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344 随分良くなった
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ボス戦は一日一回のみ行うのが暗黙の約束のようになっている。正確には二回目を並んでいるパーティーはその日一回目のパーティーに順番を譲るのが紳士協定だ。すると二回目を待つのはあまりに時間を無駄にするので、一回目が終わったところで引き上げるのだ。
そんなボス戦に挑んだのがルキアスも一〇回を超えた。
「ルキアスの動き、随分良くなったな」
「そう? そうだったらいいんだけど、必死にやってるだけだから自分じゃよく判らなくて」
「確かに自分の事が一番判らねぇかもな」
「ああ、でもルキアスはそこそこやれてるぜ」
「そこそこなんだ……」
「そうがっかりすんな。まだ一〇回か? そんくらいでそこそこならそこそこ行けてるぜ」
「やっぱりそこそこなんだ……」
「〃「わっはははは!」〃」
デナン達はルキアスの肩をバシバシ叩く。彼らはじゃれてるだけなのだが、これがルキアスにはかなり痛い。
「痛っ! 痛いって!」
「おっとこりゃすまんな。でもルキアスはもう少し鍛えた方がいいぜ」
「ちょっとひょろひょろし過ぎて危なっかしいもんな」
「あ、うん……」
デナン達はそこまでごつい見た目ではないが、その実相当鍛えられた筋肉をしている。剣や槍を使う三人だけでなく、魔法を使うネナイトもなのだ。彼らから見ればルキアスの肉体はとても貧弱に見えるだろう。こればかりはルキアスに反論の余地が無い。
軽く力瘤を作ってみるが、デナンは元よりネナイトに比べても甚だ頼りない。これでもベクロテに来た一年前よりかなり力強くはなっているのだが、彼らに比べて鍛え方が足りないのだろう。
「だけどどう鍛えたらいいのか……」
「ほほう。鍛えたいか?」
デナンが不敵に笑う。
「う、うん……」
ルキアスは奇妙な迫力に気圧されつつ頷いた。
「そんじゃ、俺が鍛えてやるぜぇ」
デナンの笑みが深くなる。
「えー、その……」
ルキアスはヤバい予感に、どうやって断るかを模索する。だが逃げ道が思い付く前……。
「ルキアス! 鍛えたいか!?」
「う、うん!」
ルキアスはデナンの押しの強さに反射的に頷いてしまった。
「そんじゃ、今からやるぜ!」
「今から?」
「勿論だ! 善は急げって言うからな!」
「ええ……」
「ルキアス、悪いが諦めてくれ。そうなったデナンは止まらねぇ」
デナンのどこかにスイッチが入ったらしい。
「ええ……」
そんな訳で暫くハードな日々が続くルキアスであった。
そんなボス戦に挑んだのがルキアスも一〇回を超えた。
「ルキアスの動き、随分良くなったな」
「そう? そうだったらいいんだけど、必死にやってるだけだから自分じゃよく判らなくて」
「確かに自分の事が一番判らねぇかもな」
「ああ、でもルキアスはそこそこやれてるぜ」
「そこそこなんだ……」
「そうがっかりすんな。まだ一〇回か? そんくらいでそこそこならそこそこ行けてるぜ」
「やっぱりそこそこなんだ……」
「〃「わっはははは!」〃」
デナン達はルキアスの肩をバシバシ叩く。彼らはじゃれてるだけなのだが、これがルキアスにはかなり痛い。
「痛っ! 痛いって!」
「おっとこりゃすまんな。でもルキアスはもう少し鍛えた方がいいぜ」
「ちょっとひょろひょろし過ぎて危なっかしいもんな」
「あ、うん……」
デナン達はそこまでごつい見た目ではないが、その実相当鍛えられた筋肉をしている。剣や槍を使う三人だけでなく、魔法を使うネナイトもなのだ。彼らから見ればルキアスの肉体はとても貧弱に見えるだろう。こればかりはルキアスに反論の余地が無い。
軽く力瘤を作ってみるが、デナンは元よりネナイトに比べても甚だ頼りない。これでもベクロテに来た一年前よりかなり力強くはなっているのだが、彼らに比べて鍛え方が足りないのだろう。
「だけどどう鍛えたらいいのか……」
「ほほう。鍛えたいか?」
デナンが不敵に笑う。
「う、うん……」
ルキアスは奇妙な迫力に気圧されつつ頷いた。
「そんじゃ、俺が鍛えてやるぜぇ」
デナンの笑みが深くなる。
「えー、その……」
ルキアスはヤバい予感に、どうやって断るかを模索する。だが逃げ道が思い付く前……。
「ルキアス! 鍛えたいか!?」
「う、うん!」
ルキアスはデナンの押しの強さに反射的に頷いてしまった。
「そんじゃ、今からやるぜ!」
「今から?」
「勿論だ! 善は急げって言うからな!」
「ええ……」
「ルキアス、悪いが諦めてくれ。そうなったデナンは止まらねぇ」
デナンのどこかにスイッチが入ったらしい。
「ええ……」
そんな訳で暫くハードな日々が続くルキアスであった。
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