【完結】王子の婚約者をやめて厄介者同士で婚約するんで、そっちはそっちでやってくれ

天冨 七緒

文字の大きさ
107 / 177

癒しと言えば

しおりを挟む
こんこんこん

ちっ、なんだよ。
戻って早々訪問者が現れ、しあわせの時間を邪魔をされた。
そんな間の悪い人間が誰なのか確認するために、エストレヤをソファに残し扉を開けた。

「あっ」

頬を染め、俺の全身を舐め回すような視線を寄越した。
あぁ、先程までと風呂に入っていたので、俺は今バスローブ姿だった。

…こいつどんな妄想してんだよ。

「んぁ?」

こいつかよ。
態々エストレヤとの時間を割いてまで扉を開ける価値は無かった。
相手はヴィシャス…だったか?
こんな奴の名前も覚えたくねぇわ。

「あのぉ、戻ったと聞いて…」

…優秀な情報網をお持ちだな。

「あぁ」

何となく、エストレヤが見えないよう身体で隠した。

「大丈夫ですか?僕に出来ることならなんでも言ってください。」

ん?なんだ急に…。
あぁ、俺って体調不良で公爵家に戻った事になっていたんだっけか?

今のお前に出来ることそれは…消えてくれ。

「あぁ…わかった…じゃっ。」

「ぁっ待って…。」

なんだよ、めんどくせぇな。

ドアノブを捕まれ、閉めるのを強制的に止められた。
足を挟むような野蛮な行為ではなく、ドアノブを両手で掴み見上げる仕草はなんともあざとかった。

「なんだ?」

早く帰ってくんねぇかな?

「グラキエス様が居なくて僕、寂しかったんです……僕…側に…。」

計算されたように上目使いで首をかしげながら見つめてくる姿に、なんとも思わなかった。いや思ったことはある。

迷惑。

「あっそ。」

「体調が悪いと聞きました、僕にお世話させてください。」

「問題ない。」

「なんでもします。」

めんどくせぇな。

「もう、寝てぇんだわ。」

「眠るまでお側に…。」

「子供じゃねぇんだ、そんなもんいらねぇよ。」

側に居てほしいのはエストレヤだ。
お前じゃない。

「………。」

明らかに演技だろうという悲しんだ表情を見せていた。

「もう、いいだろ。」 

ばたん

強めに扉を閉じ、ロックの掛かる音が無音の室内で確認できた。
出来ることなら、あいつにも聞こえてると良いんだけどな。

それよりも、なんなんだよあいつ…。

俺とエストレヤが婚約してんの知ってんだろ?
もうすぐ卒業で焦ってんのか?
それだったとしても婚約者のいない奴に狙いを定めろよな。

不快な気分になりソファに着くなり、エストレヤに覆い被さっていた。

「あの…大丈夫?」

甘い時間を過ごしていたのに、突然の訪問者に邪魔された俺は不機嫌を隠すこと無く振り返ってしまいエストレヤに心配されてしまった。
大してダメージは無いが、それを利用することにした。
 
「…だめだ…。」

「どうしたの?」

「…嫌なことがあった。」

「………」

優しく俺の背中を撫でるエストレヤの手に癒された。

「なぁ、癒して。」

「ぅん」

安易に頷いてしまうのは心配だが、俺には好都合だな。

「なら、胸舐めさせて。」

「えっ。」

エストレヤはそんなことを言われるとは思ってなかったって顔してる。

「だめなのか?」

態とらしく悲しい表情で聞いた。

「…それは…癒されるの?」

俺の演技はエストレヤに効果覿面だった。

「あぁ、俺にとってはすげぇ癒しっ。」

「…ぃぃ…ょ。」

それで十分な筈だったのに欲が出た。

「エストレヤからバスローブ開いて。」

「ぇっ」

「癒してくんねぇの?」

「…わ…わかった。」

何度も胸は観たし数十分前にもあれだけの事をしていたのに、自らの意思で見せるのは恥ずかしいなんて…いつまでもそのままでいて欲しい。
顔を逸らしながらバスローブの合わせを開いていく。
ぷっくりと膨らみキスの痕が沢山残る胸が現れた。

「美味しそう。」

態とらしく荒い呼吸をさせながら間近で視姦した。

「……んっ…」

見る見るうちにエストレヤの顔は真っ赤になっていく。

「エストレヤ、頂きます。」

顔を逸らしつつもエストレヤの視線を感じながら胸を食していった。
デザートのように胸を舐め味わっていく。
何度も吸っていくと、本当に母乳が出るのではと思えてくる。
胸から口を離すことなく体勢を変え、エストレヤの足を開かせ間に入り込む。
バスローブは次第にはだけていく姿がまたエロく、紐のお陰でなんとか大事な部分は隠れていた。
膝で腰を挟まれ快感に耐えるのが可愛くてバスローブ越しに腰を押し付けた。

「エッチな胸になったな。」

揶揄うようにエストレヤに告げる。
そこには真っ赤に膨らんで主張するエロい胸が出来上がっていた。

「ァ…アティだよ。」

「俺?」

「アティが沢山舐めるから…。」

「あぁ、俺の所為だな。」

「ぅん。」

「なら…俺が責任取らないとな。」

「ふぇ?」

「これからも優しく舐めて大事にしてやる。」

「…これ以上は…恥ずかしぃょ…。」

「観るのは俺だけだろ?」

「…ぅん。」

「なんだよ、他の奴に見せるつもりかよ?」

「そんなことっ、アティ以外に見せないよ。」

必死に訴えてくる姿がまた良かった。

「なら、問題ないな?」

「…ぅ…ん」

俺に言いくるめられるように頷いた。
再び胸に吸い付くと観念したようにエストレヤは俺の頭を抱き抱える。
耳元に聞こえるエストレヤの喘ぎ声に高揚し、背中を抱きしめ無心に舐め続けた。
エストレヤの胸は休むことなく俺に舐められ続けた。
胸の刺激とバスローブ越しの擦りにエストレヤのモノは反応を見せていたが、直接触ることはなかった。
胸と焦れったい刺激だけでイカせたかった。

俺の計画通りエストレヤはバスローブの中に出していた。

「胸…そんなに気持ち良かった?」

潤んだ瞳に見つめられるとキスしたくて堪らなくなる。
エストレヤの返事を聞きたいのに唇が触れていた。
唇や舌を存分に堪能してから離れた。
まだまだしていたかったが、そろそろ夕食の時間になる。

「着替えて食堂だな。」

「…んっ。」

エストレヤには俺の服を渡して二人で食堂に向かった。
腰を抱き寄せつつ胸を摘まんだりとイタズラしながら歩いていると、腕をぎゅっと捕まれ立ち止まった。

「もっ…胸…だめ。」

エストレヤから可愛らしい抗議の言葉を聞いた。

「どうして?」

「…ヒリヒリするの」た。

以前も言われたなその台詞…。
確かにやり過ぎているのは自覚している。

涙目でそんなことを言われてしまえば欲望を押さえ込むのは難しいが…するしかなかった。
エストレヤの胸元を引っ張り胸を確認した。
「ぁっ」と可愛らしく驚いた声を聞いたが、真っ赤に膨らんだ突起が見えた。

「…わかった。」

大人しく腰に手を回しエストレヤのモノに布越しで触れる。
何度も俺を確認するエストレヤの視線を感じながら、偶然触れてしまっているようにしつつツンツンと突いたりもした。
「ァ…ァティ?」と震える声で名前を呼ばれるも頬にキスして誤魔化した。
俺達が食堂に踏み入れると、波のようにざわめきと視線を感じた。

これは、また何かあるなと直感した。
しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

婚約破棄の代償

nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」 ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。 エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。

5回も婚約破棄されたんで、もう関わりたくありません

くるむ
BL
進化により男も子を産め、同性婚が当たり前となった世界で、 ノエル・モンゴメリー侯爵令息はルーク・クラーク公爵令息と婚約するが、本命の伯爵令嬢を諦められないからと破棄をされてしまう。その後辛い日々を送り若くして死んでしまうが、なぜかいつも婚約破棄をされる朝に巻き戻ってしまう。しかも5回も。 だが6回目に巻き戻った時、婚約破棄当時ではなく、ルークと婚約する前まで巻き戻っていた。 今度こそ、自分が不幸になる切っ掛けとなるルークに近づかないようにと決意するノエルだが……。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

公爵家の五男坊はあきらめない

三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。 生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。 冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。 負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。 「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」 都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。 知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。 生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。 あきらめたら待つのは死のみ。

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

処理中です...