911 / 2,079
8の扉 デヴァイ 再
みどりの祝福 2
しおりを挟む濃密な ハーブの生命力
けぶる 瑞々しい みどり
香りと チカラ その いろ
それぞれの 色の違い
密度の違い
水分量の違い
大きさの違い
長さの違い
集まる 分子の違い
構成量 振動数
「 ふむ?」
私の脳みそでの 表現力が 弾き出す 限界
しかし 「それ」は。
私が 私に 「全ては 繋がっている」
そう「理解させる」には 充分な 量
そう 「見えない」けれど 「ある」
「匂い」「空気」「風」を伝い
私に伝える その「情報」
間に入る 「媒介」
それはきっと。 「世界」で「全て」で。
「濃密」「密接」な 「すべて」の 「なか」
私達は 生活して 動いて いる。
その「間にある もの」を意識しながら
「チカラが 上がった」この空間を、見ていた。
きっと これまでも。
ここ イストリアの魔女の店は、特別な場所だった。
この人自体、まじないが強いのもあるし、なにしろこの空間は心地が良い。
それだけでチカラは漲るし、「もの」も「込もったもの」ばかりだ。
そもそもの土台から更にプラスして、このハーブ達
そして全体に底上げされた「この空間」。
「あの子」から 近いし
あの子の「場」だし
それもあるとは思う けど。
「なんでしょう、やっぱり私は「人の想いの積み重ね」だと、思うんですけど………。」
ゆっくりと美しい色の紅茶を注いでいる、薄茶の瞳を見上げた。
ここは「石窟の場」では、あるけれど
長い間「イストリアの為」にあり
「この人の 想いの積み重ね」の様な、場でもある。
「生活の場を 見れば わかる」
それは大概の人に言えると思うけど。
「やっぱり。「美しく保つ」とか、「きちんと手入れする」のは大切だなあって、ここに来ると思います。どんなに豪華だって、大切にされてなければそれはチカラを失う。多分、「手に入れる所」からそれは始まってると思うんですけど「動機」からスタートして。それを、どこに置いてどう扱って、どれだけ「大切」にできるのか。「大切」って言っても、「毎日磨く」とかじゃなくて、適切に手入れして「愛情持って使う」。それも、「普通に」。そこですよね…………。あっ。」
「うん?どうした?」
「いや、私今更ですけど「自分の面倒くささ」を反省してるんだか誇りに思ってるんだか…………なんか、とりあえずちみちみ、ネチネチと細かい事を考えてるなあって。こないだ、思ったんですよ。でも、イストリアさんだとつい、出ちゃう。」
「ハハッ」
そう言って口を閉じた私を笑う、この人はきっとなにも否定しないだろう。
それも分かるから、つい言っちゃうんだけど。
「それこそ「君」じゃないか。決して失ってはならない部分の一つだと、思うけどね。それは大切な要素だよ。なんだろうな、「分析力」「注意力」…まあ、君には無粋な言葉は似合わないね。「愛の力」で、いいんじゃないか?」
「…………なんか、それなら素敵です。…………そう、なのか??」
「まあ、そうだろうね。さっきも言ったけれど。だからこそ、君達のことが「祝福」に、なる。私はそう思うよ。やはり「全てはそのまま還元される」、それを考えると「微細」「詳細」だからこそ数多の存在に降り注ぐ、祝福。濃くて、細かい、隅々にまで入り込む。それ即ち、全ての生命、いや存在まで届くだろうからね。」
ひとつ ひとつ
私の言葉を受け取り。
しっかりと受け止め、そう言ってくれるこの人の存在が
本当に尊いと 思う。
「 なんか。ありがとうございます。」
「いや、なに。私の言葉で更に祝福が降るならば、それもまた。うん?「循環」、かな?」
「それもいいですね…………。」
なんだか、言葉が ない。
濃密な生命力の空間
いつもの薄暗さはあるけれど 差し込む光の 変化
しっかり すっきり はっきりとした 陽の光
その一閃をじっと 見つめるでもなく
目に 映しながら。
静かに浮かぶ 「思い」を おもう。
いつも 私の背を押してくれる 存在
心強い 味方
いや もう 味方も 敵も なくて
みんなが大切な 存在だけど
やっぱり「特別」は あって。
「ふむ?」
なんだろう か
心に浮かぶは「熱い想い」
でも
「静か」。
いつもならば。
押し寄せる「感動」
溢れる 「涙」
いっぱいの 「胸」
それも勿論、ある。
でも 「静か」。
その「違い」を 全体で感じながら
点を一つに絞らずに 「せかい」を把握していく。
「心地良い」「気持ちいい」「寛ぎ」
「安心」「安定」「一本の ピンと張った 線」
そう 確かに。
「今」この 「場」には
一本 すっきり はっきりとした 「線」が
通って いて。
「それ」が なんなのか は
分からないけど。
「ふむ?」
私の 「神域」にも 似たそれ
「なんだろう、な??」
まあ また。 「時が来れば」解るのだろう。
私の様子を見ながら、それに合わせ 静かに。
「どうぞ」と示されたカップに手を伸ばし
頷きでお礼を言って
香りを楽しむ。
「なんでもない 最高の時間」だ。
暫し それを楽しみながら。
ただゆっくりとお茶を味わって、いた。
しかし「その質問」は。
突然 やって来た。
「しかし、君達は。「できる」事は、心配ないのかい?」
うん?
暫し頭が フリーズしたけれど。
「それって…………その、あれ 」
赤 ちゃん 的な ???
「そうだね。沢山すれば、できる確率も上がるからね?」
「 ぅっ」
うん? 確かに? でも。
しかし。
なんでか 解らないけれど。
私は「知って いる」
「それ」は 二人が 「望まなければ」
できない
多分 そう。
少なくとも 「私達の 場合」は。
理由 は わからない けど。
「…………なん、か?多分、「まだ」なんだと、思います。多分「欲しいな」って、思えば。「できる」んだろうけど………どうなんだろうな???」
私の事を興味深そうにじっと見ている薄茶の瞳は、なんだか納得の色を示して、いる。
きっと「今の世界」だと、「確率の問題」では
あると思うけど。
この人が「私の答え」を、大方予想していたのが分かる。
「まあ、そうなのだろうね。君達は。それならまあ、心配はないか。いや、あまり心配はしていないのだけど、一応ね、一応。」
「えっ、まさかあの人………」
「いやいや、流石に。直接訊かれてはいないけれど、きっと心配はしていると思う。だからそれとなく、伝えておくよ。」
「………なんか、はい。ありがとうございます?」
私が妊娠したらあの人が困るのか、少し考えてしまったけれど
確かに「いらぬ気」は、回しそうな気はする。
「なんか私達の事で悩むウイントフークさんとか、ちょっと見たいかも………。」
「ハハッ、なら少し放っておこうかね。」
「いいと思います。」
うん? でもな??
本部長には、お世話になっている。
あまり困らせるのは本意では無いが、まあこの話はデリケートな話題だ。
暫く私が黙っていても、問題は無いだろう。
「しかしなにしろ。何かしらの影響は、あるだろうね。君は「消えた」「帰って来ていない」事に、なっているけれど。………まあ、流れに任せる、か。」
「そうですね………とりあえず、なんともないかも知れないし?暫く様子見にしましょう。うん。」
「まあ、君はまず自分を安定させる所からかな?エルバに話は通してあるけれど、どうする?」
「あ、これから行ってきます。………大丈夫かな??」
今日の出立は、「羽衣姿の真っ白な私」である。
パンパンと頬を叩いて揉み、口を動かしていたけれど。
「うん?まあ、ディーのこと知ってるなら大丈夫か。」
「しかし君達はそっくりだと言うから。腰を抜かすかも、知れないよ?気を付けてお行き。」
「ですね。ありがとうございます。」
どうやらきちんとレナの店で会える様に、手配をしていてくれたらしい。
確かにこの姿で、貴石へ行くのはまずい。
「じゃあ、また来ます。」
「うん、気を付けて行っておいで。」
「はぁい。」
振り返ってもう一度手を振り、「カラン」と鳴る扉を開ける。
なんだか今日は、このベルの音もよく響きピンクの空に流れて行く様だ。
「うーーん。綺麗。」
そうして首が痛くなる程、上を眺めながら桟橋をずっと 歩いて。
少し迷ったけれど、踵を返しピンクの木立へ入って行ったのである。
うむ。
☆6
0
あなたにおすすめの小説
【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪
山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。
「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」
そうですか…。
私は離婚届にサインをする。
私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。
使用人が出掛けるのを確認してから
「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる