつて無いくらい凄く怒らせたのはわかっていたから。
嫌われたかもしれないと思った。私に幻滅したっぽい感じの事を言っていたし。
ここに到着する前は、地下室とかにある秘密の牢獄とかに転居することを想像していた。
いざ来てみると想像とはかけ離れており、やたら広くて綺麗で、好みの家具や壁紙で好きな本もあるし、景色も良い部屋だった。
けれど、きっと2度とカルロと顔を合わせる事のない工夫が施された特殊な部屋を用意されたのだとも思っていた。
このままカルロに嫌われている状態は非常に良くないのは流石にわかったので、どうやって怒りを解くか後で考えようとしていた。
それにはまず、2人で会えるようにしないといけないなー…と、考えていたのだけれど、
案外あっさり会えてしまった。
ーーもしかしてこの人、実は私と仲直りしたい?
…成程、そういうことね。
聞けばカルロは同年代の友人が居たことが無かったから…分かりづらい人だなぁ。
これが、アレンの言っていた難しい年頃の男の子と言うやつなのでしょう。
私より年上だけど、男の子の精神的成長は女の子よりも遅いと聞いた。
それに私は前世の記憶もあって精神年齢はカルロより年上かもしれない。※本人も少々自信がない。
だからここは、精神的にお姉さんの私から話かけてあげよう。
「私ね、カルロ陛下と話したいことがあるの、今から冷静に話合いましょう」
「・・その前にそこから降りてくれないか?」
「確かに、このままじゃ話しにくいね」
「────────•いや待て。おまえ何を」
言葉が終わる前に、テリアは弾みをつけて手摺りを蹴る。
カルロのいるバルコニーへ着地しようとした。勿論狙いは人の居ない場所。つまりカルロの居る位置よりも手前に狙いを定めて飛んだ。
このくらいの距離は何とも無いと思ったのだけれど、予想外にも突如現れた人影に驚いたテリアは思わず目を瞑る。
ーードンッグシャッ
「ぃったぁ…くない…」
着地を失敗したとわかった時に覚悟した痛みは無い。誰か人を下敷きにしてしまっていることがすぐ分かった。
ゆっくりと身を起こして、下に居るものを確認すると案の定、着地した先に居たカルロを押し倒してしまったようだ。
「…っ」
何処かを強く打ってしまったのかカルロは顔を歪める。
テリアは慌てて頭を打って居ないか確認する為に手を伸ばした。
「な…
何で、急にぶつかって来るなんて危ないじゃない」
「危ない…だと?」
ガシリと腕を掴まれて、引き寄せられた先に、燃ゆる様な赤く鋭い目が間近に迫る。
「こっちの台詞だ馬鹿!
普通あんなところから飛び移って来ようとするか!?
届かなかったらどうする気だ!?
おまえは死にたいのか!!?」
そんな大袈裟な。
…ていうか
「もしかして、私が落っこちるかもとか思って身を乗り出したの?」
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