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コルドナ辺境拍領
176話 薬師ノンナの困ったポーション
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白いカップに入った香りの高い紅茶の匂いが店前のテラス席に広がる。
そんなテラス席で私と向かい合い、笑顔で語る少女。この世界では今年成人になりたての16歳。
学生時代に薬学科を専攻し在学中に薬師試験に合格した努力家。
春から薬師の所で学ばせてもらっているが、彼女が作るとどうしてか必ず特徴的な味になるそうで、忌避されて2カ所目の薬師のお婆の所を今日追い出された。本人もなぜそうなるかわからない為、納得がいかないのだという話から…
「そうなんですよ。姉たちが兄の影響でやんちゃと言うか…強く育ってしまって…一緒に剣をふるって、とうとう女騎士になってしまったの。淑女教育は姉たちが苦手で、お母さまがうちに期待してくれたのだけど…うちも淑女には程遠いの」
クスクスと可愛らしく笑うラヤマキ男爵家の娘のノンナさん。とてもやさしい顔で兄姉や両親の事を語る姿は可愛らしい。
私たちは教会に行く途中にあるお店で休憩がてら、座ってノンナさんとのお茶の時間に花を咲かせている。
「そうなんだ、淑女教育も逃げずに、ノンナさんはいっぱい勉強して薬師になったんだね。凄い努力家なんだね」
私がノンナさんの頑張りをニコニコ褒めると恥ずかしそうに頬を赤らめ下を向いた。少しして、頬の赤みが取れると恥ずかしそうに私を見て微笑みながら、
「いえ…兄や姉の様に見目麗しければ良かったんだけど、うちのこの見た目では貴族との政略結婚には至らないのが分かったので…手に職をつけようと自分の為に頑張っただけです…」
ノンナさんの言葉に私はキョトンとして問い返す。
「え?どうして?ノンナさんとても可愛らしいお顔してるよ?」
私の言葉を聞いてノンナさんは顔を真っ赤にして再度下を向いてしまった。そして下を向いたまま首や耳まで真っ赤にして
「えへへ、可愛らしいカナメちゃんにそう言って貰えてとても嬉しい。ありがとう」
この反応、褒められなれてないのもあるけど…自分に自信が無いんじゃないかな…残念だな。メガネを外したらかなり化粧映えする顔だと思うけど、コンプレックスはそばかすかな?それもノンナさんの可愛さだとおもうのだけれど、若いうちは周りが良く見えるものだしね。しょうがないか…
「ねーノンナさんは薬師という仕事にこだわりがあるの?」
「え?」
「さっきの言い合いで、下働きは嫌みたいなそういう事言ってたから」
私の言葉に、言いよどむように小さな声で答えてくれた。
「別に…人を助けるお薬が作れれば…」
……人の助けになる薬…その言葉を頭の中でループしながら考えて思いついた言葉をすぐさま伝える。
「そっか…じゃあノンナお姉さん、トーさんの助手しない?」
「………え?」
「ノンナさんの薬師としての知識とトーさんの錬金でまた違う薬が出来たり他のモノが作れたりするかもだよ。それと、トーさん仕事が忙しくて倒れそうで、助手が居たらいいねって今朝も話したばっかりなんだよね」
「いえ、うちではお役に立てないとおもうんです…さっきもその首になったばっかですし…」
困った顔で頭を掻くノンナさんを見て、
「あぁ、そうだ!」
私は先ほどコーくんがキャッチしたポーションを今の言葉で思い出し取り出すと、ノンナお姉さんに指に挟んで光の加減で色がきれいに見える様に見せる
「このポーション作ったのノンナさんですよね」
「はい…そうです…」
「これ買い取らせてください」
「え?えっと…それはカナメちゃんに差し上げますよ?」
「え?じゃあこれだけはいただきます。今後のやり取りは契約書躱しましょうね」
ふふふと含み笑いをした私はすぐさま声を出した。
「店員さん、すみません。グラスにお水いただけますか?」
「はい。少々おまちください」
運ばれてきたコップの水に、ノンナさんのポーションを入れてかき混ぜる。
「えっと…カナメちゃん何をしてるの?」
「ノンナさんの可能性を広げます」
ノンナさんは困惑気味に私の手元にあるコップを見つめる。コップの中は透明から薄青く色づいた水が出来上がった。それを均等に混ざるように攪拌し一口、口に含み思案して、再度店員さんを呼んでレモンのくし切りのカットと塩をお願いして運んでもらう。
くし切りのレモンをコップの上で絞ると、バタフライピーの様な色変わりが起こった。色は薄い緑に変化。
「え?なにそれ…奇麗…」そう声を漏らしたノンナさんにニッコリ笑って調整を続ける。液体を一口確認する、そこに塩を一つまみいれ混ぜ合わせ、もう一度一口。概ねこんな感じ?改良はこれからだけど。冷やしたら結構いい感じになるんじゃないかな。
「ノンナさんは鑑定って出来る?」
首を振られたので、出来上がった液体の鑑定結果を書き出す。その紙をノンナさんの前に出すと、紙を見て目を見開いた。しばらくその紙を凝視していたノンナさん。サッとかみがノンナさんの前から消えた。それでようやくノンナさんが動きを見せた。
「【薬師ノンナの経口保水ポーション】
体力の十分の一を回復。脱水症状の予防や軽い脱水時の水分補給に役立つ。
へー薬師の婆ちゃんの話だと患者に出せないって言っていたが、これは病気になる前に使う奴って事か。良いんじゃねーか」
現れたトーさんの言葉に私はふふふと笑い、人差し指を立ててアピールする
「十分の一って表記なんだよ!
体力100の人なら回復10だけど
体力10000の人なら1000回復って事だよね。凄くない?絶対売れるよね」
「売れるな」
私とトーさんはニヤリと笑いあった。そんな私たちを見てノンナさんはごくりとつばを飲み込み緊張するのが分かった。そんなノンナさんに私は満面の笑顔で
「男爵家の経済状況もこれで解決するよ。助手の方よろしくね」
ニコニコ笑う私の笑顔に押されたのか、ノンナさんは焦ったように声を上げた
「ヒャッ!ひゃい!!」
あ、噛んだ…可愛い。そうして、私が半ば強引に助手をお願いしたノンナさんとのお仕事が始まる事になった。
そんなテラス席で私と向かい合い、笑顔で語る少女。この世界では今年成人になりたての16歳。
学生時代に薬学科を専攻し在学中に薬師試験に合格した努力家。
春から薬師の所で学ばせてもらっているが、彼女が作るとどうしてか必ず特徴的な味になるそうで、忌避されて2カ所目の薬師のお婆の所を今日追い出された。本人もなぜそうなるかわからない為、納得がいかないのだという話から…
「そうなんですよ。姉たちが兄の影響でやんちゃと言うか…強く育ってしまって…一緒に剣をふるって、とうとう女騎士になってしまったの。淑女教育は姉たちが苦手で、お母さまがうちに期待してくれたのだけど…うちも淑女には程遠いの」
クスクスと可愛らしく笑うラヤマキ男爵家の娘のノンナさん。とてもやさしい顔で兄姉や両親の事を語る姿は可愛らしい。
私たちは教会に行く途中にあるお店で休憩がてら、座ってノンナさんとのお茶の時間に花を咲かせている。
「そうなんだ、淑女教育も逃げずに、ノンナさんはいっぱい勉強して薬師になったんだね。凄い努力家なんだね」
私がノンナさんの頑張りをニコニコ褒めると恥ずかしそうに頬を赤らめ下を向いた。少しして、頬の赤みが取れると恥ずかしそうに私を見て微笑みながら、
「いえ…兄や姉の様に見目麗しければ良かったんだけど、うちのこの見た目では貴族との政略結婚には至らないのが分かったので…手に職をつけようと自分の為に頑張っただけです…」
ノンナさんの言葉に私はキョトンとして問い返す。
「え?どうして?ノンナさんとても可愛らしいお顔してるよ?」
私の言葉を聞いてノンナさんは顔を真っ赤にして再度下を向いてしまった。そして下を向いたまま首や耳まで真っ赤にして
「えへへ、可愛らしいカナメちゃんにそう言って貰えてとても嬉しい。ありがとう」
この反応、褒められなれてないのもあるけど…自分に自信が無いんじゃないかな…残念だな。メガネを外したらかなり化粧映えする顔だと思うけど、コンプレックスはそばかすかな?それもノンナさんの可愛さだとおもうのだけれど、若いうちは周りが良く見えるものだしね。しょうがないか…
「ねーノンナさんは薬師という仕事にこだわりがあるの?」
「え?」
「さっきの言い合いで、下働きは嫌みたいなそういう事言ってたから」
私の言葉に、言いよどむように小さな声で答えてくれた。
「別に…人を助けるお薬が作れれば…」
……人の助けになる薬…その言葉を頭の中でループしながら考えて思いついた言葉をすぐさま伝える。
「そっか…じゃあノンナお姉さん、トーさんの助手しない?」
「………え?」
「ノンナさんの薬師としての知識とトーさんの錬金でまた違う薬が出来たり他のモノが作れたりするかもだよ。それと、トーさん仕事が忙しくて倒れそうで、助手が居たらいいねって今朝も話したばっかりなんだよね」
「いえ、うちではお役に立てないとおもうんです…さっきもその首になったばっかですし…」
困った顔で頭を掻くノンナさんを見て、
「あぁ、そうだ!」
私は先ほどコーくんがキャッチしたポーションを今の言葉で思い出し取り出すと、ノンナお姉さんに指に挟んで光の加減で色がきれいに見える様に見せる
「このポーション作ったのノンナさんですよね」
「はい…そうです…」
「これ買い取らせてください」
「え?えっと…それはカナメちゃんに差し上げますよ?」
「え?じゃあこれだけはいただきます。今後のやり取りは契約書躱しましょうね」
ふふふと含み笑いをした私はすぐさま声を出した。
「店員さん、すみません。グラスにお水いただけますか?」
「はい。少々おまちください」
運ばれてきたコップの水に、ノンナさんのポーションを入れてかき混ぜる。
「えっと…カナメちゃん何をしてるの?」
「ノンナさんの可能性を広げます」
ノンナさんは困惑気味に私の手元にあるコップを見つめる。コップの中は透明から薄青く色づいた水が出来上がった。それを均等に混ざるように攪拌し一口、口に含み思案して、再度店員さんを呼んでレモンのくし切りのカットと塩をお願いして運んでもらう。
くし切りのレモンをコップの上で絞ると、バタフライピーの様な色変わりが起こった。色は薄い緑に変化。
「え?なにそれ…奇麗…」そう声を漏らしたノンナさんにニッコリ笑って調整を続ける。液体を一口確認する、そこに塩を一つまみいれ混ぜ合わせ、もう一度一口。概ねこんな感じ?改良はこれからだけど。冷やしたら結構いい感じになるんじゃないかな。
「ノンナさんは鑑定って出来る?」
首を振られたので、出来上がった液体の鑑定結果を書き出す。その紙をノンナさんの前に出すと、紙を見て目を見開いた。しばらくその紙を凝視していたノンナさん。サッとかみがノンナさんの前から消えた。それでようやくノンナさんが動きを見せた。
「【薬師ノンナの経口保水ポーション】
体力の十分の一を回復。脱水症状の予防や軽い脱水時の水分補給に役立つ。
へー薬師の婆ちゃんの話だと患者に出せないって言っていたが、これは病気になる前に使う奴って事か。良いんじゃねーか」
現れたトーさんの言葉に私はふふふと笑い、人差し指を立ててアピールする
「十分の一って表記なんだよ!
体力100の人なら回復10だけど
体力10000の人なら1000回復って事だよね。凄くない?絶対売れるよね」
「売れるな」
私とトーさんはニヤリと笑いあった。そんな私たちを見てノンナさんはごくりとつばを飲み込み緊張するのが分かった。そんなノンナさんに私は満面の笑顔で
「男爵家の経済状況もこれで解決するよ。助手の方よろしくね」
ニコニコ笑う私の笑顔に押されたのか、ノンナさんは焦ったように声を上げた
「ヒャッ!ひゃい!!」
あ、噛んだ…可愛い。そうして、私が半ば強引に助手をお願いしたノンナさんとのお仕事が始まる事になった。
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