生活魔法は万能です

浜柔

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259 オーク骨

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 不意に何やら考える仕草をしたロマが手をポンと叩いて立ち上がる。

「オークの骨なら直売所で買うより安く、いやタダで手に入る方法があった。付いて来な」
「あ、はい!」

 唐突ではあったが、タダと言われれば見逃せない。骨の髄まで貧乏性のルキアスだ。
 そうしてロマに連れられて行ったのはとある麺料理店の裏手だった。

「ラーム! オーク骨の出し殻を少し分けちゃくれないか!?」
「ロマか! そこに在る出し殻なら好きなだけ持って行きな!」

 ロマが店の裏口から奥に向かって叫ぶと、仰け反るように顔だけ見せた男が叫び返した。ロマの知り合いの店だったらしい。

「ありがとよ! 貰ってくぜ! ほらルキアス、好きなのを選べ」

 ロマは店の奥に礼を叫ぶと、ルキアスを促した。
 そこに在る骨は大きさが様々ながら出し殻と言うだけあって赤い部分など全く無く、心に何かが突き刺さったりしない。ただ総じて割られている。

(結構小さい……)

 大腿骨だろう最も大きな塊でも親指と薬指を広げた程度の長さに割られてる。切られているのではなく、ハンマーを叩き付けられたように割られているのだ。それが故の亀裂もあって、見た目より素材として使える部分が少ない。

(それでもなぁ……)

 どの程度の大きさがあれば実用的かは検証してみなければ判らない。加工方法の試行錯誤も必要だ。余程小さな骨でなければ加工方法の模索に使えるので、今は量が多いに越したことはない。

「全部貰っても大丈夫かな?」
「お、やる気だな?」
「うん。遅かれ早かれ使ってみないとだからね。折角口利いて貰ったんだし」

 ロマの厚意を無為にしないためにもルキアスはやる気を出した。
 ただ持ち帰るのには少々難儀した。湿ってて肉片も残っていたりする。『収納』にそのまま入れれば大惨事だ。
 大きな袋を調達し、そこから滴る汁を受けられるよう桶の上にその袋を置いて『収納』に入れた。
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