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トランビーノ国 あの二人
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「今日、私を婚約者だと発表してしまっても宜しかったのではなくて? 」
パーティーが終了し、スノーミリアンは不満を口にする。
本日王子のパートナーを務めたスノーミリアン・ノウエー公爵令嬢。
スノーミリアンはマカリオンと共に、当然の如く王族専用の控え室へと入室する。
この場所には以前から使用しているので、今さら躊躇う事もない。
マカリオンの方も元婚約者より、スノーミリアンと使用している回数の方が断然多い。
「スノーミリアン、婚約解消を宣言して直ぐに新たな婚約者を発表しては印象が悪くなる」
婚約を望んでいるのはマカリオンだけでなくスノーミリアンの方も同じ。
「貴族の方は既に私達の関係が正しいと認識しているわ」
「貴族はそうでも、平民は王妃を救った命の恩人を今でも信じている」
「能力も無いのに……」
「『王妃の為に能力消失した』という事実が美談となって伝わっている。平民の理想を蔑ろにするのは危険行為だ」
「その噂のせいで私、行き遅れと言われる年齢になってしまいましたわ」
「それでも君は誰よりも美しいよ」
「えぇ、それは知っております」
二人はマカリオンが婚約した事で、親密な関係が始まった。
障害と秘めた思いが二人の絆をより一層強固にした。
二人の関係に気付いていないのは、亡き国王と王子の婚約者の二人だけ。
病に倒れ眠り続けていた王妃でさえ、二人を目撃しすぐに状況を察した。
王妃は息子の想いを尊重させてやりたいと思うと同時に、自身を助ける為に能力を消失し王宮で見方も居らず危うい状態で一人で立ち続けている聖女との婚約も反対出来ず、ただ傍観するしかなかった。
王妃と公爵夫人は特別親しい関係ではないが、王子の婚約者候補を見繕うお茶会を開催した時の当事者二人が微笑ましかったのは覚えている。
マカリオンの婚約について、王妃としては後ろ盾などの政略など関係なく本人の意思を望んでいた。
だがその直後に、王妃は体調を崩し王子の婚約者どころではなくなってしまった。
目覚めた時には、王子と聖女の婚約が進んでおり手遅れだった。
「はぁ。全くあれも随分長く居座りましたわね。自らの意思で退くべきだったのに……こちらがお膳立てしないと出て行かないだなんて、本当に図々しい人でしたわ」
「そう言うな。母を救ってくれたことには感謝している。その礼に好待遇で持て成した。だが何事にも終わりは来る。聖女に感謝する期間はもう終わっただけの事」
「えぇ。とっても好待遇でしたわね」
優雅に微笑み紅茶に手を伸ばすスノーミリアンだが、マカリオンは知らない。
スノーミリアンが王宮で働く使用人達を時間を掛け買収し、聖女について悪印象を持つような噂や嫌がらせを指示していたことを。
パーティーが終了し、スノーミリアンは不満を口にする。
本日王子のパートナーを務めたスノーミリアン・ノウエー公爵令嬢。
スノーミリアンはマカリオンと共に、当然の如く王族専用の控え室へと入室する。
この場所には以前から使用しているので、今さら躊躇う事もない。
マカリオンの方も元婚約者より、スノーミリアンと使用している回数の方が断然多い。
「スノーミリアン、婚約解消を宣言して直ぐに新たな婚約者を発表しては印象が悪くなる」
婚約を望んでいるのはマカリオンだけでなくスノーミリアンの方も同じ。
「貴族の方は既に私達の関係が正しいと認識しているわ」
「貴族はそうでも、平民は王妃を救った命の恩人を今でも信じている」
「能力も無いのに……」
「『王妃の為に能力消失した』という事実が美談となって伝わっている。平民の理想を蔑ろにするのは危険行為だ」
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「それでも君は誰よりも美しいよ」
「えぇ、それは知っております」
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障害と秘めた思いが二人の絆をより一層強固にした。
二人の関係に気付いていないのは、亡き国王と王子の婚約者の二人だけ。
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王妃は息子の想いを尊重させてやりたいと思うと同時に、自身を助ける為に能力を消失し王宮で見方も居らず危うい状態で一人で立ち続けている聖女との婚約も反対出来ず、ただ傍観するしかなかった。
王妃と公爵夫人は特別親しい関係ではないが、王子の婚約者候補を見繕うお茶会を開催した時の当事者二人が微笑ましかったのは覚えている。
マカリオンの婚約について、王妃としては後ろ盾などの政略など関係なく本人の意思を望んでいた。
だがその直後に、王妃は体調を崩し王子の婚約者どころではなくなってしまった。
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「そう言うな。母を救ってくれたことには感謝している。その礼に好待遇で持て成した。だが何事にも終わりは来る。聖女に感謝する期間はもう終わっただけの事」
「えぇ。とっても好待遇でしたわね」
優雅に微笑み紅茶に手を伸ばすスノーミリアンだが、マカリオンは知らない。
スノーミリアンが王宮で働く使用人達を時間を掛け買収し、聖女について悪印象を持つような噂や嫌がらせを指示していたことを。
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