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22の扉 生成の場
予言の後
しおりを挟む「………結局、そう発表したんだ?」
「うん、実際「いつ」かははっきりとしないみたいだけど、曖昧なのはまずいからって。でも、ヨルの様子とか、ウイントフーク達と話して決めたみたい。なんだっけ、あのヨルの彼ね、あの人が「終わった」ってはっきり言ったらしいの。」
「………ああ、成る程。それならそう、なるわね。きっとあの有無を言わせぬ目で黙らせたんでしょうよ。」
「えっ、あの人そういう感じなの?」
「まあヨルが絡みそうならズバッと切るでしょうね。」
「へぇ…なんか意外。ほら、レナの彼はもうここのボスって感じだけど、あの人はいつもあまり喋らないからかしら。」
「 ボス っふふ」
「ちょっと、何笑ってるのよ。て言うか、アラル、それは無いと思うわ。一応神殿だってまだ権威があるし、………あー、でも石の館かぁ。実際、そうなのかも。」
「そうね。あそこに住んでる時点でみんなそう思ってるわよ。私だって移動の時、あそこに滞在するの気まずいもの。」
「なんで?」
「だって二人の愛の巣に………」
「ブッ」
「 アハハ」
「いやいや、待って?二人だけで暮らしてる訳じゃないからね??」
「それは分かってるけど。」
麗らかな日差しの、午後。
久しぶりにレナにお呼ばれした私は 今
楽しいお茶会の 真っ最中である。
そして 今日は「意外なゲスト」がいて。
まあ、向こうからしてみたら「私がゲスト」かも知れないが
マッサージをしに訪れていた、アラルと鉢合わせしたのだ。
支度を整えたアラルが部屋に入ってきた時
「えっ、なんで?」とつい、声が出た私であるが
二人は目をキョトンとさせ
「だってこの世間の狭さじゃ、どうやっても会うわよね?」と
仲良く目を細めて「これが初めてではないこと」を表している。
そして
「二人に交流があったこと」に驚いたスペースは
なんだかくるくると急速回転しているけれど
言われてみれば「それは そう」で
ここの主要人物である二人が知り合いでない方が、おかしいのだ。
だから
「既に繋がっていた光」、それにも感謝をして、
ひとつ 頷いて。
「さながら青のお茶会」の様になった部屋の空気を
心地良く堪能しようと、二人の間に溶け込んで いた。
「でもさ、結局何もないなら、何もないで。私に文句を言ってくる人もいるし、あからさまに態度が変わった人もいるの。」
「その辺りは大丈夫なの?」
「うん、一応アリスが周知してくれているから。でも、人の心の思う先までは変えられないから。仕方がないけどね。」
「それにしたって都合のいい奴らにはイラっとさせられるわ。」
「そうね、それは分かる。でも結局、何もない方がいいんだし、これが過ぎ去るまではこっちはしれっとしてるだけよ。」
「あらあら、随分と図太くなってきたんじゃない?いい傾向ね。」
「そうじゃなきゃやってられないわよ。「青の少女役」なんて。」
チラリと私を見るアラルの瞳は悪戯っぽく輝いているし。
ニヤリと私を見るレナの目は、相変わらずくりくりとした大きな瞳で この展開を楽しんでいるのが 感じられる。
そして実際
私も「予言って どうなったんだろう」と
「思い出すこと」もなかった訳じゃないけれど。
「結局 どうもならない」
そのこたえが自分の中にあった為、実際「それがいつで」「何が起こったのか」
その現状を把握するまでには 至っていなかった。
まあ そこまで興味がなかったと 言ってもいい。
きっとレナは 私のその状況を読んで、今日呼んでくれたのだろうし
確かにこれは聞いておいた方がいい話だ。
そう 「結局 現実には どう出ているのか」
それを私が回収すれば また創造に変化が起こせる、為である。
「大人ってホント身勝手。」
「でも、大分マシになったんじゃないの?長老達は引っ込んでるんでしょ?」
「まあ、そうなんだけどね。でも早々、みんなの意識は変わらないわ。結局予言が「当たらなかった」?「何もなかった」、からこっちじゃなくてあっちに戻る人も増えたもの。でも、予言予言、言い出してるのが長老達なんだからあっちに戻っても何も変わらないんだけどね。」
「それはそうね。勝手に祀り上げといて、「何もない」と分かれば本家に戻るって事でしょう?でも、「なんにもなかった」って事は、アラルがいたからかもしれないじゃない。なんだっけ、「青の少女が現れて無に帰す」んだっけ?その、「元凶なのか」「きっかけ」なのかなんて。誰が決めるのかしら。」
「まあ、それも全部、「解釈違い」だから。結局向こうの都合のいい様に何とでも言えるし、そういうものだって、思うしかない。アリスにも言われたけれど、私達は自分の正当性を主張したいから動いている訳じゃないもの。」
「あら、あいつもいい事言うのね。」
「かっこいいわよ。最近は前よりも。」
「あらあら~」
真面目な話を している二人の間で。
しれっと座っている私は
相変わらず静かにお茶を飲んでいるだけだし
「青く美しいふわふわ」に囲まれて 気分を良くしているだけである。
そして「この景色」を広く 観ながら。
「どんな 話が展開しても」「静観」
「その位置の役割を果たし」
「今 ドラマが形作られている中で」
「自分の中心で 在る」、
それを実践している。
そしてそれをまた、実感しながらこうして存在し、
その在り方をまた承認して 上がってゆくのだ。
"実際の 世界に参加しながら"
"自分の ほんとうの位置で在ること"
そう、実際「この景色」は。
目に見える表側で言えば
「ベオグラードに勘違いされた青髪のレナ」と
「青の少女のアラル」
その青い二人に囲まれている私 であり
実際、「色」で見れば二人は「結構青くて」、私は今 割と白い。
いつもよりは、濃くしてきたつもりだけど
二人と並ぶと 圧倒的に 白くて。
しかし「青と白という 美しい構図」と
「青の少女」に絡んだ面子、その組み合わせが面白くて
なんだか座っているだけでも楽しくなっている、自分を感じると共に
高く上がって「構図として観る この景色」を把握すると
更に面白い「その巡り合わせ」が 観える。
「私達の 「始めの関係性」」「繋がり」
「そこからの 世界の流れ」
「変化した 世界 関係性 繋がりの先」
「それぞれ違う方向を向いていた矢印が
今 同じ方向を 向いていること」。
そう、この三人が会している景色は
現実にこうして会っている場面でもあるが
「似た色を持つ者が引き寄せられ集まっている点」でもあり
「私達の矢印」は お互いに向き合っていて。
あの「真ん中の私」と同じ構図、即ち「発して受け取る図」と 同じことが今 起きているのだ。
なるほど ?
「因果」「その繋がり」「関係性」の矛盾とその相殺までが視えること
その
"一方向だけでない 矢印"のかたち
それは こうして視ると
とても美しくて、愛しい ものである。
"やはり「この世界」は どちらもある"
それを如実に表すこの構図は
「事実は小説よりも奇なり」とか
「昨日の敵は今日の味方」
そんな言葉を形にした有り様で とてもいい関係性であり
「この世界の面白さ」を形として現して いる。
そして そんな私を真ん中に、
関係なく「いろんな話」を展開している二人は
「主役から傍観者にスライドした私」に
「この世界のいろんな情報」を 齎してくれる。
そう、この「情報」はまた
「別の主役から見た 異なるストーリーの景色」で
私はその総合点を読み解き、広い世界を把握するからだ。
ふむ。
だから
「段々と趣旨が逸れてくる二人」を楽しみながら、大きな感謝をし
飲み干したカップを 眼に映すと。
呑気に「おかわりしちゃおうかな」なんて
考えて いたんだ。
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