290 / 414
二章 ハーレムルート
王族の会話…王としては
しおりを挟む
フィンコック公爵家を見送り、王族専用の控え室には王と第一王子であるレイモンドだけとなった。
「…百年ぶりの獣人は事実だったか。」
「…はい」
「婚約を少々早まったな。侯爵家の者と交わしていなければシャルマンを婚約者にして侯爵家を側室に入れることが出来たものを…。今から侯爵家から公爵家に鞍替えするのも、公爵家であるシャルマンを側室にするのも諍いは免れないだろう…。」
王族としては獣人について解明されていないことが多いとは言え、王家に招き入れたいと言うのが本音だった。
王室に残された資料によると…。
「………」
「…シャルマンとの関係はどうなんだ?」
「どうとは?」
「お前に興味がありそうか?それとも王妃の座に興味がありそうか?」
「…さぁ、どうでしょう?今の…フィンコック様は婚約者達と大変仲が良いみたいですから…」
「惜しいことをしたな、フィンコック公爵から婚約の打診が有った時に決めてしまえば良かったな。当時は仕来たりやシャルマン本人の素行に問題有りと判断してしまった。」
フィンコック家は由緒ある家門で長年王族に忠誠を誓った公爵であり家柄だけを見た時王族の婚約者としてなんの問題もなかった。
後は本人の素質のみ…そこが問題であった。
見た目は妖精のごとく美しく魔力は少ないが王族の子供を産む人間としては優秀だと判断できる…が最後に少々性格に難有りと記されていた。
多少の事では許されたであろうが、幼少期から苛烈過ぎるあまり公爵の判断でお茶会などに参加させない程だったと報告されていた。
婚約が申し入れられた当時は王族の婚約出来る年齢まで時間があったので断る選択をした。
それでも婚約者として問題なければ公表はせずとも両家で契約を交わすことは出来た…出来たがしなかった。
いくら家柄がよく後ろ楯欲しさであっても問題児を次期王妃にするのは些か不安が大きかった。
フィンコック家の対抗馬として名前が上がっていたのが、オルセー家だった。
オルセー家は侯爵ではあるが、こちらも古くから存在する由緒正しき家門だ。
個人の主観によるが、シャルマンとは違う慎ましやかな美しさを持ち性格も至って大人しい人物だ。
魔力の方は宿す側としては高かったが問題はないだろうと判断した。
最高学年となった時フィンコック家をどう断るか悩んでいたが、まさかの婚約発表の知らせが届いた。
フィンコック家の婚約が発表されたことで、こちらもなんの後ろめたさもなく婚約発表をする事できた。
出来たというのに…まさかの獣人。
数日早く分かっていれば、こんな後悔はなかったであろう。
フィンコック家も獣人だと知るのが婚約発表前であれば、きっと王族に婚約を申し込んだに違いない。
人生とはなんとも、もどかしい…。
「………」
「学園には珍しい光属性の男爵もいたな、そちらはどうなんだ?」
属性の中で光と闇の属性は珍しく数年に一人と言われている。
爵位からして王妃にはなれないので側室候補として彼の名も上がっていた。
「彼とはペアとなり、王族にも側室にも興味があるような反応でした。」
「そうか、ならそちらは側室に丁度いいな。」
「…はぃ」
「こうなると百年ぶりの獣人は悔やまれるな。卒業まで数ヶ月ある、シャルマンを引き入れろ。王族のために。」
「…はぃ」
「…百年ぶりの獣人は事実だったか。」
「…はい」
「婚約を少々早まったな。侯爵家の者と交わしていなければシャルマンを婚約者にして侯爵家を側室に入れることが出来たものを…。今から侯爵家から公爵家に鞍替えするのも、公爵家であるシャルマンを側室にするのも諍いは免れないだろう…。」
王族としては獣人について解明されていないことが多いとは言え、王家に招き入れたいと言うのが本音だった。
王室に残された資料によると…。
「………」
「…シャルマンとの関係はどうなんだ?」
「どうとは?」
「お前に興味がありそうか?それとも王妃の座に興味がありそうか?」
「…さぁ、どうでしょう?今の…フィンコック様は婚約者達と大変仲が良いみたいですから…」
「惜しいことをしたな、フィンコック公爵から婚約の打診が有った時に決めてしまえば良かったな。当時は仕来たりやシャルマン本人の素行に問題有りと判断してしまった。」
フィンコック家は由緒ある家門で長年王族に忠誠を誓った公爵であり家柄だけを見た時王族の婚約者としてなんの問題もなかった。
後は本人の素質のみ…そこが問題であった。
見た目は妖精のごとく美しく魔力は少ないが王族の子供を産む人間としては優秀だと判断できる…が最後に少々性格に難有りと記されていた。
多少の事では許されたであろうが、幼少期から苛烈過ぎるあまり公爵の判断でお茶会などに参加させない程だったと報告されていた。
婚約が申し入れられた当時は王族の婚約出来る年齢まで時間があったので断る選択をした。
それでも婚約者として問題なければ公表はせずとも両家で契約を交わすことは出来た…出来たがしなかった。
いくら家柄がよく後ろ楯欲しさであっても問題児を次期王妃にするのは些か不安が大きかった。
フィンコック家の対抗馬として名前が上がっていたのが、オルセー家だった。
オルセー家は侯爵ではあるが、こちらも古くから存在する由緒正しき家門だ。
個人の主観によるが、シャルマンとは違う慎ましやかな美しさを持ち性格も至って大人しい人物だ。
魔力の方は宿す側としては高かったが問題はないだろうと判断した。
最高学年となった時フィンコック家をどう断るか悩んでいたが、まさかの婚約発表の知らせが届いた。
フィンコック家の婚約が発表されたことで、こちらもなんの後ろめたさもなく婚約発表をする事できた。
出来たというのに…まさかの獣人。
数日早く分かっていれば、こんな後悔はなかったであろう。
フィンコック家も獣人だと知るのが婚約発表前であれば、きっと王族に婚約を申し込んだに違いない。
人生とはなんとも、もどかしい…。
「………」
「学園には珍しい光属性の男爵もいたな、そちらはどうなんだ?」
属性の中で光と闇の属性は珍しく数年に一人と言われている。
爵位からして王妃にはなれないので側室候補として彼の名も上がっていた。
「彼とはペアとなり、王族にも側室にも興味があるような反応でした。」
「そうか、ならそちらは側室に丁度いいな。」
「…はぃ」
「こうなると百年ぶりの獣人は悔やまれるな。卒業まで数ヶ月ある、シャルマンを引き入れろ。王族のために。」
「…はぃ」
23
あなたにおすすめの小説
お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)
ドジで惨殺されそうな悪役の僕、平穏と領地を守ろうとしたら暴虐だったはずの領主様に迫られている気がする……僕がいらないなら詰め寄らないでくれ!
迷路を跳ぶ狐
BL
いつもドジで、今日もお仕えする領主様に怒鳴られていた僕。自分が、ゲームの世界に悪役として転生していることに気づいた。このままだと、この領地は惨事が起こる。けれど、選択肢を間違えば、領地は助かっても王国が潰れる。そんな未来が怖くて動き出した僕だけど、すでに領地も王城も策略だらけ。その上、冷酷だったはずの領主様は、やけに僕との距離が近くて……僕は平穏が欲しいだけなのに! 僕のこと、いらないんじゃなかったの!? 惨劇が怖いので先に城を守りましょう!
悪役令息に転生したらしいけど、何の悪役令息かわからないから好きにヤリチン生活ガンガンしよう!
ミクリ21 (新)
BL
ヤリチンの江住黒江は刺されて死んで、神を怒らせて悪役令息のクロエ・ユリアスに転生されてしまった………らしい。
らしいというのは、何の悪役令息かわからないからだ。
なので、クロエはヤリチン生活をガンガンいこうと決めたのだった。
「出来損ない」オメガと幼馴染の王弟アルファの、発情初夜
鳥羽ミワ
BL
ウィリアムは王族の傍系に当たる貴族の長男で、オメガ。発情期が二十歳を過ぎても来ないことから、家族からは「欠陥品」の烙印を押されている。
そんなウィリアムは、政略結婚の駒として国内の有力貴族へ嫁ぐことが決まっていた。しかしその予定が一転し、幼馴染で王弟であるセドリックとの結婚が決まる。
あれよあれよと結婚式当日になり、戸惑いながらも結婚を誓うウィリアムに、セドリックは優しいキスをして……。
そして迎えた初夜。わけもわからず悲しくなって泣くウィリアムを、セドリックはたくましい力で抱きしめる。
「お前がずっと、好きだ」
甘い言葉に、これまで熱を知らなかったウィリアムの身体が潤み、火照りはじめる。
※ムーンライトノベルズ、アルファポリス、pixivへ掲載しています
姉が結婚式から逃げ出したので、身代わりにヤクザの嫁になりました
拓海のり
BL
芳原暖斗(はると)は学校の文化祭の都合で姉の結婚式に遅れた。会場に行ってみると姉も両親もいなくて相手の男が身代わりになれと言う。とても断れる雰囲気ではなくて結婚式を挙げた暖斗だったがそのまま男の家に引き摺られて──。
昔書いたお話です。殆んど直していません。やくざ、カップル続々がダメな方はブラウザバックお願いします。やおいファンタジーなので細かい事はお許しください。よろしくお願いします。
タイトルを変えてみました。
寄るな。触るな。近付くな。
きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。
頭を打って?
病気で生死を彷徨って?
いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。
見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。
シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。
しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。
ーーーーーーーーーーー
初めての投稿です。
結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。
※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる