63 / 72
現実
しおりを挟む
「んっん゛っ」
「……聖女様っ」
「……んっ」
目を開けると使用人の姿が映る。
「お目覚めになったのですね。すぐに報告してきますので、聖女様はまだお休みになっていてください」
私が何かを言う前に使用人は部屋を出て行ってしまった。
「……あの力、まだ残ってたんだ……」
王女を救ってから一度も反応しなかったのに……今回はどうして?
横になったまま天井を見上げる。
瞼を閉じると再び眠気が……
「聖女? 聖女? 」
「……はっ」
呼ばれて瞼を開けると私の周囲を王子にマドリゲス、使用人が固めている。
「起きたのかっ」
「はい、お騒がせしました。えっと、王女様は? 」
私が眠ってしまう前、倒れてしまった王女に祈りを捧げていた。
王女はどうなったのだろうか?
「あぁ、聖女のおかげでサーシャリンは目を覚ました」
王子が体を傾けると王女の姿が目に入った。
最後に見た時とは違い王女の表情は顔色が良い。
「私は聖女様のおかげで、目覚めました……」
王女は切なそうに微笑む。
「それは良かったです」
「聖女様は……一カ月程お休みになっておりました」
「……一カ月……ですか? 」
この能力を使った時は、倒れてしまう事はあったが一カ月も眠っていたというのは信じられない。
本当に一カ月も眠っていたのか周囲を見渡せば、私と視線が合えば皆が頷く。
「落ち着いたら話したいのだが、その前にお腹空いているだろう? 使用人に準備をさせる」
王子の指示で食事なのかと思ったが、その前に体を清潔にされた。
体や頭がさっぱりすると、次第にお腹空いている事に気が付く。
食事を終えると王子達がいるという部屋に向かう。
「聖女、目覚めたばかりなのにすまない」
部屋には王子と王女、マドリゲスの三人がいる。
「いえ、大丈夫です」
「体調は大丈夫そうか? 」
「はい、お気遣いいただきありがとうございます」
「聖女の祈りのおかげでサーシャリンの体調も回復した」
王子の言葉で王女を確認すればあの時の姿が嘘のように今は健康だ。
「良かったです」
「あれから一カ月も経過した事で、何故あのようなことが起きたのかも判明した」
確かに。
一カ月もあれば、王女に毒を盛った犯人も判明するだろう。
優先順位を付けてはいけないが、王子の婚約者で隣国の王女が狙われたとあればどの事件よりも最優先となり犯人を挙げる事にも躍起になっただろう。
「事件は聖女の能力を疑った補佐がサーシャリンに毒を盛り、聖女の能力がない事を証明し公にするのが目的だったと話した」
補佐……犯人は王女側の人ではなく、補佐の一人。
「……私の能力のない事を証明する為に……王女様に……すみませんでした。私のせいで……」
能力もないのに『聖女』と名乗ったばかりに王女に迷惑を……いや、これは迷惑で済まれるような出来事ではない。
「いや、違うんだ聖女。本人は確かに最初はそう自供したが、聖女が本物であったと話すと次第に真実を口にした。そして背後には別の人間の存在も浮上した」
「別の人間? 」
「その者は聖女の能力を暴き排除しようと計画していた。その後、偽聖女を暴いた暁には自身が聖女になりジョシュアとの婚約を望んでいたらしい」
婚約……
「ジョ……マドリゲス様ですか? 王子様ではなく? 」
マドリゲスを確認すると険しい表情で頷く。
「あぁ。サーシャリンが被害に遇えば、必ず事件となり王宮でももみ消す事は出来ないとして標的に選んだと供述した」
「私を偽物と公表し婚約する為に王女様を……」
「それで事件を終わらせようとしたが、回復したがお茶会での会話を思い出し話してくれた。その時、サーシャリンにお菓子を贈るよう提案をしたのは犯人ではなく別の人物だったと」
「お菓子を贈るように……あっ、サラディーン令嬢ですか? 」
確か……「聖女様、今回招待されたお礼に我が国のお菓子を贈るのはどうでしょう? 」と発言したのはサラディーンだった。
話の流れでサラディーンの発言は違和感はなかった。
そこに深い意味があるとは思えない。
ただの偶然ではないだろうか?
「あぁ。サーシャリンもそう発言していたし、他に茶会に参加していた者にも確認した」
「毒を盛った人間にサラディーンについて問いただすと、次第に令嬢について口を開いた。聖女の能力に疑惑を抱いていたのはサラディーンだったと。そして、『王女を巻き込めば、もみ消す事も出来なくなる』と助言され、偽聖女の嘘を暴いた補佐として功績を残した暁にはジョシュアとの婚約が叶うと仄めかされたらしい」
マドリゲスと婚約がしたいが為に王女に毒を盛るなんて……
「他にやり方があったはずなのに……」
「以前からジョシュアに夢中な令嬢で、補佐として名乗りを挙げたのもジョシュアに近付く為。聖女の能力を暴こうとしたのも、ジョシュアにエスコートされダンスをしていたことが許せなかったからだと供述した」
王子との関係を誤解されたくなくてマドリゲスにエスコートをお願いしたというのに、それが今回の事件に繋がるとは思わなかった。
「私が安易にエスコートを頼んでしまったからですね……」
「聖女、全てを自分のせいにするな。聖女は何一つ悪くない。寧ろ、エスコートもダンスも私との関係を疑われないよう配慮してくれた結果だと知っている。全てはサラディーンが聖女を憎むよう唆したんだ」
「サラディーン様は何故そのような事を? 」
他人恋愛事に親身になる人だったのだろうか?
「サラディーンは、私の婚約者の座を狙っていた」
「……王子の……婚約者……」
一番初めに思い浮かぶべき動機。
『聖女の罪を暴く』『マドリゲスとの婚約』と聞いていたので、誰も王子の婚約には不満はないものだと思っていた。
相手も相手だったので、除外していた。
「あぁ。自分の手を汚さずサーシャリンを排除し、新たな聖女となる人間に恩を売り教会とも強固な繋がりを得ようとしていたらしい」
サラディーンがそんな事を考えていたとは微塵も感じ取れなかった。
王子が婚約したと知った途端来なくなった令嬢もいる中、補佐を続けていたので王子との婚約に興味がないのだと勘違いしていた。
まさか、胸の内では虎視眈々と狙っていたなんて……
「そうだったんですね……それで……その犯人って……」
残っている補佐は二人……どちらも嫌だが、そうであってほしくない人がいる。
「あぁ、サーシャリンに毒を盛った実行犯は……コリンヌ・エリクソンだ」
彼女か……と思いつつ、ワーグナーでなくて良かったと安心していた。
「二人の処罰は決定したのですか? 」
「……二家門は既に処分した」
処分……
王子の婚約者という立場だけでなく、相手は王女。
中途半端な処罰で終わるわけがない。
どんな処分の仕方だったのか聞きたくなく、私が眠っている間に全てが終わっていたのは不幸中の幸いだったのかも……
「事件は解決した……それで、あの時の話をしたいんだが」
「あの時の? 」
事件以外に何か話さなければならない事はあっただろうか?
「聖女がサーシャリンに祈りをしたのは覚えているか? 」
「はい」
「祈り始めて丸一日経った頃、サーシャリンが目覚めた」
あぁ、あの日の事か……
それより、丸一日祈っていたという事実は初めて聞く。
私の感覚では、祈り始めてすぐに意識が遠のいたと思っていたが丸一日だったとは……
「丸一にですか……」
「あぁ……サーシャリンの入れ替わりに聖女が倒れ、目覚めるまで一カ月」
この力を使用した後、倒れてしまうのは経験済みだったが一カ月には驚く。
「一カ月……」
「その後、教皇も訪れ聖女を心配していた」
「ご迷惑を……」
教皇がわざわざ来てくれるなんて……
「迷惑などではない……それに気になることがある。眠っているところ悪いとは思ったのだが、本当に聖女ではないのか確認の為もう一度『聖女』判定をした」
確認したくて教皇を呼び寄せたのか……
「……それで判定は? 」
「水晶は……反応しなかった」
「……そうなんでね」
何度やっても私は『聖女』ではないらしい。
少し期待してしまった自分が惨めだ。
「あれだけの奇跡を起こしてなお聖女ではないというのは信じがたい。水晶の判定だけが聖女と決定するものではないと私達は思っている。正式にケイトリーン嬢を『聖女』と認定したい」
王子の提案には複雑な思いがある。
「私にそんな価値は……」
これではあの頃と同じだ。
「聖女様、貴方が私を救ってくれた事は確かです。誰が何と言おうと、貴方は聖女様です」
私達の会話を見守ってい王女が思いを告げる。
彼女の真剣な眼差しは過去を思い出す。
あの時の王様と同じ。
「私の能力はあの一度きりかもしれませんよ? 」
私に期待しないでほしい……
「それでも貴方様は私をお救いくださった聖女様です」
「……私……皆さんにお伝えしなければならないことがあるんです……私の……嘘を……」
私は過去の話を「しない」と決めていたが、これでは同じことの繰り返しになると思い話す事にした。
「……聖女様っ」
「……んっ」
目を開けると使用人の姿が映る。
「お目覚めになったのですね。すぐに報告してきますので、聖女様はまだお休みになっていてください」
私が何かを言う前に使用人は部屋を出て行ってしまった。
「……あの力、まだ残ってたんだ……」
王女を救ってから一度も反応しなかったのに……今回はどうして?
横になったまま天井を見上げる。
瞼を閉じると再び眠気が……
「聖女? 聖女? 」
「……はっ」
呼ばれて瞼を開けると私の周囲を王子にマドリゲス、使用人が固めている。
「起きたのかっ」
「はい、お騒がせしました。えっと、王女様は? 」
私が眠ってしまう前、倒れてしまった王女に祈りを捧げていた。
王女はどうなったのだろうか?
「あぁ、聖女のおかげでサーシャリンは目を覚ました」
王子が体を傾けると王女の姿が目に入った。
最後に見た時とは違い王女の表情は顔色が良い。
「私は聖女様のおかげで、目覚めました……」
王女は切なそうに微笑む。
「それは良かったです」
「聖女様は……一カ月程お休みになっておりました」
「……一カ月……ですか? 」
この能力を使った時は、倒れてしまう事はあったが一カ月も眠っていたというのは信じられない。
本当に一カ月も眠っていたのか周囲を見渡せば、私と視線が合えば皆が頷く。
「落ち着いたら話したいのだが、その前にお腹空いているだろう? 使用人に準備をさせる」
王子の指示で食事なのかと思ったが、その前に体を清潔にされた。
体や頭がさっぱりすると、次第にお腹空いている事に気が付く。
食事を終えると王子達がいるという部屋に向かう。
「聖女、目覚めたばかりなのにすまない」
部屋には王子と王女、マドリゲスの三人がいる。
「いえ、大丈夫です」
「体調は大丈夫そうか? 」
「はい、お気遣いいただきありがとうございます」
「聖女の祈りのおかげでサーシャリンの体調も回復した」
王子の言葉で王女を確認すればあの時の姿が嘘のように今は健康だ。
「良かったです」
「あれから一カ月も経過した事で、何故あのようなことが起きたのかも判明した」
確かに。
一カ月もあれば、王女に毒を盛った犯人も判明するだろう。
優先順位を付けてはいけないが、王子の婚約者で隣国の王女が狙われたとあればどの事件よりも最優先となり犯人を挙げる事にも躍起になっただろう。
「事件は聖女の能力を疑った補佐がサーシャリンに毒を盛り、聖女の能力がない事を証明し公にするのが目的だったと話した」
補佐……犯人は王女側の人ではなく、補佐の一人。
「……私の能力のない事を証明する為に……王女様に……すみませんでした。私のせいで……」
能力もないのに『聖女』と名乗ったばかりに王女に迷惑を……いや、これは迷惑で済まれるような出来事ではない。
「いや、違うんだ聖女。本人は確かに最初はそう自供したが、聖女が本物であったと話すと次第に真実を口にした。そして背後には別の人間の存在も浮上した」
「別の人間? 」
「その者は聖女の能力を暴き排除しようと計画していた。その後、偽聖女を暴いた暁には自身が聖女になりジョシュアとの婚約を望んでいたらしい」
婚約……
「ジョ……マドリゲス様ですか? 王子様ではなく? 」
マドリゲスを確認すると険しい表情で頷く。
「あぁ。サーシャリンが被害に遇えば、必ず事件となり王宮でももみ消す事は出来ないとして標的に選んだと供述した」
「私を偽物と公表し婚約する為に王女様を……」
「それで事件を終わらせようとしたが、回復したがお茶会での会話を思い出し話してくれた。その時、サーシャリンにお菓子を贈るよう提案をしたのは犯人ではなく別の人物だったと」
「お菓子を贈るように……あっ、サラディーン令嬢ですか? 」
確か……「聖女様、今回招待されたお礼に我が国のお菓子を贈るのはどうでしょう? 」と発言したのはサラディーンだった。
話の流れでサラディーンの発言は違和感はなかった。
そこに深い意味があるとは思えない。
ただの偶然ではないだろうか?
「あぁ。サーシャリンもそう発言していたし、他に茶会に参加していた者にも確認した」
「毒を盛った人間にサラディーンについて問いただすと、次第に令嬢について口を開いた。聖女の能力に疑惑を抱いていたのはサラディーンだったと。そして、『王女を巻き込めば、もみ消す事も出来なくなる』と助言され、偽聖女の嘘を暴いた補佐として功績を残した暁にはジョシュアとの婚約が叶うと仄めかされたらしい」
マドリゲスと婚約がしたいが為に王女に毒を盛るなんて……
「他にやり方があったはずなのに……」
「以前からジョシュアに夢中な令嬢で、補佐として名乗りを挙げたのもジョシュアに近付く為。聖女の能力を暴こうとしたのも、ジョシュアにエスコートされダンスをしていたことが許せなかったからだと供述した」
王子との関係を誤解されたくなくてマドリゲスにエスコートをお願いしたというのに、それが今回の事件に繋がるとは思わなかった。
「私が安易にエスコートを頼んでしまったからですね……」
「聖女、全てを自分のせいにするな。聖女は何一つ悪くない。寧ろ、エスコートもダンスも私との関係を疑われないよう配慮してくれた結果だと知っている。全てはサラディーンが聖女を憎むよう唆したんだ」
「サラディーン様は何故そのような事を? 」
他人恋愛事に親身になる人だったのだろうか?
「サラディーンは、私の婚約者の座を狙っていた」
「……王子の……婚約者……」
一番初めに思い浮かぶべき動機。
『聖女の罪を暴く』『マドリゲスとの婚約』と聞いていたので、誰も王子の婚約には不満はないものだと思っていた。
相手も相手だったので、除外していた。
「あぁ。自分の手を汚さずサーシャリンを排除し、新たな聖女となる人間に恩を売り教会とも強固な繋がりを得ようとしていたらしい」
サラディーンがそんな事を考えていたとは微塵も感じ取れなかった。
王子が婚約したと知った途端来なくなった令嬢もいる中、補佐を続けていたので王子との婚約に興味がないのだと勘違いしていた。
まさか、胸の内では虎視眈々と狙っていたなんて……
「そうだったんですね……それで……その犯人って……」
残っている補佐は二人……どちらも嫌だが、そうであってほしくない人がいる。
「あぁ、サーシャリンに毒を盛った実行犯は……コリンヌ・エリクソンだ」
彼女か……と思いつつ、ワーグナーでなくて良かったと安心していた。
「二人の処罰は決定したのですか? 」
「……二家門は既に処分した」
処分……
王子の婚約者という立場だけでなく、相手は王女。
中途半端な処罰で終わるわけがない。
どんな処分の仕方だったのか聞きたくなく、私が眠っている間に全てが終わっていたのは不幸中の幸いだったのかも……
「事件は解決した……それで、あの時の話をしたいんだが」
「あの時の? 」
事件以外に何か話さなければならない事はあっただろうか?
「聖女がサーシャリンに祈りをしたのは覚えているか? 」
「はい」
「祈り始めて丸一日経った頃、サーシャリンが目覚めた」
あぁ、あの日の事か……
それより、丸一日祈っていたという事実は初めて聞く。
私の感覚では、祈り始めてすぐに意識が遠のいたと思っていたが丸一日だったとは……
「丸一にですか……」
「あぁ……サーシャリンの入れ替わりに聖女が倒れ、目覚めるまで一カ月」
この力を使用した後、倒れてしまうのは経験済みだったが一カ月には驚く。
「一カ月……」
「その後、教皇も訪れ聖女を心配していた」
「ご迷惑を……」
教皇がわざわざ来てくれるなんて……
「迷惑などではない……それに気になることがある。眠っているところ悪いとは思ったのだが、本当に聖女ではないのか確認の為もう一度『聖女』判定をした」
確認したくて教皇を呼び寄せたのか……
「……それで判定は? 」
「水晶は……反応しなかった」
「……そうなんでね」
何度やっても私は『聖女』ではないらしい。
少し期待してしまった自分が惨めだ。
「あれだけの奇跡を起こしてなお聖女ではないというのは信じがたい。水晶の判定だけが聖女と決定するものではないと私達は思っている。正式にケイトリーン嬢を『聖女』と認定したい」
王子の提案には複雑な思いがある。
「私にそんな価値は……」
これではあの頃と同じだ。
「聖女様、貴方が私を救ってくれた事は確かです。誰が何と言おうと、貴方は聖女様です」
私達の会話を見守ってい王女が思いを告げる。
彼女の真剣な眼差しは過去を思い出す。
あの時の王様と同じ。
「私の能力はあの一度きりかもしれませんよ? 」
私に期待しないでほしい……
「それでも貴方様は私をお救いくださった聖女様です」
「……私……皆さんにお伝えしなければならないことがあるんです……私の……嘘を……」
私は過去の話を「しない」と決めていたが、これでは同じことの繰り返しになると思い話す事にした。
484
あなたにおすすめの小説
冷遇妃マリアベルの監視報告書
Mag_Mel
ファンタジー
シルフィード王国に敗戦国ソラリから献上されたのは、"太陽の姫"と讃えられた妹ではなく、悪女と噂される姉、マリアベル。
第一王子の四番目の妃として迎えられた彼女は、王宮の片隅に追いやられ、嘲笑と陰湿な仕打ちに晒され続けていた。
そんな折、「王家の影」は第三王子セドリックよりマリアベルの監視業務を命じられる。年若い影が記す報告書には、ただ静かに耐え続け、死を待つかのように振舞うひとりの女の姿があった。
王位継承争いと策謀が渦巻く王宮で、冷遇妃の運命は思わぬ方向へと狂い始める――。
(小説家になろう様にも投稿しています)
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
虐げられ続けてきたお嬢様、全てを踏み台に幸せになることにしました。
ラディ
恋愛
一つ違いの姉と比べられる為に、愚かであることを強制され矯正されて育った妹。
家族からだけではなく、侍女や使用人からも虐げられ弄ばれ続けてきた。
劣悪こそが彼女と標準となっていたある日。
一人の男が現れる。
彼女の人生は彼の登場により一変する。
この機を逃さぬよう、彼女は。
幸せになることに、決めた。
■完結しました! 現在はルビ振りを調整中です!
■第14回恋愛小説大賞99位でした! 応援ありがとうございました!
■感想や御要望などお気軽にどうぞ!
■エールやいいねも励みになります!
■こちらの他にいくつか話を書いてますのでよろしければ、登録コンテンツから是非に。
※一部サブタイトルが文字化けで表示されているのは演出上の仕様です。お使いの端末、表示されているページは正常です。
0歳児に戻った私。今度は少し口を出したいと思います。
アズやっこ
恋愛
❈ 追記 長編に変更します。
16歳の時、私は第一王子と婚姻した。
いとこの第一王子の事は好き。でもこの好きはお兄様を思う好きと同じ。だから第二王子の事も好き。
私の好きは家族愛として。
第一王子と婚約し婚姻し家族愛とはいえ愛はある。だから何とかなる、そう思った。
でも人の心は何とかならなかった。
この国はもう終わる…
兄弟の対立、公爵の裏切り、まるでボタンの掛け違い。
だから歪み取り返しのつかない事になった。
そして私は暗殺され…
次に目が覚めた時0歳児に戻っていた。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。こういう設定だとご了承頂けると幸いです。
【完結】メルティは諦めない~立派なレディになったなら
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
レドゼンツ伯爵家の次女メルティは、水面に映る未来を見る(予言)事ができた。ある日、父親が事故に遭う事を知りそれを止めた事によって、聖女となり第二王子と婚約する事になるが、なぜか姉であるクラリサがそれらを手にする事に――。51話で完結です。
お姉様優先な我が家は、このままでは破産です
編端みどり
恋愛
我が家では、なんでも姉が優先。 経費を全て公開しないといけない国で良かったわ。なんとか体裁を保てる予算をわたくしにも回して貰える。
だけどお姉様、どうしてそんな地雷男を選ぶんですか?! 結婚前から愛人ですって?!
愛人の予算もうちが出すのよ?! わかってる?! このままでは更にわたくしの予算は減ってしまうわ。そもそも愛人5人いる男と同居なんて無理!
姉の結婚までにこの家から逃げたい!
相談した親友にセッティングされた辺境伯とのお見合いは、理想の殿方との出会いだった。
欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜
水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。
魔王乱立の時代。
王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。
だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。
にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。
抗議はしない。
訂正もしない。
ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。
――それが、誰にとっての不合格なのか。
まだ、誰も気づいていない。
欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。
居候と婚約者が手を組んでいた!
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
グリンマトル伯爵家の一人娘のレネットは、前世の記憶を持っていた。前世は体が弱く入院しそのまま亡くなった。その為、病気に苦しむ人を助けたいと思い薬師になる事に。幸いの事に、家業は薬師だったので、いざ学校へ。本来は17歳から通う学校へ7歳から行く事に。ほらそこは、転生者だから!
って、王都の学校だったので寮生活で、数年後に帰ってみると居候がいるではないですか!
父親の妹家族のウルミーシュ子爵家だった。同じ年の従姉妹アンナがこれまたわがまま。
アンアの母親で父親の妹のエルダがこれまたくせ者で。
最悪な事態が起き、レネットの思い描いていた未来は消え去った。家族と末永く幸せと願った未来が――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる