透明の「扉」を開けて

美黎

文字の大きさ
2,063 / 2,079
25の扉 発光

現象

しおりを挟む

 それからホンワカした楽しい気持ちいっぱいで
  ルンルンと夜道を帰ってきたのだが、
 眠かった所為か灰色の夜道から記憶は途切れていて
 気付くとマシュマロに寝ている自分が いる。

 そして ついでに言うなら今は 朝で。

 キラキラした眼が私のことを観ているから、
 きっと 寝坊しているということなんだろう。


「    おはよう   」

「おはよう。ではな?」

「  うん、  いってらっしゃい  」

 楽しそうに私を見つめていた眼は
 「昨日レナと楽しんだ私」を確認してから出掛けるつもりだったのだろう。

それだけ言うと、ポンと頭を撫でられ 直ぐに行ってしまったから
 やはり今は「いい時間」に違いない。


「   でも。  まあ、時間に縛られてないから「寝坊」、自体が無いという  素晴らしきことかな 」

 たまに 昨日の様に「人と約束する」とわかるけれど
私は基本、「無限空間」に生きており 「時間が存在しないところ」にいるから
 「約束というかたち」で空間に時間を刻まれると 途端に窮屈な

 
  それは 昔からあることで。

 「バスに乗るため」とか
 「電車に乗るため」とか
そもそも「目的を果たす手前に縛りがある」のが嫌で
大抵の場所には自転車で行くし
 その「目的」が意に沿うものであればいいが
 「決められたこと」だった場合には 途端に窮屈感が増すのだ。


「   ま、そりゃそうなんだよね。 やりたくもないことの為に、せかいが刻まれるんだから。 そりゃ嫌になるわ。」

 そう
 「時間とは」
私達が「物理的に合わせる為 便宜上用いているツール」で
 本来せかいに時間はなく
 世界にだって「無かったのだが造られた」のが
  今はようく わかる。


 この世界扉の中は 私の世界1の扉より
 「大雑把な時間」だから 過ごし易いけれど。

何れ「時間」が無くても「約束」できる様になればいいし、多分それが「昨日の話」のヒントだとも 思うんだ。


「   あ~、でも。 「時間で約束しないと会えない」んじゃなくて。 ホントは、「然るべきときは会ってる」んだよね、きっと。 それと気付いてないだけで。 なるほど。 「流れ時間」、よね  どこで交わるか  ふむ。」

 だから「そのいろいろ」を ポイと虚空へ投げておいて。

 「さっきの 変わらぬ美しいいろ金色」を思い出しながら
  「アレ」も「そうだな」、ってまた 思っていたんだ。







「    「現象」。  そうね 「現象」、になる んだわ。 「なに」、ってひとつに絞れないもんな。」

 あれからゆっくりと起き出して 軽く朝食を取った後。

 「今日はなにを観ようか」思案しながら
  青縞の廊下をいつもとは逆方向に 歩く。


  いつもは 青のホールへ向かう方向

 その逆という事は、書斎とウェッジウッドブルーの部屋の前を通り 突き当たりに白い礼拝室がある方向で
 なんとはなしに歩き出した「方向」であるが
  それはやはり 「正解」だった様で ある。


「   うむ」

 そう、この廊下だけで言えば「考え事をする程の長さはない」。

いつもならば、「あれやこれや」、想像を巡らせて青を抜けている間に方向は決まるのだが
どうしたってその前に、突き当たりに着くのだ。

 そして 更に言えば「今日の目的地は白い礼拝室ではない」。

まあ
気分が向けば 入ってもいいのだけど
 「そうじゃない」となかみははっきり言っていて、「だったらなんだ?」と私達がわちゃわちゃしている。


「ここで考えれば?」
「嫌だよ。今日はそういう気分じゃない」
「そうそう、開けたところがいいな」
「じゃあなんでこっち来た」
「なんとなく」
「そこがポイントじゃん」
「ここはねぇ あまり融通が効く廊下じゃないからねぇ」
「伸びないもんね」

 ここは 魔女部屋前の廊下と違って
 みんな他の人間が普段メインで使う廊下だ。

 だからこそ「伸び縮み」はしなくて、粒子はカチリと固まっており
「物理的に使い易い廊下」となっている。


「物理的に使い易い廊下って なに」
「そういうことじゃん」
「みんなは跳ぶ必要ないからね」
「そうだね」
「だからそれはそれ」
「あー、 でも。 それじゃない?」
「ん?」
「「カッチリ固まってる」ってこと」
「  なるほど?」
「行き止まりだしね」
「ほう」
「「固い」し「行き止まりがある」し」
「「ここまで」って 決まってる」
「「「「「あー ー」」」」」


 ここでみんな私達が指している、ポイントは。

 昨晩、気付いた「階層」のの話で
 「何を適用しているかで生きる世界が違っている話」である。


この「固まってる廊下」の様に
 「時間数字」で管理されている世界は
 「コンマ何秒」まで厳密に
  その中で粒子はそれぞれの仕事をしているし
  私達も生きている。

 まあ
 私からすれば「その世界」は「生きている」というか
 「そのレールにそう造乗ってられている」が近いけれど

 それとは別に
 「私が今 いるところ」は「時間」ではなく
  「いろ」「波長」で出来ている世界で
 だからこそ「詳細は決まっていない」し。

 もっと「」で
  「だからこそ」と 言える。

 その、
 「具体的な出来事が起こる世界」が「びっちり粒子の動きが決められている世界」で
 「いろだけがあり 緩いせかい」が「私のいるところ」なのだ。

「   ふぅん ?」

 これも「視えて終えば」、なんてことない普通のことだけど
自分が普段から使っている狭間と現実の「距離」は埋まる繋がるから、パズルのピースが埋まる様に 満足感はあるのだ。


「  うむ 」

 そしては「ここせかい」で
 「自分のお眼鏡に適う質だけを採って暮している」訳だが。

「   それが 。 「長期スパンを生きること」と、 関係あるのはわかるんだけど? なんで そうなってるのか、だよね ?」

 まあ
 いつものセオリーで行けば
 「理由はどうあれ」
 「」のだが
 ここの人達は私のことを「特別だと認識している」から、いけない。

 だからと言って
勿論、「私は特別なんかじゃありません」、と
 自分の「普通人間っぷりを披露して回る」つもりはないが

 "人間ひとは 漏れなく皆光"だと。

  認識していないから、そうなるのだ。


「   え? まて? そもそも論、キタ?」

 そう、前述の通り
 「私は「すべてが光に還るまで」を描いている」し
 「その認識の手助けになれば」、と記録を続けている。


 だから その観点で言えば
  「やっぱりそこへ辿り着くまでは わからない」、に
  なるの だけど。


「    ふぅ む ? 」

 しかし
 高速で走り回る明晰君は
 「ありとあらゆるパターン」を様々な形で観せてきて
 「それぞれが それぞれの道を それぞれの方法でゆくこと」を表している。

 そう、そこへ辿り着く道は 勿論「ひとつ」じゃないから。

 みんな「ほんとうはそれを知っているから」、
 「自分なりの方法と順番で理解して」
 「きちんと光へ辿り着き」、
 「」。


「   成る程。  まあ、そうよね。」

 だから 再び堂々巡りをした自分に
 ポンと膝を叩いて刺激を与えると。

 「自分が」
 「長期スパンを生きる為に必要なこと」をする為に
  先ずはお茶を飲むことにしたので ある。









  



 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

側妃契約は満了しました。

夢草 蝶
恋愛
 婚約者である王太子から、別の女性を正妃にするから、側妃となって自分達の仕事をしろ。  そのような申し出を受け入れてから、五年の時が経ちました。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪

山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。 「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」 そうですか…。 私は離婚届にサインをする。 私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。 使用人が出掛けるのを確認してから 「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」

笑う令嬢は毒の杯を傾ける

無色
恋愛
 その笑顔は、甘い毒の味がした。  父親に虐げられ、義妹によって婚約者を奪われた令嬢は復讐のために毒を喰む。

愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

天宮有
恋愛
私アリザは平民から側妃となり、国王ルグドに利用されていた。 王妃のシェムを愛しているルグドは、私を酷使する。 影で城の人達から「愚かな側妃」と蔑まれていることを知り、全てがどうでもよくなっていた。 私は我慢することをやめてルグドを助けず、愚かな側妃として生きます。

処理中です...