透明の「扉」を開けて

美黎

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22の扉 生成の場

世界

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  今 「私の世界」では

 「そのどれも在るものすべて」が「私の一部同じ粒子」だけれど

  「人間ひとだけ」は 異なる 「せかい」である
  と いう。


自然世界ひととの 「異質さ距離感」が際立って観える、
 新しい景色が展開している。


「   ね。」

 なんでか
 偶然(いや せかいの計らいだろうけど)
北の広場で朝と一緒に座っている 今 
 「観ている景色」は。

  "自然世界の 中にある せかい様々な宇宙

 そう、「行き交う人々のせかいを眺めている」
そんな景色で

実際 言ってみれば。

  今の私は「不思議存在」の方が位置的には近くて
 「他人の世界」は「距離が遠い 世界」で ある。


「     なんだろうね。  これは。」

「………あんたが一体、何を不思議に感じてるのかは分かんないけど。……「見てる景色」は多分、昔っから「それ同じ」で、それに気付いたのが今だって事だけよ?…私からすれば、「まだ答え合わせしてるの?」って感じだけどね。」

「     うん    まあ。  そう、なりますよね。」

 だから 二人して
 そんな「相変わらずの会話」を 繰り広げながら。

 「私の矛先視線から」
 「朝は何を導き出すのか」、と いう
  せかいの気配を読みつつ
道ゆく人々の「世界」を なんとなく 眺める。
 


「   でも  それ景色って。 「私と他者の違い」って言うよりは、「世界自然と人間の違い」なんだよね。 ほら、私達だけ「生き方在り方」が違う。」

「うん、まあ、なんか面倒くさいわよね。」
「  あっ、うん、まあ そうとも言う。」

「………でも、あんたの言いたいのは。「仲間じゃない」?その、「輪の中から外れてる」って事なんでしょ?…「目的」………う~ん」

「 そうだね。 勿論、「そのサイクルの中」に居る人もいるんだけど。 なんて言うか、「この人」と「あの人」の違いじゃ、なくて「世界自然」と「私達人間」の、違い。 そう、 ここ世界は、「場」なんだよね。 私達は「来訪者」。」

「そういう意味で言えばそうなんでしょうね。…私達自然の声が聞こえない今は、特に。それで今あんたは逆に、自分の場所を見出して、自然達世界とバランスが取れてきて、「合ってる」から。だから「その違い」が、余計浮き上がって見える?感じるんじゃない?」

「    うん、多分。 そうだよね。  「在り方の違い」。 ふむ  大いなる流れに乗って生きるか、 どうか? なのかな。 」


 ゆっくりと 「通り過ぎる景色」を 目の前に映して。

   「人々が 纏う世界」
  そのそれぞれの景色いろを観ながら
 「広場全体すべてに充満しているせかい」を
  透かして 視る。


 すると「曖昧ないろ」が多い中で、眼に入ってきたのは
 「いつかのレモンイエロー」そして「格式高い紺色」

その他にも赤や濃いピンクの新しい色がチラチラ観えるけれど
 それはとても小さくまだ揺らいでいる「いろ」で
きっとこれから「育つ」、歩き始めた光の 色だ。


「   なんか。 もう、ずっと前のことみたいだね。 てか、今「時間」はどのくらいずれてるんだろうか。」

「?ああ、イオスの店の事でしょ。三号店とはいかないけど、盛況みたいよ?でも、拡げ過ぎてもまだアレだしね。…えっ、その話よね?」

「   そうそう。 そう、なんだけど  」

「何よ気持ち悪い。」

「 いや、あの「レモンイエローと爽やかな青」まではくっきりと思い出せるんだけど、 名前がパッと出てこなくて。」

「………でも。あんたが名前を覚えれないのは昔からだけどね。」
「  まあ。 違いない。 フフ」


 「記憶が 曖昧になる私」を。

そうやって一蹴する青い瞳は、じっと広場の方を見つめていて
 きっと私と「見え方」は 違うのだろうけど。

  思い浮かべている「レモンイエロー」と「紺色」

 その「対象」は「同じところ」であるし
やはり私達の「見えているもの」は 近いのだろう。


「    ふぅむ。 「世界」、と 言うか「自然の 視点」。」

「そうなのかもね。………結局、私達は、どれもこれも。ただ、見て「そういうものだ」と思ってるだけだし、お互いの距離は計らずとも決まっていて、そのサイクルの中で生きてる。あんたもそれは分かってたんだろうけど、なんせ立ち位置がどっち付かずだったから。………大分こっち寄りになってきて、楽になったんじゃないの?」

「   成る程。  まあ。   そう、なんだろうね。 うん 」

「ま、とりあえず程々にして、帰りなさないな。」

「 はーい。」

 そう言い残すと朝は「こっちを見ている黒猫」に合図をして
二人で小道の方へ消えて行った。

 残された 私は
  「ほんのりと視えている景色」
 それを閉じると。

 「行き交う 人々」その残像に意識を戻して
「ここに同時に存在していること」、その 意味を思う。


多分
きっと
「今の私」は 
 「いろんな視点」が混在して
「どう 観るか」「何処を自分の定位置にするか」が決まり切らぬまま 狭間を漂っており
 「自分の本来の位置」は わかるのだけど。

 「そこ」と「現実」の乖離が激しくて
上手く視点調整をしながら変化に適応している、「途中最中」なのだ。


 だから
「いろんな人の いろんな色」を こうして 観て。

 「ああ あれも凄かったな」とか
 「今しか出来ないことって なんだろう」とか
いろんな階層の
  「その位置へ立ってみて」、「体感してみる」けれど
 「やっぱり じゃない」と 舞台から降りて。

  「なにかが 違う」
 その感覚に陥るけれど
「私の現実の位置」は まだ出来上がっていないから 結局は「宙ぶらりん」のままで
 だけど
 それも「充満のなか」ではあるから。

「必要が育まれるまで きちんと待つ」、それを逐一真ん中に据えて。

  「こうやって 過ごしている時間」も、大切にしていこうと 思えるのだ。


「    そうよ。 どれも、これもは「寄り道」「無駄」ではなくて。 これもまた「そうだったのか」の 材料に なる。」


  "結局 まるっとぜんぶが 自分"


その「終着駅」に辿り着いた、最高の基盤がこれで
 私はここに立ち続けている限り
「己の姿勢いろ」を保ったまま せかいを流れ続ける。

 だから 今日も

 「そんな自分せかいに 感謝をして」。


 固まりそうであった 背中を解し

  ぐっと伸びて 立ち上がったので ある。

 

 
 









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