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トランビーノ国 女の秘密
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<スノーミリアン・ノウエー視点>
「マカリオンも頭が固いのね……」
マカリオンが婚約解消したというのに、私との婚約を未だに発表できないでいる。
婚約解消と同時に婚約を発表する事に渋っていた。
「昔からそういうところ、あるのよね」
マカリオンの事は幼い頃から知っている。
突然現れ横から攫った女なんかより断然。
彼は周囲の目をかなり気にする性格。
人にどう見られているのか、どう振る舞わなければならないのか……
雁字搦めになりながら、必死にいい子ちゃんを演じている。
一度も道を外れたことがない人間。
そんな人間は、悪い事を経験してしまうとそこにのめり込んでしまうことがある。
マカリオンはその典型だった。
「だから、単純で楽だったのに……」
彼は誰の言葉より、私を信じていた。
そう言い切るには、証拠がある。
マカリオンの婚約発表されたパーティーで、ダンスを強請った。
そして終了後、私は彼の心に残る言葉を贈った。
「私との婚約が進んでいたのに……酷い……」
マカリオンの中に小さな染みのように残ればと思って、涙ながらに彼に訴えた。
「そんな……」
私の言葉に彼は驚愕していた。
元からマカリオンは初対面の相手に人見知りする方だった。
時間と共にその姿勢は緩和していくのだが、 聖女に対してだけはいつまでも距離を取り最低限のものだった。
「フフッ」
そんな彼の姿が可愛くて堪らなかった。
だが、彼にも知らないことがある。
幼い頃のある日の会話。
「ねぇ、いつになったら私は王子と婚約できるの? 」
王子との婚約を両親に強請るも、一向に婚約が決定したという報告はない。
「私こそ王妃に相応しいのに……」
今日も王宮へ向かった父の話を確認しに執務室へと向かうと、両親の会話を耳にした。
「マカリオン王子の婚約者は……バーグレイ伯爵令嬢に決まりそうだ」
「バーグレイ伯爵……夫人は確か、王妃様と仲が良かったのよね。それでかしから? 」
「そうだろうな」
「この事、あの子になんて伝えます? 」
その後の会話は知らない。
私は両親に気が付かれないように部屋に戻り、一人先程の会話を思い出す。
「伯爵令嬢ってなんでよ。夫人んと仲がいいからって……そんなんで、次期王妃を決定して良いと思っているの? 公爵令嬢の私の方が釣りあい取れてるし、可愛いのに……私が王子の二つ年上だから? あの二人も何で私を王子と同い年に産んでくれなかったのよっ」
これが真実。
本当は王子が婚約する相手は公爵令嬢の私ではなく、王妃と仲がいいというだけで選ばれた伯爵夫人の令嬢。
そんな理由で婚約者が決定とは言えないので、表向きは『過去に聖女を輩出したことのある家系』とされた。
輩出といっても、かなり昔の話。
伝説のようなもの。
「嘘ばっかり……」
噂では公爵令嬢の私が有力候補と囁かれていたが、実際は伯爵と密談が交わされていた。
マカリオンと伯爵令嬢は同年代。
私は彼の二つ年上。
父が王宮で仕入れた情報なので確かだろう。
その話がそれ以上進む前に、王妃には退場してもらった。
「これで私が婚約者となるはず……」
だったのに、王妃が倒れると王子の婚約話は進まなかった。
国王は次世代の事より、王妃を救う事ばかり気を取られていた。
「なんで、そうなるのよ……」
少しづつ私の計画が狂っていく。
王妃が片付くまで王子との婚約は延期だと諦めるしかなかった。
私は大人しく待った。
国王陛下が私に婚約の打診するのを……
「聖女と……婚約? なにそれ……」
何年も待ったのに、聖女と婚約?
「もっと強力な毒にしておけばよかった……」
「マカリオンも頭が固いのね……」
マカリオンが婚約解消したというのに、私との婚約を未だに発表できないでいる。
婚約解消と同時に婚約を発表する事に渋っていた。
「昔からそういうところ、あるのよね」
マカリオンの事は幼い頃から知っている。
突然現れ横から攫った女なんかより断然。
彼は周囲の目をかなり気にする性格。
人にどう見られているのか、どう振る舞わなければならないのか……
雁字搦めになりながら、必死にいい子ちゃんを演じている。
一度も道を外れたことがない人間。
そんな人間は、悪い事を経験してしまうとそこにのめり込んでしまうことがある。
マカリオンはその典型だった。
「だから、単純で楽だったのに……」
彼は誰の言葉より、私を信じていた。
そう言い切るには、証拠がある。
マカリオンの婚約発表されたパーティーで、ダンスを強請った。
そして終了後、私は彼の心に残る言葉を贈った。
「私との婚約が進んでいたのに……酷い……」
マカリオンの中に小さな染みのように残ればと思って、涙ながらに彼に訴えた。
「そんな……」
私の言葉に彼は驚愕していた。
元からマカリオンは初対面の相手に人見知りする方だった。
時間と共にその姿勢は緩和していくのだが、 聖女に対してだけはいつまでも距離を取り最低限のものだった。
「フフッ」
そんな彼の姿が可愛くて堪らなかった。
だが、彼にも知らないことがある。
幼い頃のある日の会話。
「ねぇ、いつになったら私は王子と婚約できるの? 」
王子との婚約を両親に強請るも、一向に婚約が決定したという報告はない。
「私こそ王妃に相応しいのに……」
今日も王宮へ向かった父の話を確認しに執務室へと向かうと、両親の会話を耳にした。
「マカリオン王子の婚約者は……バーグレイ伯爵令嬢に決まりそうだ」
「バーグレイ伯爵……夫人は確か、王妃様と仲が良かったのよね。それでかしから? 」
「そうだろうな」
「この事、あの子になんて伝えます? 」
その後の会話は知らない。
私は両親に気が付かれないように部屋に戻り、一人先程の会話を思い出す。
「伯爵令嬢ってなんでよ。夫人んと仲がいいからって……そんなんで、次期王妃を決定して良いと思っているの? 公爵令嬢の私の方が釣りあい取れてるし、可愛いのに……私が王子の二つ年上だから? あの二人も何で私を王子と同い年に産んでくれなかったのよっ」
これが真実。
本当は王子が婚約する相手は公爵令嬢の私ではなく、王妃と仲がいいというだけで選ばれた伯爵夫人の令嬢。
そんな理由で婚約者が決定とは言えないので、表向きは『過去に聖女を輩出したことのある家系』とされた。
輩出といっても、かなり昔の話。
伝説のようなもの。
「嘘ばっかり……」
噂では公爵令嬢の私が有力候補と囁かれていたが、実際は伯爵と密談が交わされていた。
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私は彼の二つ年上。
父が王宮で仕入れた情報なので確かだろう。
その話がそれ以上進む前に、王妃には退場してもらった。
「これで私が婚約者となるはず……」
だったのに、王妃が倒れると王子の婚約話は進まなかった。
国王は次世代の事より、王妃を救う事ばかり気を取られていた。
「なんで、そうなるのよ……」
少しづつ私の計画が狂っていく。
王妃が片付くまで王子との婚約は延期だと諦めるしかなかった。
私は大人しく待った。
国王陛下が私に婚約の打診するのを……
「聖女と……婚約? なにそれ……」
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「もっと強力な毒にしておけばよかった……」
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