透明の「扉」を開けて

美黎

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6の扉 シャット

四日目

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依るとあいつが消えてから四日目の、朝。

宣言通り、ウイントフークとレシフェで大きなまじない機械の外枠を破壊した。
いや、もうどえらい音、したわよ?煩いって聞いてたから、離れてたつもりだったけど猫的には全然近かったみたいで鼓膜がしばらくヤバかったもの。ハァ。

でも、外枠を破壊したとは言え橋の下の橙の川の様子は変わらなかったし、川はあの夜からあのまま、少し薄い橙だったけど空は澱んだままだった。
少しずつ、澱みが増してるのが分かってこのままずっと、依るが帰ってこなかったら私はここには居られないだろうな、と思う程ね。

そんな中、子供達は自分にできる事をやって頑張ってた。

レナは依るとやる予定の店の準備を考えて、畑でハーブの勉強をしてた。「ハーブ系はヨルに任せっきりだったから」って一生懸命やってて、「帰ってきてすぐ色々出来る様に」って彼女なりに考えて、やってる。

リュディアはベオグラードの報告を怪しくないように上げるのに苦心してて、「わざとらしくならないよう、そこそこやってる感」を出すのに苦労してた。「報告からアシが付くのだけは避けたい」って言ってて。あの子、嘘付くの向いてないもんね。

イスファはカンナビーを抜く為に、ビリニスとは少し離れたウィールの地下部屋に監禁されてた。可哀想だけど、仕方ないわ…シュツットガルトが辛そうだったけど、やっぱり完全に抜けるまで出す訳にはいかない。もう少し、時間が必要みたいね。だいぶ状況が飲み込めるようになってきたみたいで、本人も落ち込んでるみたい。ま、若いんだからいくらでもやり直しは効く。元々、いい子だし利用されただけだしね。

それ以外にもリュディアとシェランは武器や防具の製作に励んでて、レシフェ指導の元「あらゆる想定できる未来に」対応する為、色々試行錯誤してるらしいわ。あまり、恐ろしい未来にはなって欲しくないけど、備えあれば憂いなしは同感。
ウイントフークがいるうちに、色々アドバイスを貰うぞって二人が張り切ってて、ちょっと楽しそう。ま、暗くなってばかりじゃ仕方ないものね。

そう。
暗くなってばかりじゃ、しょうが無いのよ。
でも、暗くなるのも仕方がない人がいるのよね………約一名…。



「気焔はどこだ?」

ウイントフークが呼んでたから、探しに行ったのよ。………それが、居なくて。部屋にも。食堂、中庭、お風呂…………どこ行ったのかしら?ホント。
どっか隅っこで落ち込んでるのかな?

寮には居なそうだったから、とりあえずウィールに行く事にした。
ウィールでいるとしたら、あそこかな…………。
私は修復の部屋に向かったわ。鍵は、依るとフローレスしか持ってない筈だけどまぁ気焔なら勝手に入ってるでしょう。ウィールで一番依るの痕跡が濃いのは、あそこだからね。




「決め付けてるのは、あなた自身じゃなくて?」

そう、廊下にフローレスの声が聞こえてきたから、修復部屋の扉の前で立ち止まったの。誰と話しているんだろう?
そのまま聞いていたわ。

「…………。」
「一番大事なものは、決まっているの?」
「ああ。」

あ、気焔いた。何話してるんだろう?
でも、真剣な話っぽいから入れないな…………。
でも多分、依るの話なんだろうけど。

「あなたを踏みとどまらせているのは、何?それも、大事なものなのよね?」
「そうだ。」
「どっちが大事か、難しいけど決める事は出来るのかもね。でも、両方は取れないの?あなたの本気は、そんなもの…?」
「…………。」

おっと。
結構厳しい事言うね、フローレス。やっぱり歳食ってるだけあるわ。
多分、気焔は依るが消えてから金の瞳を隠していない。そこまで気が回らないのね、きっと。その気焔にあの斬り込み。凄いわ、フローレス。仲良くなれそう。

「いや。やる。しかし、方法が分からん。」
「そうね………今は八方塞がりに見えても、時間が経つと見えるものもあると思うわ。あなたの意志が変わらないのなら、「待つ」という事も大事よ。何もかも、自分で変えようと思うと無理が来る。時が、時間が変えてくれる事もあるのよ。」


「あなたの想いが変わらないのなら、それだけをきちんと、大事に持ってらっしゃい?大丈夫。きっと、叶うわ?」
「…………何故…………。」
「だって。きっと、そういう風に、できてる。私が今ヨルに出会えたようにね?」


気焔は無言だったけど、きっとフローレスのその言葉に納得したんだと思う。
だって、扉の外で聞いてた私も、すんなり納得したから。フローレスのその言葉はその時の私達の心にスッと入ってきて、そして何かを解かして行った。

多分、何年も、何十年も彼女が想っていてそして導き出した結果。依るがここに来て、やっと落ち着いたであろうその想いは私達を納得させるのには十分なものだった。
大事だよね、信じて待つのも。
勿論、行動もするけどね。

そう思って、私も行くわよ?と気合を入れて扉を押した。中に入ると、誰も聞いてないと思ってたんでしょうね。
気焔のその時の顔。後で依るに教えてあげなきゃね。フフッ。





そうして少し落ち着いた気焔を連れて、私はまじない棟のレシフェの部屋に向かっていた。

ウイントフークからは「エイヴォンの報告を聞く」とだけ言われてたけど、何の話だろう?

乾いたノックの音がした。

「入れ。」

また何も聞かずに入れというレシフェの声に、チラリと上を見る。
やっぱり。
扉の上には「目」がくっ付いてた。久しぶりに見たわね、耳が付いてないバージョン。


驚いた事に、部屋にはヘンリエッタもいた。いつの間に地下から出されたのかしら?
でも話し合いをしていく中でちょっと分かってきた。ヘンリエッタは予言研究をしていたみたいだったから。そう、この会議はエイヴォンがデヴァイで調べてきた予言関係の話だった。依る達の捜索が行き詰まって、とりあえず分かる事から手を付けようという作戦らしい。


「わたくしが知っているのは、そのくらいです。」

ヘンリエッタは本当にそれしか知らないのか、言う気がないのかよく分からない。
どうやら彼女がみんなに問い詰められているのは「予言の新説」らしい。エイヴォンがデヴァイで調べた時には、重要な資料はほぼ廃棄されていたらしくあまり有効な情報が無かったようなのだ。

「でも図書室は広大過ぎて調べ切れてない可能性もある。何しろ短期間だったからな。だけど、関連書棚にはそれしか無かった。」

テーブルの上に乗っている、資料みたいなもの。
ラピスにいる時にチラッとウイントフークが「予言の別の方向性」みたいな事言ってたけど、彼が知りたい情報もそこまで載ってなかったらしい。
レシフェは新説については、全く知らないみたい。まぁ知ってたらあんな事件起こさないだろうけど。ヤツも馬鹿じゃないしね。
それで行き詰まった男達は、ヘンリエッタを呼び出したみたいだった。

「仕方ない…………。お前が喋ったら、ファルスターを貸してやる。」

ん?誰?
でも、私の疑問を吹っ飛ばしてヘンリエッタはその提案に飛びついた。なんで?誰なの??

「分かりました。教えましょう。でもちょっと待ってくださいな?どのくらいですの?短期間じゃあ割に合いませんし、あまり進みませんから…………」
「そりゃ情報次第だな?どのくらい知ってるんだ?」
「…………仕方ありませんね…研究には変えられません。これを。」

そう言って、ヘンリエッタがポケットから取り出した、紙束。
ん?あのポケット、まじない道具なの??
そう思うくらい、中々の量の紙束が出てきた。
ウイントフークはそれをパラパラと確認すると、「よし。」と言って「とりあえず一ヶ月は貸し出す。」とか言ってる。てか、ファルスターって、人でしょ?そんなホイホイ貸し出すとか…………まぁあの人に常識を説いても無駄だけど。

交渉成立したので、とりあえずヘンリエッタは一旦地下に戻された。気焔が連れて行って、ウイントフークとレシフェ、エイヴォンは紙束を奪い合って読んでたわ。千切れないか、心配だったけどそこの理性は残ってたみたい。

しばらくして全員が読み終わり、各々考えを纏め、話し合いを始めたわ。
何言ってんのか、ちんぷんかんぷんだったから私は半分寝てたけど。


「結局は…………そういう事か。」
「だな。」
「いいのか、悪いのか。まぁ悪くはないんだが。」
「まぁな。」
「でも、余計に危なくなったって事ですよね?」
「…………。」


黙り込む、男達。
すると扉が開く音がして、みんなが一斉に彼を見る。

気焔が戻ってきて、三人は気焔を何とも言えない、顔で見た。何故か気焔はあまりそれを意に介してないみたいで、何も聞かずに、こう言った。

「何があっても守るだけだ。」

どうやら彼は覚悟を決めたらしい。

それは、私にとっても喜ばしい事だった。
だって、なんとなく、なんとなくだけどこのまま気焔がシンの言う事だけ聞いてたら私達の依るはどこかで消えるだろう。何となく。でも多分、確実に。
あの、シンの言葉を聞いてから、多分私達二人の共通認識としてそれが心の奥底に芽生えてしまった。そう、姫様を守るだけの為に存在している、あの神。

その神から、依るを守らなくちゃ、いけないのだ。

そりゃホイホイやるって言えないよね。分かる。でも、だからこそ、きっと気が付く前から、私は気焔に協力したいと始めから思ってたんだ。まぁちょっと無理だとも思ってたし、まず彼が「やる」って言うとは、決めるとは、思ってなかった、ってのも大きいかな?それを、気焔はちゃんと自分で考えて「依る」を守ると決めたんだ。

カッコいいじゃん。
お願いしますよ?依るのナイト?


そんな気焔は男達の相談の結果を聞いて

「ふぅむ?まぁそうだろうな。依るらしい。」

と言ってニヤリと笑った。

予言の新説は細かい所はまだ研究の余地が色々あるらしいんだけど、とにかく「青の少女によってもたらされる滅び」が「青の乙女によって救われる」に変わることが重要だった。
「九つの石で九つの世界を救う」所は同じっぽいんだけど、古い言葉の解釈が違う文献がいくつか見つかった、という研究資料らしい。

ありゃ。話が壮大になってきた。

そして、「白い部屋の扉は10だよね?」と思ったのは多分、私と気焔だけだったろう。あと一つ、どこ行った?まぁその謎も予言がきちんと解明されれば解けるかもしれない。




「ん?なんだ?どうした?」

なんだかいい感じに纏まった私達の下に、きっと焦っているであろう「目耳」がくるくるしながら入って来たのはその時だった。




「目耳」の案内で、ウィールの地下へ行く。
多分、行き先は地下牢だと思うのだけど、どうしたんだろう?「目耳」が知らせに来るなんて…………?

その原因はすぐに分かった。

地下牢でビリニスが死んでいたから。




臭いがヤバくて、ウイントフークに「朝はあっちへ行ってろ。」と言われたのをいい事に、私はその場を撤収したわ。
生きてても気持ち悪い人が死んだ所なんて絶対無理だもの。
とりあえず、依るの部屋へ戻って嗅ぎ慣れた匂いを嗅いで落ち着く事にした。
フゥ
しんどっ。

結局その後、調べたけどビリニスの死因は判らなかったみたいだ。
ウイントフークが「どっちもあり得る」と言ってたから、かなり微妙な状況だとは思うけど「殺されたと思っておけ。油断するな。」と言ってたから、事態の深刻さは嫌でも増した。

その上、また頭の痛い事が起きる。

「まずい。デヴァイから視察が来る。」

そんな恐ろしい報告がシュツットガルトの口からもたらされたのだ。
どうする、この八方塞がり。なんでこのタイミング??焦る私達を嘲笑うかのように、時間だけが過ぎていく。
とりあえず、視察は三日後、と言われた。

後三日で、依る達を見付けなきゃいけない。それもしんどいけど、何より後三日、という事はいなくなってから七日経つという事。そもそも、石が有るとはいえ本当に安全なのかどうかは分からないのだ。焦りだけがどんどん、募っていった。




方々手を尽くして駄目でどのようにして探すのか、本当に私達が頭を抱え出した頃、シンがやって来た。いや、やってきたというかパッと現れたんだけど。
そう、今日はもう視察が来る日。何時に来るかも分からないし、正直シンに構っている余裕も無い。

「そろそろか?」

何がそろそろなのよぉおぉ~!
もう協力しなさいよ!!!!

私が毛を逆立てて、気焔はイラッとして橙の炎を纏う。
それを楽しそうに見ながら、シンはこう言ったのだ。

「もう気が付いたか?」
「…………?」

は?何に?
もう!神様だからって、人の事おちょくって!
私がぷりぷりしているのを面白そうに見ているシン。でももっと面白くない人が、いた。
振り向いたら、気焔が物凄くデカい、赤の火の玉を出していたから。

「ちょ!」

あんた達、ここ破壊する気?!
私達が居るのは、依るが消えた橋の上だ。手掛かりがなくて、やっぱりここに来たんだけどここでドンパチはヤバ過ぎる。しかもあなた達が思いっきり暴れたら、橋どころの騒ぎじゃないからね?!

でも、シンはその火の玉を確認すると頷いて何だか満足気に、言った。

「ビクスを呼べ?」


…………。
気焔が火の玉をパッと消した。
私と、顔を見合わせる。

「えぇ~~~。」「…………。」

やっぱり、良くないと思う。そういうの。

私達は、理解した。
シンに、試されていた事を。

何なのよぉぉぉぉーーーーーー!!!

私達の、苦労を返せっ!!!!

私達は安堵したと共に、どっと疲れが来て、でもまだ安心はできないからやっぱり立ち上がった。正直、ゲンナリして寝転がっていたいんだけど依る達が七日もいないのは事実だ。
どういう意図で、シンがそんな事をしたのか、何故今、まじないの核が依るの腕輪の石だと明かしたのか。
そう、多分ビクスと言うのはピンクの石の事だと思う。気焔の反応からしても、そう。
依るの事、本当に見捨てる気じゃなかったのは嬉しい。でも、多分、見捨ててもいいとは思っていた筈だ。この神に、油断は禁物だ。

再び気焔と顔を見合わせて、頷いた。

ん?でも、呼んだら分かるの?
「多分。」と気焔が私の心を読んだように言った。

「ビクス?」

私が呼んでも、何も起きない。やっぱ猫じゃ無理?気焔を見る。気焔は目を瞑っていた。そして静かに、呼んだ。

「ビクス。」

…………。
ん?何も起きないよ?
ちょっと!話が違うわよ!!
キロっとシンを睨んだ時に、その背後から焦っているレシフェが走って来るのが見えた。

嫌な予感…。

ただ私はその走ってくるレシフェの背後の空が少し明るくなってきているのには、気が付いていなかった。



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