透明の「扉」を開けて

美黎

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23の扉 新世紀

放浪者

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「  こうしてボーッと 「流れる雲」を眺めていられるなんて。  これぞ「幸福しあわせ」か 。」

 あの日 
  炉の前に立って
  「ああ、これも祭祀 なんだ」と 感じてから。

日々 
 粛々と自分を調整していると
  「ああ これ行為も 儀式祭祀なんだなぁ」と
日常の中で微細に「自分を更新している様」が クリアに観えてくる。


「   うん。」

 そして この「観えてくる」は 
 「ただものを見る」や「遠くにあるものを眺める」視界ではなくて

 「自分を第三者として客観視すること」プラス、
 「、その行為を理解すること」であり

「その理解」が含まれることで「徐々に成る回路」を繋げ 
 「自分で自分の土台を創り 一段上げる」、
 その創造の 行程だ。

「   成る程。」

 そう、それは 「観ているだけ」「認識だけ」の「これまでの視界」とは一線を画していて
 そこを芯から理解し「行為表と裏が一致したから」。

 せかいわたしからの了承が出て、自分の納得が一致し
 「自然とそうある」状態が適用され 
 日々に効果変化が齎されたのだ。 
 

「   そう、ね? 確かに。」

 そうやって「整理」を行い、
 改めて こうして「日々」を眺めてみると
いつも「朝の浄めの時間」や「カードを引く時」の「特別な時間」、
 「その祭祀の空気がどこまでも派生して 日常に適用されてきたのが わかる」。

 以前は「その時だけ」に限定されていた「その状態」が
 「日常の微細な部分」にまで浸透し「表側現実を侵食している」のが わかるのだ。
 

「  まあ。 まだ、「現実に囚われる」時もあるけど。 大分、視線が逸れなくなったな? 」

 ここで言う、「視線が逸れる」と言うのは
  "自分がか わかっていない状態"
 それを言い、
 「これまで人間」の様に すぐに気が逸れて
 「自分の場所本来の正しい位置」へ居られないことを指す。


   「暇だな」とか
   「なんか面白いことないかな」とか。


 「それ」が 駄目な訳じゃないけれど
 ちゃんと自分の場所にあれば、「何者なのか」がわかっているから
 「時間を潰す」や「どうしようかな」のだ。


「  確かに。」

 今 ここで視れば ようくわかるけれど
「あのガラス」を創った私はまた一段上がっていて
 「根源からの光」を「こちら側に持って来れた」から、
「新たな可能性領域」と「新たな繋がり」を得た。

 まあ「拡大した」と 言ってもいい。


そして 「だからこそ視える スペクトルの幅」
    「数多のタイムライン」を
 放浪者の様に スルスル移動しているのが視えて。

その、「スムーズさ」に
 「詰まっていたもの」「澱」「不要な繋がり」
 「足を引っ張っるもの」が無くなったことを教えられ
 自分が「然るべき透明さ」を備え始めたことを 知る。


「    なる ほど。 確かに。 景色を渡る時の「爽快感」? なんだろう、よく 視えるから   ああ、そうね「安心感」か。 「それでいい感」の強まり。 確かに迷いは ない。」

 そして
 あれから本当に充分に「いろんなところ」を渡り
 その間にある「狭間を味わうこと」にハマっている私は
 「結局 その感覚がなんなのか」を確かめる為に
今日も 橙の空から灰色の雲へと抜け
 トコトコと白い道を歩いて いる。


「   なぁ~んて、言ったら。 いいんだろう ねぇ 」


  所々 雲の切れ間から差し込む陽光
  今の灰色の雲は 大分白い雲に変化していて

  流れてくる風のいろも変わり
 「この島」に 「季節の変化」が訪れようとしているのが わかる。

 
「   ね。 なんだろう、季節の変わり目の  「真ん中」? 「その途中」の? 「におい」が するんだ。」

 ここ、グロッシュラーは 祭祀こそあるものの、
微細な変化の区切りとして周期を二つに区切っているだけで
 「季節という季節」はなく「大まかに暑さと寒さを分けている」、
そんな感じの イメージである。

 実際 が居たのは「祭祀二回分」だけど。

 季節の匂いに敏感である自分が「そう思っている」のだから「曖昧である」のは確かで
 それを「感じられる 今」、
やはり ここも転換期で 
 大きな変化が訪れようとしているのだ。


「    ふぅん。 いいね。」
 
 そうして ぐっと伸びをして 
  軽くステップを踏み 軽快に歩いていると。

  青い 風に吹かれながら
   自然と
  「いろんな景色を観ている自分」が いるのに気付く。


     うん ?


    ああ  成る程 ?

 
 「それ景色」は
 スペースが展開している「いろんな色」
 即ち「最近自分が徘徊しているスペクトルの中の景色」で

 「その瞬間時々に在った自分わたし景色視界
  
 そう、「名もなき光達のいろ」
  それが持つ「いろんな 時代の色」だ。


「  ふむ。」

 その散らばりは「縦に広がるスペクトル」でもあるが
 別視点角度から観ると「横に広がる年表」であり
 歴史の授業などでお馴染みの「色分けされた時代の連なり」、
  それである。


 そして それを「眺める」為には
 「超えて拡がる眼」を使う必要があり、
 先ずは 視界を調整して。

 "ぐっと"をぐわりと拡げ
  「全ての誕生から 死までを眺められるくらい」、拡大する。

 そう、
 「うん十億年」と言われる地球の歴史を「さらで観ること」
 そこまで拡げて初めて、スペクトルの景色を正しく認識することが可能になる。


「   うん。 そうね 」

 そうやって「想像」をスペースで展開しながら。

  長い
 いや短い、有史の中で光る、独特の色

  その時代の色  
    その時代の風  
      その時代の匂いを感じていると

  「具体的な私名もなき光」が 視えてきて。

   「生を謳歌していた私」
   「燻っていた私」
   「浸り切っていた私」
   「燃えていた私」
   「腐っていた 私」
  そんな数え切れない私の どれもが
 今 「世界年表」に含まれているのが わかる。
 

     ふむ 。


 こうしてひとり、灰色の島で ボーッと風に吹かれて。

 「世界の枠旧体制」と 距離を置くから
   観えてくるものがあること

 「そう する」ことにより 「新しい風」


「  そうなんだよね 他の私は。 「こんなに落ち着いた私」じゃ ない 」

 それは「今の私」と「他の私」のを端的に観せていて

「その差」は「なんなのだろう」と「探る辿るのなかへ ヒントとなるカケラを運び
 「新しい風が運んでくるもの」を示唆して
ここから始まる新しい展開を 進めようとしているのが わかる。


   だから 大きく 息を吸って。

 青から水色に変化している風を吸い込み、
  ゆっくりと 気持ち良く深呼吸して

  自分の体を 揺らし、解して いった。





   
      
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