【完結】ハーレムルートには重要な手掛かりが隠されています

天冨 七緒

文字の大きさ
114 / 414
二章 ハーレムルート

獣人の本能の目覚め

しおりを挟む
覚悟を決めればもう、怖くない。
それに僕の気持ちが決まると先生からの香りが強く感じるようになった。
きっと、始めは香りが薄かったのは僕の心が拒絶していたからじゃないかなって思う…。
受け入れると決めてからは先程までとは比べ物にならないくらいの香りに包まれる。

先生は優しく…僕の嫌がる事はしない。
全部聞いてくれる…。

「不快でしたら無理しなくて良いんですよ。」

あれから先生に太股を掴まれ、さっきの続きでお尻に指を受け入れソファを握りしめて耐えた。

どうしたんだろ?
さっきと身体が違う…。

気持ちいい。

「……んん…やぁっ…」

「そんな悲しい顔しないでください…もう止めましょうか?」

もう、やだっ。
先生は恥ずかしいくらい確認して返事を求められる。
それは安心していたけど…今は…。

「嫌なら…。」

「せんせっ、もう…せんせいのすきなようにしてっ。」

「そんな、投げ槍にならないで下さい…無理に私に抱かれることはないんです。」

「だかれるのは、いやじゃないです。でも…はずかしいよっ。」

「裸を見られるのが恥ずかしいですか?」

「…せんせっほんとは、わかってるでしょ?」

「んふふ?なにがです?」

「んん゛、やっぱりわかっててずっとイジワルしてたの?」

「私はフィンコックの嫌がることはしたくないんです。」

「ぼくの…ぼくは…ちゃんと…せんせいにしてほしい。」

「………」

「イジワルじゃなくて、せんせいにちゃんとしてほしいよ…せんせいはぼくのこときらいなの?」

「……本当に良いんですか?」

「…せんせいはいやなの?」

いつの間にか立場が逆転していた。

「…少し怖かったんです…途中で貴方に「嫌だ」と言われる事が…。」

僕が先程拒絶してしまったからだ…。

「…せんせっ、もう、だいじょうぶです。」

僕はもう先生を受け入れると決めた。
先生の悲しい顔は、もう見たくない。

「本気で望んで拒絶されたらと…。」

さっきはごめんなさい。
もう大丈夫です。

「…せんせっ。」

先生は僕の事を思ってくれてる…その思いに答えたい。
手を伸ばし先生を求めた。
先生は掴んでいた僕の足を離して、抱きしめて欲しい僕の願いを叶えてくれた。

「せんせいは、もうぼくのこんやくしゃでみらいのだんなさま。もうはなしてあげない、せんせいはもうぼくのです。」

決めたよ。
先生との時間は先生だけを見る。
先生のシャルマンになる。

だから、先生は僕のです。

目が合うと僕から先生の唇を奪った。
先生の口に僕の舌を入れて、先生の舌を探した。
僕の方からしたのに次第に先生のが主導権を握り始めた。
僕からしたのに…大事なので二回言ったよ。

「フィンコック…愛してます。」

「ぼくもせんせい、すき。もっと、すきにさせて。」

「えぇ」

さっきまでと違い、妖艶な雰囲気を纏ったエロさ爆発させた先生がいた。
キスしながら胸を刺激し先生を受け入れるところを解されていき、いろんな所を同時にされながら先生の慣れた行為に翻弄されている間に先生を受け入れていた。
大人だから?それとも先生はエッチが上手なのかな、もうずっと気持ちいい。
快感についていけず喘ぎたいのに、全て先生の口に吸い込まれる。
先生の動きに置いていかれないように、必死に先生に掴まった。

やっと先生に掴まる事が出来た。

もう先生を離したくなかったし先生を奥深くに欲しくて堪らなかった。
僕っていつからこんなにエッチになっちゃったのかな?

これが獣人?それとも僕の本性なの?

だめ次第に身体の奥が熱をもち始めた。

なにこれ?わかんない…助けて。

「フィンコックどうしました?」

「センセっぼく…おかしいの…。」

「おかしい?」

僕がおかしいと告げると先生も少し冷静さを失った。

「からだの…なかが…。」

ウズウズしてる。

「中が何ですか?」

「ふぇっん…たすけてぼくのからだこわれちゃった…こわい…こわい…やだったすけてっ。」

先生を受け止めてるのに欲しくて堪らない。
僕の身体どうなっちゃったの?
怖くて涙が止まらない。

「フィンコック大丈夫です、私がいます。」

先生はそれから僕が求めるだけくれた。
何度も先生のを僕の身体で受け止めても僕の身体の疼きは治まる事がなかった。
必死にこの疼きから逃れたくてエッチな事を沢山口にした気がした。
ほとんど覚えてないけど「くび、かんで」とお願いしたのは覚えてる。
首を噛まれると生存本能なのか、怖いという思いともっと噛んでという相反する感情が入り乱れ困惑しながらも最終的に「気持ちいい」と思ってしまう。
噛まれると遺伝子が先生を認識するのか、この人を離してはいけない「自分のものにしろ」と命令された感覚になる。

これが獣人の本能。

ライアン様一人だったら危険なのを身をもって実感した。

そして…新たな不安も生まれた。
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

義理の家族に虐げられている伯爵令息ですが、気にしてないので平気です。王子にも興味はありません。

竜鳴躍
BL
性格の悪い傲慢な王太子のどこが素敵なのか分かりません。王妃なんて一番めんどくさいポジションだと思います。僕は一応伯爵令息ですが、子どもの頃に両親が亡くなって叔父家族が伯爵家を相続したので、居候のようなものです。 あれこれめんどくさいです。 学校も身づくろいも適当でいいんです。僕は、僕の才能を使いたい人のために使います。 冴えない取り柄もないと思っていた主人公が、実は…。 主人公は虐げる人の知らないところで輝いています。 全てを知って後悔するのは…。 ☆2022年6月29日 BL 1位ありがとうございます!一瞬でも嬉しいです! ☆2,022年7月7日 実は子どもが主人公の話を始めてます。 囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。https://www.alphapolis.co.jp/novel/355043923/237646317

転生したら同性の婚約者に毛嫌いされていた俺の話

鳴海
BL
前世を思い出した俺には、驚くことに同性の婚約者がいた。 この世界では同性同士での恋愛や結婚は普通に認められていて、なんと出産だってできるという。 俺は婚約者に毛嫌いされているけれど、それは前世を思い出す前の俺の性格が最悪だったからだ。 我儘で傲慢な俺は、学園でも嫌われ者。 そんな主人公が前世を思い出したことで自分の行動を反省し、行動を改め、友達を作り、婚約者とも仲直りして愛されて幸せになるまでの話。

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

政略結婚のはずが恋して拗れて離縁を申し出る話

BL
聞いたことのない侯爵家から釣書が届いた。僕のことを求めてくれるなら政略結婚でもいいかな。そう考えた伯爵家四男のフィリベルトは『お受けします』と父へ答える。 ところがなかなか侯爵閣下とお会いすることができない。婚姻式の準備は着々と進み、数カ月後ようやく対面してみれば金髪碧眼の美丈夫。徐々に二人の距離は近づいて…いたはずなのに。『え、僕ってばやっぱり政略結婚の代用品!?』政略結婚でもいいと思っていたがいつの間にか恋してしまいやっぱり無理だから離縁しよ!とするフィリベルトの話。

悪役令嬢の兄、閨の講義をする。

猫宮乾
BL
 ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。

氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います

黄金 
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻! だったら離婚したい! ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。 お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。 本編61話まで 番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。 ※細目キャラが好きなので書いてます。    多くの方に読んでいただき嬉しいです。  コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。    

婚約破棄させた愛し合う2人にザマァされた俺。とその後

結人
BL
王太子妃になるために頑張ってた公爵家の三男アランが愛する2人の愛でザマァされ…溺愛される話。 ※男しかいない世界で男同士でも結婚できます。子供はなんかしたら作ることができます。きっと…。 全5話完結。予約更新します。

嫌われた暴虐な僕と喧嘩をしに来たはずの王子は、僕を甘くみているようだ。手を握って迫ってくるし、聞いてることもやってることもおかしいだろ!

迷路を跳ぶ狐
BL
 悪逆の限りを尽くした公爵令息を断罪しろ! そんな貴族たちの声が高まった頃、僕の元に、冷酷と恐れられる王子がやって来た。  その男は、かつて貴族たちに疎まれ、王城から遠ざけられた王子だ。昔はよく城の雑用を言いつけられては、魔法使いの僕の元を度々訪れていた。  ひどく無愛想な王子で、僕が挨拶した時も最初は睨むだけだったのに、今は優しく微笑んで、まるで別人だ。  出会ったばかりの頃は、僕の従者まで怯えるような残酷ぶりで、鞭を振り回したこともあったじゃないか。それでも度々僕のところを訪れるたびに、少しずつ、打ち解けたような気がしていた。彼が民を思い、この国を守ろうとしていることは分かっていたし、応援したいと思ったこともある。  しかし、あいつはすでに王位を継がないことが決まっていて、次第に僕の元に来るのはあいつの従者になった。  あいつが僕のもとを訪れなくなってから、貴族たちの噂で聞いた。殿下は、王城で兄たちと協力し、立派に治世に携わっていると。  嬉しかったが、王都の貴族は僕を遠ざけたクズばかり。無事にやっているのかと、少し心配だった。  そんなある日、知らせが来た。僕の屋敷はすでに取り壊されることが決まっていて、僕がしていた結界の魔法の管理は、他の貴族が受け継ぐのだと。  は? 一方的にも程がある。  その直後、あの王子は僕の前に現れた。何と思えば、僕を王城に連れて行くと言う。王族の会議で決まったらしい。  舐めるな。そんな話、勝手に進めるな。  貴族たちの間では、みくびられたら終わりだ。  腕を組んでその男を睨みつける僕は、近づいてくる王子のことが憎らしい反面、見違えるほど楽しそうで、従者からも敬われていて、こんな時だと言うのに、嬉しかった。  だが、それとこれとは話が別だ! 僕を甘く見るなよ。僕にはこれから、やりたいことがたくさんある。  僕は、屋敷で働いてくれていたみんなを知り合いの魔法使いに預け、王族と、それに纏わり付いて甘い汁を吸う貴族たちと戦うことを決意した。  手始めに……  王族など、僕が追い返してやろう!  そう思って対峙したはずなのに、僕を連れ出した王子は、なんだか様子がおかしい。「この馬車は気に入ってもらえなかったか?」だの、「酒は何が好きだ?」だの……それは今、関係ないだろう……それに、少し距離が近すぎるぞ。そうか、喧嘩がしたいのか。おい、待て。なぜ手を握るんだ? あまり近づくな!! 僕は距離を詰められるのがどうしようもなく嫌いなんだぞ!

処理中です...