透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再

生命 とは 2

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 くるくる      ぐるぐると

    まわる は   沢山の ピース

 様々な いろ の   カケラ 達


 「命」      「生まれる」
     「チカラ」
              「エネルギー」

 「合わさる」「それ」
              「あのこと」
  「それとこれは 別」

 「二人の エネルギー」

     「変換」    「産まれる のは」


   「愛は 」    

           「ある のか 」

  「なくとも  」



くるくると回るカケラが、怪し気な色を導きそうになった所で。

ハッと我に返り、二人の瞳を交互に、見た。


「でも。」

ぐるぐると渦巻くカケラ、それを慎重に見極めながら「今の私」に一番近い言葉を選んで、いく。

「もしかしたら。「二人のチカラ」が、合わさって子供が生まれる事に対して、「愛」がどこに行っちゃったのか。それが、気になるのかも知れません…………多分?」

きっと。

私の中では未だ、ブラッドのあの言葉がぐるぐると激しく渦巻いているに違いないのだ。

「少し前に。ブラッドフォードに、言われたんですけど。「それはそれ、別のこと」だって。「愛」が無くとも、「楽しめる」んだ、って。納得できる部分も、あるんですよ。確かに、あの「鮮やかな色」を見たくって。「やってみたい」のも、解るし。……………でもな…………だから。逆に、何が?気に、なるんだろうか…………??」


ぐるぐる沼にハマっている私の前で、二人はじっと考えている様だ。

静かな青空の見える魔女部屋、なんだか二人がいつもと違う、明るい部屋にいるのが急に気になってきて。
頭が疲れていた私は、自分のぐるぐるを「ポイ」と投げ捨て、正面に並んで座る師弟を眺め始めた。

そう、現実逃避だ。



この二人 やっぱり  似てる よね?
 雰囲気  だよね?

 うん  なんだろ この  いい感じ

  絶対 素敵な 「こたえ」が 
 やって来る その 「期待」「楽しみ」

 うんうん  必要よ それ

 今必要なのは そういう やつ  よ


そんな私のニヤついた視線に、最初に気が付いたのは薄茶の瞳。

少し驚いて、ニヤリと笑ったイストリアはしかし。
楽しそうな瞳で逆に、私に質問を繰り出したんだ。

「君は。どう、思う?どんな人にも。「魂」は、宿ると思うけれど。その、「解け合った二人」と「楽しんだだけの二人」から、生まれる「命」、それに宿る「魂」。に、違いはあると思うかい?」

「 え」

それは…………

 無茶苦茶、難しい質問ですよね??
 イストリアさん…………。


しかし、私の頭の中は大概分かっているのだろう、そのまま腕組みをして。
楽しそうに、返事を待つつもりらしい。

そして私が考え始めたのを見ると、キョロキョロと部屋を見回してヤカンを火にかけ始めるイストリア。
その、後ろ姿、濃い生成りのワンピース。

そこに掛かる、水色のサラリとした色を見つめながら。
案の定、頭の中はぐるぐると渦巻いて、いた。


 ポンポンと 何処かに飛んでいた カケラ達が

  くるくると 頭の中に 戻って くる
 次々と  回り キラキラと

   其々が  各々に  様々な いろ で。

 煌めき始めた 「それら」は。


「魂」「命」「エネルギー」

    「ひとり」「ふたり」  「いろ」

 「重なり合う」  「近い」「遠い」

   「チカラ」  「強さ」

         「大 小」    
  「カタチ」         
               「性質」


  色々な もの いろ かたち 大きさ

 でも。

「チカラ」は
        「エネルギー」それは

   変わら なくて  


 「魂」は   一人一人   違って

 でも。  「繋がって」も   いる


 「それ繋がり」は 「光」か「血」か

    はたまた 「魂」の 縁 か。


 しかし  「生まれた」「かたち」は

  どう あれ  


「発せられた」「チカラ」は   「チカラ」


 「エネルギー」は 「エネルギー」


 「等しく」   おなじ  「ひかり」


くるりと。

翻ってピタリと嵌った「ひかり」は、私に「その答え」を齎した。


「うん?…………よく、分かんないけど。、違いは無いと思います。結果は、やっぱりそれぞれが「魂」で、同じ「命」だ。」

その、返事を聞いて。

満足そうに細まる瞳、意見は概ね同じだったのだろう。
その顔を見て嬉しくなりながらも、口を開いた彼女の言葉にしっかりと焦点を合わせる。

「まあ、そうだろうね。だからある意味。「過程」は、あまり重要でないのかも、知れない。重要じゃないと言えば、聞こえは悪いがきっとそれこそ「それはそれ」、なのかも知れないな。」

「成る程、確かに?「繋がって」は、いるんだろうけど「その行為」自体は関係無い………無くもないんだろうけど………?ああ、ややこしいな。」

「そうさね?」

私達二人が、揃ってぐるぐるしていると。

考え込んでいたフリジアが、カップを持ってこう言った。

「結局ね。私達は、どこまで行っても「動物」なのさ。だからこそ、「貴石」というものも、成立し得る。ところでお前さん達、「魂」と「体」、混ぜこぜにしてしまったなら余計に解りにくくなろうよ。」

くるくると、カップを揺らしながらそう言って。
コクリと、お茶を飲んだ。


「確かに?」

薄茶の瞳と目を合わせ、頷いてみる。

そう、それに。

 なにか 重要な ヒント が。
 あった 気が   する  けど

  ああ  あたまが   


私が自分の脳みそを呪っているところで、再び口を開くフリジア。
しかし、その助け舟は。

再びの「今は まだ」的な、助け舟だったけれど。

「しかしね…………は、今考えて解る類いの話でもないかも知れないよ。お前さんが、また先へと進めば新しい光が見えるかも、知れないけどね。」

「…………先?」

「そうさね。だって丁度、いいじゃないか。そもそも「なにに」、悩んでるのかよく分からないけれど。「お前さんヨル」と「相手気焔」が、「そう」なれば。自ずと、答えは解ろう。「チカラ」は「命」、「生命」へ。「転換」するのか、という事だろう?」


 え         あ ?


      うん ????



 それ  って
          あの   その

  つま り


  はい    


   「そういうこと」  です か ね ????



「何を今更。」

「ヨルの世界へ戻ればまた結果が違う可能性も、あるだろうしね?」
「それはあるかも知れない。なにしろこの子のまじないは、応用が効くからね。力が命にだって、なるかも知れないよ。」

「確かに。この子はこちらの予測を付かない事を、する。「あり得る」と、思える所が怖いな。」
「なに、時が経てば。ここもこうして変化している様に。如何様にも変わろうよ。」

「まあ、そうですね。これは二人の結果を待った方が、早いかも知れないな………。」


そうして。

楽しそうに今後の話を始めた二人、私は「なに」が「どう」なのか、聞きたいけれども聞きたくない気持ちが自分の「なか」を激しく渦巻いて、いて。


「うーーーーーーーん。」

「あら。大丈夫なの、この子は。」

「おや、お邪魔しているよ。まあ、大丈夫だろう。彼を呼んでも…………いや、呼ばない方がいいか?」

「え?なに、楽しそうだから呼びましょうよ。」


そうして、魅惑のお茶会は。

何故だか途中で乱入してきた朝の、揶揄いによってぐるぐると幕を閉じたので、ある。

いや、私の目を閉じるしかなくなった、のか?
うーーーーむ?








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