透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

完全体

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 私達は 一人ひとり みんなが既に
 「完全体である」こと

それを知ること こと

それは「どうすれば のか」、私自身もわからなかったけれど。


 ある時 ふと 落ちて来たんだ

 「あ そうか なんて ないんだ」

それが腑に落ちた 時
 パチリとピースが 嵌った 時に。



「 ふぅむ。」

 そうよね 「基準」。

灰色の道をテクテクと歩きながら、今し方 突然 落ちてきた 。

その「閃きカケラ」をくるくると泳がせながら 
自分の中へしっかりと組み込む為に、その「完全体」の紋様をパラパラと展開し始める。


 て いうか。

 この「基準」って言うのが そもそも
 曖昧 だし
 時と場合 時代と場所 それぞれの立場や場面で
 違うし
 人によっても 違うし 
  「適用する側」「される側」でも 違うし


    てか「基準」って  なに。


そんなぐるぐるを自分自身で眺めつつも「完全体」のかたちが乱れない様 気を配りながら。
共に出ているカケラを捉え
同時に「器が満たされること」、それも必要なのだと わかる。

そう 多分。
 その「完全体」を わかるには
 ある程度器が満たされる事が 必要なのだ。


「ふむ? てか、器を満たす旅を?して エネルギーチャージをして 。そもそも「誰かに満たされる」のではなくて「自分で満たす」ことを学んで わかって、結局最後に。「てか、完璧なんじゃん」って、わかる のかな?? ?そうだよね ?」

しかし、私は少し いや 少し?そもそもが
 ズレても いる。

「いや それを言い始めたら。 でも、多分これに関しては。まあ そうだよねきっと。」


 「時代」

    「分離」  「差」

 「比較」
        「楽しみ」

      「遊び」   

           「上下」
   「競う」

         「ルール」

  「勝敗」
             「美醜」

         「優劣」

     「固定」

         「決まり」

  「根付くこと」

     「慣習」 「因習」

   「観念」   


いろんな事が 重なって。
「そうである」と 決められてきたこと
         決まっていると思っていたこと
         思い込んでいたこと

 それぞれ 個々の絡まりが また更に
  もつれ 絡み合って。


複雑さを極め 崩壊する時の 流れの中で
 「澱を落としていくこと」
 「殻を脱いでいくこと」
そうして 「元々の完全体」「ありのまま」である為に
人は旅をして学び その道中を楽しむんだ。


そして私は 。
 今 風に吹かれそれを ただ眺めて ある。


「 ふむ。 そういうこと なり。」

ある日の 造船所へ向かう道
  緩い風が吹く灰色の道は「古いもの」を表しているけれど
 傍に咲く小さな 花が。

「やあ」と風に揺れながら挨拶してくれるから、展開していた「過去色のカケラ」が散らされ それもまた美しく流れて ゆく。


「 ふぅむ。」

その 様をゆったりと眺めながら。

今し方展開した紋様、その重なりと かたち
それも飛ばされぬ様 一旦くうへ展き直しながらも小花に手を振って
再びの道中をテクテクと進んでゆく。


 「みんなが 違うかたちを持つこと」
 「そのそれぞれが 完全体であること」
私達は「それ完全体」を 

 今 生まれ ある のだということ。


「なるほど なぁ。 」

そう、ポツリと呟いていると 大きな屋根が見えてきた。

元気そうな「いろ」が伝わる 大きな形
それは「外見は」いつもの造船所であるのだけれど。
 その 違いを判別できている自分の目にお礼を言いながらも 
同時にスルリと飛び出できた新しいカケラを 視線で追い掛ける。

 ?

  なんだろうか 。


 それはきっとここ造船所に関連する色で
 私の今の展開から 導き出されたいろで。

それをじっと見ていると映像が浮かんでくる。
いつかに
私がみんなを見守ってある、場面だ。

それはある意味 いつもの光景だったのだけど
「この視点」から見ると。

 その「複雑さ」が より際立って見えて
 私はその 澱の深さに
 暫し立ち止まって考えて いたんだ。



そう
以前、ナザレに言われた事が ある。

「すいません、あの子が。」

「ううん、大丈夫。」

どうしても、「やりたがらない」一人の子に対して 彼がそう言った事があった。

彼は彼で 私に気を遣ってくれたのだけど
 それは 私の示した方法を試したがらない
そんな小さな事だったが、「同じ様なことほんの些細なズレ」は まだどこにでもあるし
私はそれはそれで、いいと思っている。

 「いつ 始めるか」
それは個々の自由だからだ。


 ナザレが 必要以上に私に気を使うこと
 やりたがらない 子供がいること

その絡まり自体は微々たるもので、しかしそれがまた幾重にも絡みつきこんがらがると そこから問題が発生する。
だがしかし、その 小さな一つ一つを解いていくのは違っていて それもまた「個々の選択」なのだ。

 いつ 「絡まりそれ」に気付いて
 手を付け 旅を始めるのかは。


 
 ずっと 前にも思った「気付いた時が その時だということ」
それは勿論、誰にも適用される。

そう 「その時代とき」すらもきっと
 それぞれの「自分」の位置で 違っていて
私達は「同時展開している 光の網の一部」だ。


それがまでは
 どうして こうしないの とか
 なんでそうするんだろう とか

他人を見てるといろんな事を思うし 思っていたけれど

 それは それで。

きっと 気付いているいないに関わらず「理由」があり
それは私がとやかく言う問題ではない。


 「せかい」には 自然から齎されるもの
         他者から齎されるもの
         物から齎されるもの
         見えないものから齎されるもの

それぞれが相互に支え合い 反応し 干渉し合っていて
それを いつ受け取り
    どう使うのか
    受け取るのか 受け取らないのか

それは全て 自由だからだ。


「 ね。 ふむ。」

そして
「生きて」いく中には 生活している中には
やりたいこと 
やった方がいいこと
やらなければならないこと
それがあって
所謂 「やらなければならないこと」は 「生きる」為に必要なこと
 「食べる」とか「清潔にする」とか
まあ そんな様な ことだ。

しかし
「こうした方が美味しいよ」という提案に
「いや、これでいい」と 受け取らない

そんな様な事は どこでも多くて
しかしそれは その「うつわからだ」が満ちていないから
 まだ からだそれを楽しむエネルギーが
 溜まっていないからなのだ。

 満ちれば、欲が出る。

もっとこうしたいとか、美味しく食べたいとか
あれが見たいとか 楽しみたいとか 
そんな様な 基本的なこと
 私達が「生きる」ために。

必要な それだ。


しかしきっとそれは 本来「欲」ではなく
私達「からだを持つもの」が持っている
「基本的な権利」、そう「感じる」「味わう」「があることを 祝う」、それなので ある。


「それが「欲」と、混同されて。なんやかんや、禁止したり こんがらがって うむ。でも、それも旅路で。そうして自分のコップが 満ちねば。先ず、そこまで辿り着かなきゃ わからない。」

 そうなんだ
だから 受け取っていい。

本来「~だから、受け取っていい」なんて事はないのだけれど
ある位置までは私達に「言い訳」は必要なのだ。

「ま、確かに。「言い訳」すらも、「必要だから」、ある 。 きっと ふむ。」

それに。

 結局 「それ選択が どう なるのか」、
  わかっていないから。

  その「やらない」「出来ない」方を選択して
  その結果を受け取り続け 
 その道を進むので ある。


小さなこと それだけのこと
そうなのだけれどその「小さな選択」の結果を
 見ない
 気付かない
 他人の所為にしていると
一生気が付けない 分岐点それ


  でも いつかは必ず みんな 気付く。


ぐるぐると廻る 私達光の 起動は
同じ所を回ることもできるし しかし
 いつだって気が付いて 止まり
突然 飛び出し変わることだって できるんだ。
 

「うん。 結局、そういうこと よね。」

 だから 無理はしないで
 誤魔化さず いつでも自分は 自分に正直であること
 誰に言えなくとも。

 「じぶんひかり」にだけは
 嘘は吐かないこと。


「 そうね。」

そうして誰にも必ずやって来る「その時」を
私は観照して あるということ。
 
 それを「知り」「わかり」、ただ
  「ここに 存在していること」

それだけなんだ。

「 さて。じゃ、今日ものんびり 行きますか。」

そうして
くるくると回る、カケラ達が 自分の位置へ収まり
美しいかたちが 出来上がったところで。

 ポンと膝を叩いて しっかりと顔を上げて。

 大きな扉の前へ
 進んで行ったんだ。









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