生活魔法は万能です

浜柔

文字の大きさ
342 / 627

342 再びボス戦

しおりを挟む
「そんじゃ、行くぜ!」
「〃「おう!」〃」

 デナン達の順番になり、時間までに戻って来ていたルキアスも今度は皆に合わせて唱和した。
 皆がルキアスに向かって好い顔で笑いながら親指を立てる。ルキアスはほんのりと頬を染めた。

(何か恥ずかしい……)

 そう思いながらもデナン達同様に笑ってしまうルキアスである。
 部屋に入ったら前回同様に散開する。前衛真ん中がデナン、左にニケット、右にヂッツ、後衛左にネナイト、右にルキアス。
 開幕はやはりネナイトの魔法。次にルキアスの射撃。デナンとニケットがボスの脚に斬り付け、ネナイトがルキアスの方へと逃げ、ルキアスが再度射撃を加えて逃げ、ヂッツがボスの進路に槍を立てる。ここまでの推移は前回と全く同じ。
 ところが今回、ボスが通る前に槍の穂先が床へと落ちた。
 ボスが槍を轢き潰してネナイトとルキアスを追う。

「来やがった!」
「うわわっ!」

 ネナイトとルキアスは必死に逃げる。デナンとニケットがボスを追う。

「またしくじりやがった!」
「もっと上手くやれ!」

 しょっちゅう失敗しているらしい。

「無茶言うな! そもそもこんな運任せの作戦なんて上手く行く方が不思議だろ!」
「だが当たればでかい!」
「当たればな!」
「そんなのどうでもいいから早くボスを何とかしてくれ!」

 デナン、ニケットとヂッツが言い合いをしていると、ネナイトから泣きが入った。

「しゃーねぇ! プランBだ!」
「「おう!」」

 ボスはずっと転がり続けてはいられない。転がっている最中に加速はできないのでいつか止まり、立ち上がってまた勢いを付けて転がるのだ。恐らく走る勢いより転倒時の勢いの方を主に利用している。まあ、どっちがどっちでも対峙する者にとってあまり重要ではない。ボスが立ち上がる時に一番の隙が出来る事が重要だ。
 このタイミングを狙ってデナン、ニケット、ヂッツが背後から攻撃する。ここでボスが三人の誰かに攻撃を仕掛ける動きを見せれば、残る二人が背後に回って攻撃を仕掛ける。すると今度はボスが背後の二人のどちらかに攻撃を仕掛けようとするので、二人が背後に回って攻撃する。
 そしてこの動きを延々繰り返すのだ。

「ったく、疲れるぜ!」

 ニケットがぼやきながらボスに斬り付ける。

「剣じゃこいつの肉が厚すぎてな!」

 デナンがニケットに応えながらボスに斬り付ける。

「槍だって通りゃしねぇよ!」

 ヂッツはボスを槍で突く。
 一つ一つの攻撃で与えるダメージは多くない。
 そしてルキアスが攻撃しようにもできないまま手をこまねいていると、ネナイトがどこからか取り出した杖で床を叩いた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~

夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。 雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。 女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。 異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。 調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。 そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。 ※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。 ※サブタイトル追加しました。

最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
 病弱な僕は病院で息を引き取った  お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった  そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した  魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る

オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~

鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。 そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。 そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。  「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」 オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く! ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。 いざ……はじまり、はじまり……。 ※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位 転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。 そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。 その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

処理中です...