【完結】ハーレムルートには重要な手掛かりが隠されています

天冨 七緒

文字の大きさ
371 / 414
三章 設定を知る者

ゲーム通りにしているはずなのに…

しおりを挟む
もうすぐ試験が始まる。
今回は失敗しないように試験勉強は教室に一人で始めた。

…始めても王子が現れることはなく攻略対象者の二人が現れ僕を取り合っていた。

この二人の好感度ばかりが上がって他の人が上がっているように思えない。
教師はあっちに取られて王子を取られるわけにはいかないのに、なかなか上がらない。

王子の好感度が上がらなければシークレットキャラも出てこないのに…。

試験勉強を頑張っても王子が現れることがなかった。
試験結果は六十三位…こんなに真面目にやってもあっちの主人公には勝てなかった…。

なんで?

不正してるって噂だけど卒業まで不正し続けるの?
…もしかして、その不正を暴くのが僕ってこと?
王子と一緒に不正を暴いて信頼度を高める?

もしかしてあいつの試験の不正を解決する為に王子と一緒の時間を過ごしながら二人だけの秘密を作ることで新密度をあげるの…か?

僕があいつの不正を暴かなきゃいけなかったんだ…。

もしかして教師と婚約したのも不正をさせるため?
脅迫とか色仕掛けで弱みを握ってやらせたんだ…。
だから…主人公の僕が動かなきゃいけなかったんだ。
傍観しちゃいけなかったんだ。
そうとなればあの人達を監視しないとっ。

探偵みたいなことは出来ないけど、主人公って問題を解決しつつ危険な目に遭いながらも攻略対象者に間一髪で助けてもらうって決まってるよね。
安全は約束されてるからあいつの不正を暴くのみ。
だけど試験の不正なんてどうやったら暴けるの?
脅迫現場を押さえるとか試験問題を渡しているところを目撃とかだよね?
なら、試験が終わったら不正は暴けないの?
またしても僕はやらかしていたんだ…。
今後は先回りしないと。

気合いをいれるも、なにも出来ないまま長期休暇に入ってしまい僕と王子の進展はなにもなく過ぎた…。

落ち込んだまま屋敷へ戻るとお父様は大層喜んでいた。
なにかと思えば僕に婚約の申し込みが二件来ていたらしい。
相手は「公爵家」と「侯爵家」と聞けばすぐに誰か予想出来た。
お父様はかなり喜んでいたけど僕からしたら、たったの二件だけ?だった。
あれだけ僕の良い噂が流れて光属性という特別な力が備わって文句の付けようのない可愛らしい顔を持つ僕に婚約希望者がたったの二人…。

「セドリックなら、高位貴族の愛人になれると思っていたが正妻になれるなんて凄いじゃないかっ」

お父様の言葉に耳を疑った。

え?僕って愛人候補だったの?
どんなに中身が良くても男爵は正妻ではなく愛人にしかなれないの?
まぁヒロインていうのは理不尽の中で戦うものだけど…悔しい。
あっちの主人公は何が起きても正妻って…本気の努力もしないで不正で幸せを掴むなんて、いつか罰を受けたらいい。

「それとな、王子の婚約披露パーティーに呼ばれた。明後日にはデザイナーが来るからなっ。」

王族のパーティーか…楽しみっ。
確かゲームではパーティーの最中王族に呼ばれるんだよね?
婚約についてだったり卒業後どうするのかとか…。
パーティーは主人公にとって大事なもの。
あっちの主人公に出し抜かれないようにしないと…。

パーティーの為に衣装をデザイナーと真剣に話していた。
王族のパーティーには誰もが衣装を新調するため腕の良いデザイナーは高位貴族で埋まり、かなりの高額になる。
男爵家である僕のところに直ぐに来て対応出来ると言う事がどういうことなのか理解していなかった。

そして、完成した衣装が送られた時には愕然とした。

色から形まで僕の望んだものとは違っている…。
これを着て王族のパーティーに参加すれば違った意味で目立ってしまう…。

貴方は本当にデザイナーなんですよね?
これが本当に良いと思っているの?

こんな恥ずかしい姿では参加できない…。
お父様とデザイナーの二人はかなり満足している様子で僕の感性が違うのかもしれない…我慢して着替え二人の前に現れれば頷いていた。
何とか耐えて部屋へ戻った時に使用人にその悩みを相談したが、そこで僕の知らない常識を知った。
男爵や子爵は王宮のパーティーでは着ることの出来る色が暗黙の了解で決まっているらしく、万が一高位貴族と色が被らない為の配慮だとか。

使用人の説明で色は納得した…形は?なんでこんなにダサイの?

「あのデザイナー様は…旦那様のご友人だそうです。」

「………。」

お父様とお母様の仲を疑ったことはないが…この世界では愛人は当たり前らしい。
…もしかしたら、あの人は愛人…愛人候補、初恋の相手、過去の恋人だったりするのかな?
それで仕事と称して単に彼に逢いたかっただけ?

それにしても…あんな衣装着たくない…。

部屋のクローゼットを見渡すも似たような衣装ばかりだった。
お母様はこの事知っているのかな?
なんか…知りたくないこと知っちゃったかも…。
衣裳問題は解決することなく日々が過ぎ僕が我慢するしかないと諦めた。
しおりを挟む
感想 195

あなたにおすすめの小説

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた

やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。 俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。 独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。 好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け ムーンライトノベルズにも掲載しています。 挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

姫ポジ幼馴染の貞操を全力で守っていたのに、いつの間にか立場が逆転して伸し掛かられた件

イセヤ レキ
BL
タイトル通りのお話しです。 ※全七話、完結済。

ドジで惨殺されそうな悪役の僕、平穏と領地を守ろうとしたら暴虐だったはずの領主様に迫られている気がする……僕がいらないなら詰め寄らないでくれ!

迷路を跳ぶ狐
BL
いつもドジで、今日もお仕えする領主様に怒鳴られていた僕。自分が、ゲームの世界に悪役として転生していることに気づいた。このままだと、この領地は惨事が起こる。けれど、選択肢を間違えば、領地は助かっても王国が潰れる。そんな未来が怖くて動き出した僕だけど、すでに領地も王城も策略だらけ。その上、冷酷だったはずの領主様は、やけに僕との距離が近くて……僕は平穏が欲しいだけなのに! 僕のこと、いらないんじゃなかったの!? 惨劇が怖いので先に城を守りましょう!

悪役令息に転生したらしいけど、何の悪役令息かわからないから好きにヤリチン生活ガンガンしよう!

ミクリ21 (新)
BL
ヤリチンの江住黒江は刺されて死んで、神を怒らせて悪役令息のクロエ・ユリアスに転生されてしまった………らしい。 らしいというのは、何の悪役令息かわからないからだ。 なので、クロエはヤリチン生活をガンガンいこうと決めたのだった。

「出来損ない」オメガと幼馴染の王弟アルファの、発情初夜

鳥羽ミワ
BL
ウィリアムは王族の傍系に当たる貴族の長男で、オメガ。発情期が二十歳を過ぎても来ないことから、家族からは「欠陥品」の烙印を押されている。 そんなウィリアムは、政略結婚の駒として国内の有力貴族へ嫁ぐことが決まっていた。しかしその予定が一転し、幼馴染で王弟であるセドリックとの結婚が決まる。 あれよあれよと結婚式当日になり、戸惑いながらも結婚を誓うウィリアムに、セドリックは優しいキスをして……。 そして迎えた初夜。わけもわからず悲しくなって泣くウィリアムを、セドリックはたくましい力で抱きしめる。 「お前がずっと、好きだ」 甘い言葉に、これまで熱を知らなかったウィリアムの身体が潤み、火照りはじめる。 ※ムーンライトノベルズ、アルファポリス、pixivへ掲載しています

姉が結婚式から逃げ出したので、身代わりにヤクザの嫁になりました

拓海のり
BL
芳原暖斗(はると)は学校の文化祭の都合で姉の結婚式に遅れた。会場に行ってみると姉も両親もいなくて相手の男が身代わりになれと言う。とても断れる雰囲気ではなくて結婚式を挙げた暖斗だったがそのまま男の家に引き摺られて──。 昔書いたお話です。殆んど直していません。やくざ、カップル続々がダメな方はブラウザバックお願いします。やおいファンタジーなので細かい事はお許しください。よろしくお願いします。 タイトルを変えてみました。

寄るな。触るな。近付くな。

きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。 頭を打って? 病気で生死を彷徨って? いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。 見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。 シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。 しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。 ーーーーーーーーーーー 初めての投稿です。 結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。 ※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。

処理中です...