生活魔法は万能です

浜柔

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601 一回休み

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 ルキアス達は残った二つの安全地帯候補地の一つに腰を落ち着けたが、ここが安全地帯だと確定した訳ではない。確証に至るにはこの先何ヶ月、あるいは何年も掛かる。
 もしもダンジョンの主が居て、主から直接助言を受けられるならそんな期間は掛からないが、無い物ねだりをしても仕方ない。

「ここでも気を抜けないのは一緒かぁ」

 ルキアスは手間を掛けた甲斐があったのか疑わしくなった。

「来る魔物が少ない分、身体は休まるさ」
「それもそうか」

 ザネクに言われて望み過ぎだったと気付いたルキアスだ。時には労力に見合わないと思える作業もある。
 それから二日間、ルキアス達はこの場所を拠点として第五五階層まで進出したところで地上へと戻った。
 泊まり掛けでのダンジョンの探索を行ったのはクリュー西側の騒動が東側にまで及んでいたからだったのだが、地上に戻ってみれば東側がより一層騒々しくなっていた。
 どうやら西側から東側に移住しようとする人々が押し寄せている様子だ。住んでいた家が壊された人々が同じ住むなら比較的安心な東側にと動いたらしい。
 ダンジョン前の階段に以前は立っていた歩哨が立たなくなったことも影響しているだろう。

「探索者組合も混み混みだね」
「一気に探索者が増えて人手が足りないんだな」

 窓口の行列が酷い。

「気楽にゃ魔石も売れないな」
「もう暫く待つしかないよね」

 ルキアスとザネクだけでなく他の四人も同じように思ったらしく、引き続き泊まり掛けのダンジョン攻略に異論は出なかった。
 休暇を一日挟んでまたダンジョンの攻略を進める。

「安全地帯が遠くに……」

 折角の安全地帯候補も当分の間お別れだ。滞在しなければ検証が進まない。

「前に進んでいる間は安全地帯になんて居着かないものよ」

 安全地帯に長居するのは停滞だ。そうなっては前に進むことにはならない。

「それに七〇階と八〇階の辺りにも安全地帯は確保しなきゃね」
「ええ……」

 第五〇階層でさえ面倒な思いをしたのだから、もっと深い階層ならもっと面倒だ。ルキアスはこれを思って今から疲労を感じた。
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