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596 代理
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翌日。ルキアス達は探索を休んだ。魔物の大発生が完全に沈静化したのは夜も遅くなってからだったためだ。
外に出ようとする魔物が途切れたのが夜更けで、ずっと防衛していたルキアスとメイナーダは必然的に遅くなった。
タイラク達残る四人は他の探索者と共にダンジョン入口正面、隠し扉の向こうの地下に浸入した魔物を討伐して回っていた。町を支える柱を壊さないようタイラクの剣やフヨヨンの魔法を封印しての作業だったため、殊の外時間が掛かって遅くなった。
そんな訳でタイラクとフヨヨンが探索者組合に顔を出したのも昼近くなってからだ。
組合には見知ってはいてもここに居るのが意外な人物が居た。
「宿のオヤジじゃなねぇか。あんたがここに来るなんてどうした風の吹き回しだ?」
ラナファーベに滞在していた時の宿の主ツアゾであった。
「町長が逮捕されたんでな。代理を押し付けられた」
ラナファーベ町長はクリュー西側の町長も兼任していたと言う。
ツアゾがここに来た目的はザネクが救出した中に西側に戻るのを拒否している人が居るらしく、その対応らしい。
「は? あんたは町長の代理をするような立場だったのか?」
「普通ならお鉢なんて回って来やしないが、町長に近い連中は信用できないってことでな」
町長は場当たり的であってもかなりの人員を使っている。町長一人で手配できるものでもないだろう。
「しかしよくもまぁ昨日の今日で逮捕まで行ったもんだな」
「以前から内偵はされていたからな。昨日町長の関係者の身内に犠牲者が出てて、魔物を抑えられなかった原因が町長にあるらしいと判ったらその関係者が口を割ったんだ」
「救われない話だ」
「町長と一緒に不正を働いてていたんだから同情はできないな」
「違ぇねぇ。……まあ、話は戻るけどよ。西に戻るのを拒否するなんて穏やかじゃねぇな」
「西より東が安全だからってことだ」
「荷物を纏めに一度戻るくらいしてもいいんじゃねぇか?」
「階段が監視されてたせいだ。一度向こうに戻ったら歩哨に止められて二度とこっちに来られないと思ってるらしい」
「監視? 町長は何を考えてたんだ?」
「さあな。大方住人が東を見たらみんな東に行ってしまうと思ったんじゃないか?」
「で、あんたはその監視を続けるつもりなのか?」
「まさか」
「だったらいいや。それで説得が難しけりゃ、俺らが一週間後にでも迎えに行くからってことにしたらいい。なあ、ザネク?」
「は? 何?」
たった今探索者組合に来たザネクにはタイラクの「なあ」の意味が全く判らなかった。
外に出ようとする魔物が途切れたのが夜更けで、ずっと防衛していたルキアスとメイナーダは必然的に遅くなった。
タイラク達残る四人は他の探索者と共にダンジョン入口正面、隠し扉の向こうの地下に浸入した魔物を討伐して回っていた。町を支える柱を壊さないようタイラクの剣やフヨヨンの魔法を封印しての作業だったため、殊の外時間が掛かって遅くなった。
そんな訳でタイラクとフヨヨンが探索者組合に顔を出したのも昼近くなってからだ。
組合には見知ってはいてもここに居るのが意外な人物が居た。
「宿のオヤジじゃなねぇか。あんたがここに来るなんてどうした風の吹き回しだ?」
ラナファーベに滞在していた時の宿の主ツアゾであった。
「町長が逮捕されたんでな。代理を押し付けられた」
ラナファーベ町長はクリュー西側の町長も兼任していたと言う。
ツアゾがここに来た目的はザネクが救出した中に西側に戻るのを拒否している人が居るらしく、その対応らしい。
「は? あんたは町長の代理をするような立場だったのか?」
「普通ならお鉢なんて回って来やしないが、町長に近い連中は信用できないってことでな」
町長は場当たり的であってもかなりの人員を使っている。町長一人で手配できるものでもないだろう。
「しかしよくもまぁ昨日の今日で逮捕まで行ったもんだな」
「以前から内偵はされていたからな。昨日町長の関係者の身内に犠牲者が出てて、魔物を抑えられなかった原因が町長にあるらしいと判ったらその関係者が口を割ったんだ」
「救われない話だ」
「町長と一緒に不正を働いてていたんだから同情はできないな」
「違ぇねぇ。……まあ、話は戻るけどよ。西に戻るのを拒否するなんて穏やかじゃねぇな」
「西より東が安全だからってことだ」
「荷物を纏めに一度戻るくらいしてもいいんじゃねぇか?」
「階段が監視されてたせいだ。一度向こうに戻ったら歩哨に止められて二度とこっちに来られないと思ってるらしい」
「監視? 町長は何を考えてたんだ?」
「さあな。大方住人が東を見たらみんな東に行ってしまうと思ったんじゃないか?」
「で、あんたはその監視を続けるつもりなのか?」
「まさか」
「だったらいいや。それで説得が難しけりゃ、俺らが一週間後にでも迎えに行くからってことにしたらいい。なあ、ザネク?」
「は? 何?」
たった今探索者組合に来たザネクにはタイラクの「なあ」の意味が全く判らなかった。
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