透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ

繋がり

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抜ける様な 青い空

緑の絨毯、大小の起伏 目の前には急な山肌

その肌も鮮やかな緑に覆われ いつでも優しく
 私を受け入れ 癒してくれる この 場所


「ア ハハ」

走る 走る  どこまでも澄んだ空気の中

柔らかな緑を踏みしめ

時折転んでも 優しく抱き止めてくれる大地と仲良くし

くるくると回り 青と緑を交互に楽しむ


あんな暗い空間にずっと居たら
気が滅入ってしまう

白しか見えない部屋
ずっと誰かを待つ時間
「退屈」という言葉すら知らないただ純粋だった空間


チラリと頭をぎる 閉塞感

そこから自分が走り出した理由が解り また走る


ひたすら青と緑を目に取り込んで

瑞々しい空気 少し冷たい風 冬から春へ変わる
まだ若い 世界の香り

少し遠くに見える 青を映した小さな湖と
点在する 茶色の家々

何処からか上る 白い煙

時折空を舞うのは友達 白と黄色の鳥
空に溶け込む青の鳥 
豊かな色彩のあの子達は もっと沢山飛ぶ日もある

白くふわふわの巻毛が可愛いあの子は
癒しを齎し 
今日も私の帰りを待っている筈だ

あの 家で。


抜ける様な 青い空

胸の中には 温かい「なにか」

青と緑 それしかないこの私の小さな世界には

しかし 全てがあることを 私は


世界とは。

何処まで続いてるのだろうか

見たこともない ここ以外の場所

存在するのだろうか

どんな世界?
どんな人がいて
どんな 何が   ある?


知りたいと思わないこともない

見たいと 考えない訳じゃないけれど


ここに全てがあると 知っている私は

そう 思う自分にも何故だか温かい気持ちを覚え

また

青を見て 緑を見

鳥達を映し

湖の恵みと小さな点在する小屋

時折 遠くを歩く村人たち

見知った服のあの人

私の幸せが服を着て歩いているのを確かめて。

また

この空気を噛み締める


この 瞬間 「今」 ここ  

この場所  この空気を一緒に吸える時間

同じ空間に 在る 奇跡とその想いを抱き締めて

また

走る

胸にこの空気をいっぱいに 取り込むため


何故だか分からないけれど

この 瞬間を 記憶するため


私は 「何もないけど全てがある」ことを

と  刻みつけるように


ただ 緑と青を取り込み 走り回って いたんだ。



いつでも。

この 地点を憶い出して

この 空気を  味わえるように。

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