【完結】ハーレムルートには重要な手掛かりが隠されています

天冨 七緒

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二章 ハーレムルート

ドキドキ

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何も身に付けるな…って裸って事だよね?

裸で出迎える…。 

ライアン様の目の前であんなことしちゃったからだよね…。
ライアン様…凄く怒ってた。
僕はどうしてこんなにも流されてしまうんだろう…。

ライアン様…。

今から学園に行ってライアン様にもう一度抱き締められたい。

「ライアンさまぁ…」

皆が居なくなった部屋が重く冷たく、空気が動かない…。

ライアン様はまだかな?
ギノフォード先生は?
エドバルド様?
フレデリック様はどこ?
一人になると急に不安と孤独に襲われる。
どうして今日はこんな感情になってしまうんだろう…。
昨日から皆と居たからかな?
淋しい…早く皆、来ないかな?

次に来るのはきっと食事を運びに先生だよね?

「センセッ」

一人になると元の世界に連れ戻されそうな感覚がする。
幸せすぎるから不安になるのかな?
好きな人が出来て、好きな人に好きって言えて、好きな人に好きになってもらえて、好きな人から好きって言ってもらえて、好きな人といずれ結婚できる。

こんな幸せ手放したくないよ。

こんこんこん

悲しみに押し潰されていると扉が開いた。
今日は全く勉強が出来ず布団の中で丸まっていた。
布団から勢いよく出て、扉に向かう。

現れたのは昼食を持ってきたギノフォード先生だった。

「そんなにお腹すいてたんですか?今、準備します。」

先生が手際よく準備してくれるのを後ろに周り抱き付いた。

「どうしたんですか?」

僕は何も言わずぎゅっと強めに先生にくっついた。

「一人は淋しいって前に言ってましたね…淋しかったんですか?」

「……ん」

「そうですね、朝は四人もいましたからね…。」

「……ん」

「フィンコック…私からも抱き締めて良いですか?」

先生の言葉に腕を緩め振り向くのを待ち、先生が向きを変えたのでぶつかるように胸を目指した。
僕が抱き付くと先生も抱き締めてくれた。
どのくらいの時間かは分からなかったが、僕の気持ちが安定するまで先生の腕の中にいた。

グゥー

「あっ」

「お腹すいてるんじゃないですか。」

「…今、知りました。」

寂しいしか感じなくてお腹すいてるの分からなかった。

「安心したからですかね?」

「…そうかもっ。」

うん、人の温もりは安心する。

「食べましょうか。」

「…はぃ」

向かいに準備された食事を先生の隣に移動した。

「えへっ」

笑って誤魔化すと先生も許してくれ、二人並んでソファに座り食事した。
少し食べては先生を確認して食事を進めた。
食べ終わると先生にぴったりと密着した。

「はぁ~しあわせぇ。」

「そうなんですか?」

「ぁっ」

無意識に言葉にしていた。

「幸せですか?」

「はい。」

先生に顔を近づけ尋ねられると、素直に頷いた。
日本にいた時の僕では考えられないくらい夢の時間を過ごしてる。

「センセッ」

「どうしました?」

「抱き…締めて…。」

「ふっ、はい。」

ギノフォード先生に優しく抱き締められた。
はぁ、本当に僕は今幸せだ。

「フィンコック…そろそろ…。」

授業に行くから離れなさいという言葉だと理解した…。
したけど…やだ、離れたくない。

「ん」

んとは言ったが、離れることはせず余計力を込めた。

「フィンコック。」

「んー。」

離れなさいと口には出さなくても伝わった。

これも以心伝心?

分かりたくないっ。

ちゅっ

耳元にキスされ先生の唇を探し、唇にもと求めた。

「んっんあむっんっんふっんっんあむっんん」

先生の唇を離したくなくて、積極的に僕の方からキスをした。
頑張って続けたのに、熟練の技?技巧?レベルの違いに簡単に唇が離れてしまった。

「ぁあ……センセッ…もっとしよ?」

「フィンコック…教師が授業を欠席するわけにはいきません…。」

「……はぃ」

「夕食はサンチェスターが来ます…明日は私なので明日しましょう…。」

「はいっ」

食事の片付けを一緒にして見送ろうと…後ろから先生に抱き付いた。

「…フィンコック」

「センセッ、お願いがあるんです。」

「何ですか?」

「先生の洋服ください。」

「…ん?」

「先生の香りのするものが欲しいです。」

「…分かりました、では私が着れそうな服を良いですか?」

「はいっ」

急いでサイズの大きい服を探し、先生に手渡した。
僕の前で着替えてくれて、今まで着ていたのを僕にくれた。
香りもだが、温もりも残っていた。
その服を胸に抱き抱えクンクンと香りを堪能した。

「はぁ~フィンコック…。」

先生の呆れた声が聞こえたがクンクン匂いを嗅ぐのを止められない。

「はぁい」

今の僕はきっと締まりの無い顔をしているに違いない。

「…気を付けてくださいね。」

「ん?はぃ?」

何をだろう?

「では、私は行きますよ?」

「はいっ」

今度こそ先生を見送った。
淋しかったけど、誰かの香りのする衣服があるだけで先程とは全く違った。

先生の衣服を抱き締めクンクンしていると、学園の鐘の音が聞こえた。
次の授業が終わればライアン様が来る…。

あっ、裸で…待ってるんだ…。

えっと、お風呂に入って置くべきだよね?

手にしていた宝物を丁寧に隠してお風呂場へ向かい、いつもより念入りに身体を洗った。

その…も。

自分の指で…して、浴室に自身の声が響くのを聞きながら解した。

ライアン様のをすぐにでも受け入れられるように。

どのくらいすれば良いのか分からず、終わった頃にはこの後のことを妄想しすぎてイッてしまった。

僕って恥ずかしい。

匂いがバレないように柑橘の石鹸が大活躍する。
浮かれながら浴室を出て全身の水気をタオルで拭き取った。

「…ぁっ」

何も身に付けるな…だったから裸で居ないと…。
部屋を裸でうろつくのにはかなりの抵抗がある。
誰も居ないと分かっていても、お風呂場から頭だけだして誰もいないことを確認した。
パタパタと急いでソファに走り、クッションで出来るだけ隠した。

身に付けてはいないから、セーフだよね?

ライアン様っ早く来て欲しい、こんな姿誰にも見られたくない…。
早く…。

「はやくきてぇ。」

ライアン様…。

こんこんこん

「はいっ」

クッションを持ったまま扉に向かった。
扉を僅かに開け、相手を確認した。
そこにいたのは待ち望んだライアン様だった。
扉を思いっきり開けて、ライアン様に飛び込みたかったのにそれをする勇気がなかった。
僕がいる棟は限られた人しか入れず、誰かを気にする必要はないんだけと…。

こんな格好で部屋から一歩出る勇気は僕になかった。

それに恥じらいを忘れてはいけないと思う。
僕は扉に隠れながら少しずつ開いていき、ライアン様を迎えた。
ライアン様が入り扉を閉めるも、裸の後ろ姿を見られたくなくて変な動きになってしまった。

「んあ゛?」

振り向き僕の姿を全身確認すると、クッションを手にしていたことが気に触ったのかライアン様から怒りのオーラが…。
不機嫌なままソファにどかっと乱暴に座ってしまった。
そんなライアン様を初めてみたのでどうすれば良いのか分からず、その場で立ち尽くしていた。

「こっち」

素っ気ない言葉が恐怖を増大させる。
これ以上不機嫌になってほしくなくて、素直にライアン様の元へ向かった。
ソファの横に立つも首を振られ、手を伸ばされたので重ねようとした瞬間手首を掴まれ目の前に立たされた。

「あっ」

クッションを取られ向かいのソファに投げられた。

僕の身体を隠せるものが無くなってしまった。

どうすることも出来ず、ライアン様の僕の全身を舐めるような視線に耐えた。

「俺にどうされたい?」

「……ぇっ。」

「望み通りしてやる、言って…何されたい?」

「………キッ…キス…したぃ」

「いいよ、しな。」

久しぶりと感じるライアン様の唇に触れた。
それだけで嬉しくて涙が溢れた。
僕がライアン様の唇に唇を重ねるだけでライアン様からは動きがなかった。
僕から舌を挿し込むと、すんなり入ることを許された。
許されたけど、舌を絡めるのは僕だけでライアン様のいつもの気持ちいいキスしてくれなかった。

「どっ…して?」

「シャルは何を望んでるんだ?」

「いつもみたいなキス…。」

「いつもみたいって?」

「舌を…沢山絡めて…吸ったり…気持ちいいやつ。」

「わかった。」

再びライアン様の唇に触れた。
僕から舌を忍ばせれば、先程とは違い僕が付いていけないキスをされる。
キスの合間、エッチな音が沢山生まれた。
僕の唾液がライアン様に流れてしまうも、全部飲み込まれていく。

ずっと出来なかったライアン様とのキスを満足するまで続けた。

「満足か?」

唇が離れ息を整えていると、ライアン様の冷たい言葉を耳にした。

「やだっ…もっと…すゆ…んっんっあむっんあむっんふぁっんんっんあむっ」

僕からまた唇を奪った。
その間もライアン様から僕に触れてくれなかった。

「…はぁはぁ…どうして?」

触ってくれないの?

「次は?」

「次?」

「キスで終わりか?」

「やだっ」

「シャルの好きなように俺を使えよ。」

「使う?」

「あぁ」

「いつもみたいにして…。」

「俺がいつもどんな風にしてるかを教えてくれ。」

「ぇっ…身体中、沢山キスしてくれる。」

「ふぅん、ならキスして欲しいところを俺の口に持ってきて。」

「ふぅぇっ」

ライアン様の言葉に従い、胸を近付けるも口元は遠くてライアン様の足を跨がり距離を縮めた。
ライアン様の口元に僕の胸を押し当てれば、ちゅっと音を立てキスしてくれた。
…キスしてって言ったけど…もっと…。

「ライアンさまぁ」

「ん?なんだ?」

「…舐めたり吸ったり…舌で沢山触って。」

「分かった。」

僕の言葉通り舌で胸を沢山舐められ吸われるけど、僕が条件反射で背中を丸め胸を庇ってしまうとライアン様の唇が離れてしまった。
それでもライアン様は僕を抱き締めてはくれなかったので、僕はライアン様の頭を抱え離れないように胸を押し当てた。

「んっんっ…ライアン様…」

「なんだ?」

「僕の…触って…。」

「シャルの何をだ?」

「僕の…。」

「言えないか?」

「んっ」

「ならどこ触って欲しいか手を案内して。」

「…んっ」

僕はライアン様の手を取り、僕のモノに導いた。

「ここ触って欲しい?」

「ん」

顔をもう片方の手で隠しながら頷いた。

「こう?」

ライアン様は意地悪く撫でるように触り、もどかしかった。

「もっと…」

「もっと?」

「………」

「なら、口でしてやろうか?」

「ぅん」

「なら、俺の口に持ってきな。」

膝立ちで居たがソファの上に立ち、ライアン様の目の前に差し出した。

「あーん」

ライアン様の言葉に何を求めているのか理解し、もっと近付き…ライアン様の綺麗な唇にくっつけた。
舌でちょろっと舐められたり少しだけ口に含まれる。
刺激が足りなすぎて、ライアン様の形の良い後頭部をほんの少しの力で押さえつけた。
ほんと、ほんの少しの力です。

やっと中に入れてもらえると暖かくてもっていかれる…。

「あっんっんんふぅんんんんんんあぁんっらライアンさまぁんんん」

ライアン様の口の中に放ってしまっていた。
口から離れ、ライアン様の膝の上にぺたんと座ってしまった。

「ライアン様…欲しい…ちょうだい。」

「シャルが自分で入れな。」

「………はぃ」

ソファから降り、ライアン様のズボンを寛げモノを…見た。
初めてこんな近くで見たかも…。
こ…こんな大きいの…入れられな…ぃ。
助けを求めるようにライアン様を見るも、今日は手伝ってくれなさそうだった。

「これじゃ入れにくいよな。」

ライアン様は肘掛けを背にして座り直した。
僕は再びライアン様に跨がり膝立ちになりながら、ライアン様の肩から首に掛けて腕を回してもう片方の手でライアン様のモノを掴んで僕の所に当てた。

「シャル解さなくて良いのか?」

「…だっ大丈夫っ。」

ライアン様の質問にうまく答えられなかった。
来る前に自分で解したなんて、恥ずかしくて言えない。

「ふぅん」

「あぁぁぁぁん」

今まで触ってくれなかったのに、突然お尻を触られライアン様の綺麗で長い指を受け入れていた。

「もしかして、俺のために解してくれてたのか?」

「……んっ」

バレた…恥ずかしい。

「そっか…嬉しい。」

嬉しい…その言葉を聞けただけで僕も…んふ嬉しい。

「んっ」

「早く俺のをシャルの中に入れて。」

「ぅん………んぁっ…」

僕も早くライアン様が欲しかった。
先っぽがちょっと入っただけで、怯んでしまいライアン様に強く抱き付いた。
それでも許されず、ゆっくりライアン様の上に沈んでいく。

「あーあーっぁーあーっはぁっはぁっはぁっ」

怖くて声は勝手に、呼吸は乱れ涙も溢れてくる。

「シャル…もう少しだ、頑張れ。」

「んっ」

ライアン様の応援でもっと奥に受け入れる覚悟を決めた。

「んんっんんん゛ん゛ん゛ん゛ふぅん…あぁん」

ゆっくり沈んでいたが最後は滑るようにライアン様の全てを受け入れた。

「良く頑張ったな。」

「んっ」

ライアン様は優しく頭を撫でてくれた。
これでやっと…。

「シャル…動いて。」

「…ぇっ」

ライアン様は…してくれないの?
僕が?

「今日はシャルに全部されてぇ。」

されたい…ライアン様が僕に?
僕も…したい。

僕は慣れない腰つきで動かし始めた。
どうしたら良いのか分からず、ゆっくり上下に動くとビクンと反応するところがありそこに当てて良いのか悩みながらライアン様に気付かれないようにそこにライアン様のが当たるように動き出した。
遠慮がちに七回に一度当てていたが気付けばその場所ばかり攻めていた。

「そこ気持ちいいのか?」

「やっ…ぁっ…」

ライアン様に気付かれてしまった…恥ずかしい。

視線に耐えられず手で顔を覆った。

「シャル顔は見せろ。」

無理矢理手を剥がしてくれたら良いのに、ライアン様は言葉だけで僕が自らの意思で外さなければならなかった。
手を外し視線も彷徨わせていた。

「あぁキスしてぇなぁ。」

ライアン様の言葉に僕もと思い、視線があってしまった。

僕に聞かせるようなライアン様の独り言に僕は、ゆっくり口を近付けライアン様の唇に押し付けた。

ライアン様の舌は苦かったけど、止めなかった。
絡めれば絡めるほど腰が勝手に動き出し気持ちいいところに当てていた。
唇が離れるのを拒否し、両手をライアン様の首に回していた。
だけど、いくら僕が腰を動かしてもイケる気がしなかった。
やっぱりライアン様にも動いて欲しい。

「はぁはぁはぁんふぅんライアンさまぁんんっんお願い…動いて。」

唇をちょっとだけ離しお互いの吐息を感じながらライアン様にお強請りした。

「わかった」

「んぁっんんんんっ」

ライアン様からの待ち焦がれた刺激に身体は悦びしなる。

「んっんっんっらいあんさまぁんんっんっんっ胸にいっぱいキスしてぇえ。」

ライアン様の腕が背中に感じ引き寄せられ、胸に唇が触れた。
大きな手に支えられながら僕が逃げられないように力が込められる。
僕もライアン様の頭を抱えた。

「ぁっんっあっあっあっんっんんやぁああ」

胸を噛まれた痛さ?気持ちよさでイッてしまい、ライアン様のを力一杯締め付けたのは僕の意思で、望んだように僕の中にライアン様を感じた。
ライアン様にくっついても直接肌に触れることはできなくて、素肌を感じたくなりライアン様の制服のボタンに手を掛けた。

「だめだ。」

ボタンを外そうとした手を掴まれ、止められた…。

「な…なんで?」

「もう、夕食だから取りに行かねぇと。続きは食ってから、いいな?」

「……ん」

食事は…大事。
僕はライアン様の上から退いた。
ライアン様は身なりを整え僕を残し食事は取りに行くので、僕も服が置いてある場所に急いだ。

「あぁ、服は着るなよ。クッションも禁止、いいな?」

「…えっ?」

ライアン様は部屋を出ていってしまった。
今度は服はもちろんクッションも禁止にされてしまった。
誰も居なくなった部屋で一人裸でいるのは落ち着かない。
ソファに戻り、膝を抱えで身体を守った。
誰も居ないけど見られたくないって思いと、ライアン様の温もりを失ったのもある。

それに、今日のエッチはなんだか不安が沢山だった。



ーーーーーーー
本日はここまでです。
明日もよろしくお願いします。

…怖くて今まで言えませんでしたが、かなりの長編です。
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