透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再

受け継がれるもの

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「記録」に 残らないのならば

「記憶」には 残るかも知れない

全ての「記録」が 歪められている訳ではないのだろうけど
その中から 「本当」を見つけ出す「目」は
必要だ


きっと 私達は 持っている
        知っている

「繋いでいる」筈なんだ

その 方法 ヒント 智慧を。


「目に見えるもの」「物質」「肉体」
「目に見えないもの」「まじない」「思考 意思の力」
「チカラ」「エネルギー」

その どれもを 視点を変え 繋ぎ合わせ
ヒントにして 
新しい方向から 探ってゆく

「全て」を利用して

「全て」に 近づく


そういうことじゃ ないだろうか。



「……………ふむ。」


 「見える」「見えない」 「新しい」

「科学」  「魔法」 「まじない」 
 
   「思考」 「意思」  「エネルギー」

 「生命」  「DNA」          「魂」

    「世界」  「時間」


  「宇宙」     「次元」   「瞬間」


  「神域」  「今」  「場所」



「ふむ?」

そもそも科学は「仮説」を立てることから始まる筈だ。

「目に 見えないものを表す」

それは空気や風、速度や湿度、あらゆる私達に密接している事象を表す事にも役立てられている。

「でも。一律化しようとするから、方向性が違ってきちゃったんだろうしな………?」

「ああ、でもか。」

 「一律化するもの」
 「多様性があっていいもの、こと」

それをごちゃごちゃにするから、混乱するんだ。

「ふむ………?それはなんか、「学校」にも似てるよね………。」

そう、私達一人一人は違って、特異で、当たり前で。

それを一緒くたに、同じ色にしようとするから問題が起きるのだ。

「ふむ。………で?それが??なんか、歴史?いや、記録の話からの見えないものを見える化することが………うにゃうにゃ???」


て、言うか。

「見える化」って 必要 なの???


「証明」が 必要な訳じゃ ない

きっと みんながみんなの 「本当」に
辿り着ければ いいだけで。

それなら?
別に………?


「うーーーーーーーん。」

何に、悩んでいたのかすっかり脱線したが
それはある意味いつもの事だ。

足をドンと投げ出し、だらしなくバーガンディーに伸びる。



「うん?」

待てよ?

ピコンと頭に浮かんだのは 「DNA」

私達に 刻まれている 魂の情報

  DNAはきっと 血液とか体の細胞のなんちゃらなんだろうけど。

 きっと 「魂のDNA」が ある筈なんだ


「えっ、そこ?…………でも、か。」


  「始まりの光」が あって

だから 私達は 「」を 繋いで きて。


 「血の縁」「光の縁」「魂の 縁」


それぞれがそれぞれに 「繋いでいるもの」が きっとあるんだ。


「え。」

あ?

 か ????????



 「光と光が 一つになり また 新しい光を生むこと」


「え」


ちょ まっ  って??



再び辿り着いた「そこ」、「光の合一」、私の目下最大の悩み。

いや、悩みでは、ないのだろう。

多分 。

「うーーーーーーーん、多分。うん。多分ね。」

意味の分からぬ呟きをしつつも、立ち上がりぐるぐると歩き始める、魔女部屋の中。

今日もここは通常運転、青空が爽やかな落ち着く空気にドライハーブが香る、空間である。

が、しかし。
「気付いて」しまった私は、回るのには向いていないこの障害物が沢山ある部屋を器用に避けながらもぐるぐると、回っていた。



 「光と 光」  「ひとり あること」


    「混じり あう」  「違う色」

   「道が 交わる」  
            「色が 加わる」

 「面が 増える」  「分岐」  「複雑さ」

   
     「寄り道」    「遊び」

 「山と 谷」  「煮込んで 消化」

    「まわる」  「まわる」


   「完成 は どこか 」 「それぞれ」



「ふぅむ?」

くるくると回るカケラ、確かに魂には沢山の色が加えられて「今の私」になっているんだ。

でも。
それは 「始めの光」が あった から

あの「光」が。

 あの色に 誘われ 出てきた から
 「世界を 見る 見たい」と。

 「決めた選択した」から なんだ。


時を重ねるにつれ複雑になるDNAカタチ
それは沢山の色や面、事実と私達の「想い」が絡み合って。

それごと織られ、独特の「かたち」になって ゆく

しかしきっと。

 その「」特有の 「いろ」「性質」

  「かたち」「在り方」

 そんな様な ものが。

 在る筈 なんだ。


 「なか」に 浮かぶは 私の独特の「かたち」

 それ多胞体は 今

  多色の透ける管が螺旋に絡み合い
   複雑な図形を描く 「螺旋の多角形」を弾き出して いる
  

  DNAは 螺旋だって 言うけど。
  「これ私のかたち」は なんなのだろう

暫し 目の前に回る 「新しい細胞」「私のDNA」を
じっと眺め、考えてみる。

「今の私の本当」で 出てきた 「このかたちDNA
それはきっと 私の意識から見た「私のDNA」の筈だ。

 くるくると回る 小さな それ
 それはきっと 「全て世界」を作る
 パーツの一つでも あって。


全て世界」を想像すると同時に 
 私の中に展開される ブワリと広がる円

  様々な「かたち」と「いろ」が
 複雑に組み合った 大きな「かたち世界

それが 示すは

    「まるっと ぜんぶで ひとつ」


そうだった 私達 それは即ち

「自分の場所」が あった ということ
そう
「独自のかたち」で「納まっていた」場所が
在る筈なんだ

 それは どんな かたちだったのだろうか。

 
ぼんやりと浮かぶ多角形を全体に照らし合わせ「全ての中の 一つ」として 当て嵌める と?

くるくると自分の中で回転させながら、合わせてみるがイマイチ決まらない。

「うぅーーーーん。でも、私の場合は…………やっぱり、「アレ」かな…………??」


   ただ  在って

    ただ  震え  溢す  もの



場を変えて想像、してみる。

大きなパズルがあって、何故だかそれは真っ白だ。

しかし、その一つ一つは違ったカタチのピースになっていてバラバラにもできるけれど「今はひとつ」になっている、様。

しかし。
その、どこに「自分」がいるのか
想像してみた、時に。


「うん?…………やっぱり…………なんか、じゃ、ないんだよね………。」

パズルにも。
「階層」が、あるのだろうか。


私が思う 私の場所は

 「この 下」 みんなの 「地面」

 やはり 「場」の 様なもの

 「範囲」の様な もの


きっとそれは「ひとつ私だけ」じゃ、なくて。

その「場」を幾つかに分けて、受け持っている「場の光」が ある。

それはやはり「あの時」、繋いでいた光の神殿にも、似て。


 「ここから ここまでは 私の範囲」

 「あっちは あの光の範囲」

そうして 繋ぐ 光の 「場」
「見守って」いるのか ただ「在る」のか
その場の「光の調整」をして 時折 光を「送り合い」

そして 「お互いの調子」を また 「合わせる」

 そうして 「世界全て」を 「調和」させている

そんな 様な もの。


「どう、なってるんだろうか。これもまた。「進めば、わかる」のかなぁ………?」


パズルは 「まるっとひとつ」じゃ ないのか
何枚か 存在 するのか

それとも 何枚もあって
 それも含めた 「まるっとひとつ」 なの か。


 パッと 浮かぶは

   透明な 卵  白い 階層

  揺らぐ かたちと  変化する 様


  「決まっている」けど 「決まっていない」

   その「矛盾」が 


それ」が    「私の本当」だと。

 告げて いる。



「ああ 」

 そう か   そうなんだ


「成る程?」

そう、きっと私達は「平面」じゃ ない。

「球体」なんだ いや なのかは
分からないけど  

       「重なってる」

それは 確か。


「立体パズル、なのかな…………?」

でも、なのだろう。

私が 地面ならば きっと空に輝く「星」も あるし
きっと「海」なんかも ある。

どんな「かたち」なのかは 分からない
でも「星」なら?

なんか 馴染みがあるから なんとなく
わかるかも。


立体的な「かたちパズル」を想像した時に
私が一番しっくりくるのは 「地面」「場」の部分

しかし「星」や「海」も「知って」はいて
それはきっと「いつかの私」が経験した「いろ」なのかも知れない。

確かに私達は「自分のこと」を忘れて。

「あれもやってみたい」「ここもいい」「そっちもいいな?」なんて。
これまでずっと、彷徨ってきたのだろう。


   「本当の いろ」「本当の 場所」

 「本当の 自分」「本当の 光」「本当のこと」。


それを探し始めた時点で、ゴールへの道が始まり
そうしてきっと。
心の向くまま、気の向くまま、惹かれるままに進んだならば。


「「魂のDNA」が、完成?するのかな………。」

いつの間にか座っていたバーガンディー、目に映る美しいスフィア達がキラキラと虹を示して。

「そうだよ」と、私に向かって歌っている様だ。

「綺麗だね………。」


   「私達に 魂に 刻まれていく いろ」


それは確かにDNAで、「記録」で「いろ」で。

今は 分からなくとも、思い出せなくとも。

「きっと 消えない」
その「本当」を知っていたから。

ある意味 天に任せ 運に任せ 「自分」に任せて。

巡り巡って 「必要」な「楔」を踏んで
「いろ」を集め 
何処かの時点で 「スイッチ」が入る様に。

なってるんだ、きっと。


 「もう 思い出して あるべき処へ 還ろう」って。



そうして私はきっと、沢山の楔を踏みながら、カケラを集めながら。

自分の「還りたい場所」を「あの在り方」に、決めたのだろうけど。


 キラキラ キラキラと 昇る光達を 思い出す

 「あの場所」から あの島から。
 昇っていった 光
 まだ あの庭にいた 光
 私と共に 来た光

 あの時私は。 「運び屋なのか?」と 思ったけれど。

「あながち間違いじゃ、なかったってことだな………。」


  『全ての 光が 在りたい様に 光る 処へ』

それはやはり、あの頃から変わっていない私の「想い」だ。

あれから既に昇った子、まだ私の中にいる子、新しく増えた子、蝶達はまだ私と共にあるけれど。

「みんなみんな、目指す処は「同じ」、だよね………。」


でも。

「私は、「進化」して帰るもんね………フフフ。」


ん?  でも でも さ??

 これって。

 「気付かなければ」きっと には 
 戻らないし

 それなら  結局 ?  最終的には

 みんな 「気付いて」 「変化」「変容」して

    「進化」する し??


「ん?進化のシステム、なの???」

ぐるぐる、ぐるぐる渦巻く白と黒の渦
沢山のカケラが階層の違う場をぐるぐると回って私には掴めそうに、ない。

少なくとも 今は。

 でもこれはちょっと 「今」分かんない系の、はなし………。


とりあえず、また「時が来れば」解るのだろう。
そう思って、ポイと自分の「かたち」に収納しておく。

煮詰まる材料が揃ってくれば、勝手に答えは出てくるだろう。

「ふむ。」


「美しい、な…………。」


頭上を回っていた「かたち」「光」を、ポイと放り消して
窓からの光が美しく照らす魔女部屋を、堪能する。

 複数の物事を同時展開して、それを見下ろし検討する
このやり方は、よく 見えるのだけど。

少しだけ、疲れるのだ。
やはり、頭を休めるには自然の色を見るに限る。


 空の青 窓枠の白と茶  
 斜めに切り込む光
くっきりと区切られる 明暗

古く深い窓際の棚はその美しい木目を晒し、すっきりと彫られた細部の凹凸がしっとりと艶めき私を癒してくれる。

あの、沢山の引き出しにそれぞれ少しずつ掘られているのは紋様ではなく「縁取り」に近い。
取手に合わせた意匠のそれは、直線と曲線が交互に配置されており、そのリズムを面で捉えると「絵」の様に見えて中々面白いのだ。


「遊び心が、あるよね………。」

「楽しんで」作られたであろう、それ
この部屋の家具はどれもが素晴らしく「込もった」ものだけれど。

やはり壁一面にあるこの引き出しは、その中でも圧巻である。


 ずっと ずっと 時を重ね
 ここに ある もの

 この部屋を 見守ってきた もの たち


 「今」 ここに いる 私

 「目を 楽しませてくれるもの」

 「癒し」 「潤い」  「優しさ」
 
 「瞬間」「積み重ね」「今」「空気」

 「味わう」「有り難さ」「言葉にできない なにか」


多分、私が大事なものって。
「こんな時間」「瞬間」「空気」「雰囲気」
「言葉にできない なにか」「見えない もの」

そんな もの。


いつかも 思った    何度も  思う それ

そう 結局  
   ぐるぐる  くるくると 悩んでみても。

私達は。

 「今」しか なくて

 「今」しか 感じれなくて

だからこそ  「この瞬間」の

 鮮やかな 美しさを 留めたいと。

 思って「記録」を 遺すんだろう

途中 道は 逸れたのかも 知れないけれど。


でも 「本物」は 残る。

「本当」ならば  消えることは ないんだ

「本当の いろ」ならば 刻まれて「残る」んだ


いつだって その 時代 時間 瞬間を「生きた」

その「想い」達の  記憶 記録

それが 刻まれている この 「からだ」と 「魂」


 だからきっと。

思い出せる 
ある

残ってる。


そう こんな「なんもいらない」瞬間
ふと思う「それ」

安心の静かな場所でしかきっと 見つけられない「それ」を。

追い求めて いるんだ きっと。


ずっと ずっと。

 遥か  何処かの  地点 から。



少しだけ、窓の外が翳り始め
時を知らせてきたけれど。

私の身体も、頭も動こうとはせず。

ただ ずっと。
「そこ」に「ある」だけだったのだ。


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