安全第一異世界生活

文字の大きさ
36 / 244
旅と出会いと冒険と

35話 ピンクの彼女と屑親と

しおりを挟む
目が覚めるとそこにはピンク色のたてがみ。ルビー色をした瞳の馬が居た。
僕はその馬の傍らに横になり草の上に寝かされている…

上を見れば周りは高い樹木に覆われているので森の中の開けた場所なのかも…

馬は僕のそばで草をむしゃむしゃ。食べながら尻尾をふわふわ揺らしている。

ふわ・ふわ・ふわ•ふわ

ゆれるふわふわしっぽを見ていてつい言葉を発してしまった。

「かわいいしっぽ」

僕の言葉が聞こえた馬は、バッ!!!っとこちらに振り向きすぐに僕の所に駆け寄って顔を寄せてきました。。スリスリスリ

あたたかい。 かわいい。すごくかわいい。

「お!!気が付いたかイル」

馬さんの向こう側から冒険者装備のトーさん。そういえば僕なんで寝ているんだろう?

「トーさん…僕どうして寝てるんですか?ココどこです?」

「魔力切れでぶっ倒れた。無茶した分コツがだいぶつかめただろう。ハハハ」

「あぁ………なるほど。」

無茶をさせていた自覚は、あったんだ。

ガッッ!!ガッッ!!

いきなり馬さんが地面をけり始めた…え?なに?って言うか・・・足が多いんだけど…?え?しかも馬さんトーさんに向かって臨戦態勢?えなんで??

『このドブネズミ以下の烏が!よくもアタシの愛しい子を!ただでは済まさねえぞ!後悔して泣き叫びながら死ね!』

!!!!!!え?ふわふわで、ピンク色のかわいい子からドスの効いた声が!!!!!!トーさんは肩を上げてやれやれと両手を軽く上げた

「そんな怒んなよ。愛し子が大切なものを守るため、自分から強くなりたいと願ったんだ。」

『うるせえぞ、ゴミ烏!言い訳垂れる前に、地獄へ堕ちろ!』

!!!!!殺意高すぎるピンク色の馬さん!!!!!!

「愛しい子が困ってんぞ。ククク」

馬さんはトーさんを、キッ!っと睨んで僕の方に顔を向け優しい声で伝えてくれる。

『ごめんなさいね坊や、あのクソ烏が全部悪いの。ゆっくりお休みなさいね』

僕は困惑して、トーさんを振り向くとニカッっと珍しく歯を見せて笑って馬さんを指さした。

「この間教えてもらった、イルのステータスに【黄昏の愛し子】ってあっただろ。あれこいつ。
神獣スレイプニルの「黄昏」。数百年前の聖女の友達だった奴」

僕は目が点になった・・・・神獣……って本当に存在したんだ。

「昔仕事中に出会って殺し合いになってさ、馬に負けるって許せなくて暴言吐いたら暴言返されて、そっから喧嘩友達!!ハハハ」

「イルのステータス見たときは驚いた(笑)」

「黄昏………様?」

『様付けなんてやめて他人行儀だわぁーーー!!”ターちゃん”って呼んで』

「……神獣様をそんな呼び方したら罰が当たります……」

「いや、イルお前毎日神獣呼び捨てにしてるぞ。」

?僕はトーさんが何を言っているのか理解できなかった。頭の中には???がいっぱい飛んでいる。そこに軽快な足音とかわいい音

タタタタタ!!!ぴょーんぴょーーーん!!

「おーーーーーい!!ターちゃん!!トーさん!!お兄ちゃん!!ごはん出来たよ!!!」

「ウハハハ!!」

カナとウハハはご飯の用意が出来たと呼びに来てくれたみたい。
トーさんはウハハを抱き上げ肩に乗せてウハハを指さした

「神獣ウハハ。神の片腕の方から授かった。」

はっ?今何て言ったのトーさん???

「ジジちゃんがねカナメを守るためにウハハを授けてくれたんだよ」

え?ジジちゃんて誰?どー言う事・・・えーーーーと!!えーーーと!!

「ウハハは神獣様?って事?」

「ウハハ!!!」

あーーープルンプルンゆれてかわいいなでた~~い。ダメかな?
僕がウハハのプルプルボディーの誘惑に抗っていると黄昏様がうっとりと目を細め語りだした。

『あぁ、神々しいウハハ様。このような僥倖に恵まれ、間近でその御姿を拝見できるとは、まさにこの身に余る光栄。感謝感激、言葉もございません。』

「ちなみに、ウハハは黄昏が苦手だ。」

空かさず、突っ込むトーさん。黄昏様ショック受けた顔してる…

「昔…黄昏がただの魔物のスレイプニルだった頃から、スライムが可愛くて、目に入ったらめでたくて愛でたくて追いかけまわす奴でな…ウハハは、それを知っているみたいで、この最近俺のそばに避難していたんだよ。喧嘩友達に顔寄せては来ないだろぉ。ハッハハハハ」

『このゲロ烏が!てめえのせいでウハハ様に近づけねえんだよ!さっさとくたばりやがれ!』

「ターちゃん、お口悪いのメッ!!だよ。いくら素が男の子でも、心は女の子なんだから。」

?うん????カナは何を言ってるんだい?

『あらぁ~、カナちゃんったら、アタシを女の子扱いしてくれるの、カナちゃんだけよぉ~♡ 嬉しいじゃなぁ~い!』

「………トーさん?」
どういう事なのこの2人???
「多様性だそうだ」
意味が解らない??

「それで、なんで冒険者に追いかけられてるんだ?ピンク色の馬なんてお前くらいだろう。」

トーさんは色々な事は無視して、根本的なことを聞いてみた。黄昏様は空を見上げ…語り始めた

『昔ね~すっごく可憐なお嬢さんが住む大きな屋敷があって。よく愛でに行っていたわ。お嬢さんもあたしに笑いかけてくれて

「お馬さんのたてがみやしっぽは見るだけで幸せな気持ちになるの」

って言ってくれたの、そのお嬢さんは魔力はあまりなくって、アタシとおしゃべりは出来なかったんだけど、お嬢さんはどんどん成長してそして、ある男と結婚したの。その男、魂がいびつであたしは嫌いだったんだけど、でもお嬢さんはその男が好きで、まぁ、男もお嬢さんにはすごく優しかったのよ。でもね、家をお嬢さんが継いだとたん離れの狭い部屋に押し込めて、監禁したのよ。
 そのころお嬢さんにはもう息子が居て、お嬢さんがあまりに子供を心配するから、アタシの愛し子にしたの~~~~それがイルイル♡』

「え?それは、黄昏様が言うお嬢さんって、お母さまの事?」

「色々分かったがそこじゃない。なんで追いかけられてるかだ!!」

『えぇとぉ~、お嬢さんの屋敷にあたしが通っていたから、男に目をつけられて捕まっちゃったのぉ~。それでぇ、お城にいる趣味の悪い奴に売られちゃったのよねぇ~。
毎日ご飯は美味しかったんだけど~、その嫌な奴、家族みんな性格が悪くてぇ~本当に最悪だったわぁ~。でも、アタシの世話をしてくれる子が良い子でぇ、アタシが逃げたらその子のせいになっちゃうから逃げなかったのぉ~。最近、その子じゃなくて嫌な奴が世話係になってぇ~、すーぐに逃げたわぁ。ざまぁみろってね。』

「あぁぁ…そういう事か…城ね…」

「父が申し訳ありません。」

僕は申し訳なくて涙が出そうになった…本当に自分の父親がろくでもなさすぎて泣きたくなる。でも黄昏様は僕の方に顔を摺り寄せてきて

『やっとこれで、イルイルちゃんのそばにいられるのねぇ♡ 嬉しすぎちゃって、もうドキドキが止まらないわぁ~♡ これからはずぅ~っと一緒よぉ~!』
っと僕のそばにいてくれると言ってくれる。あの一人きりだった僕のそばに…嬉しい…目から涙が溢れてきそうになった時トーさんが

「おまえそのままだと迷惑だから一緒には行動出来ないぞ。」

はっきりと「迷惑」と言った。ショックで大きな声が出た

「「「えぇぇ!!!!」」」

トーさんは考えながら…口角を上げた。

「まずは追手をどうにかしないとな」

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

できない子に転生しましたが、家族と食卓があれば十分です ―人間不信だった私が、ゆっくり育つ異世界生活―

愛朱ひいろ
ファンタジー
人の顔色ばかり伺い、心を壊した26歳の会社員女性。 彼女は死後、異世界で「できない子」として転生する。 魔法は使えない。 体は不器用で、成長も人より遅い。 前世の記憶のせいで、人と関わることが少し怖い。 けれどこの世界には、 見守り支えてくれる両親と、 あたたかい食卓があった。 泣いて、つまずいて、できないことに落ち込みながら、 彼女は少しずつ「できないままでも、生きていていい」と知っていく。 これは、 最強でもチートでもない主人公が、 家族と食事に支えられながら、ゆっくり育ち直す 生活密着型・異世界転生×成長×グルメファンタジー。 ……の、予定です。 毎日更新できるように執筆がんばります!

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~

杵築しゅん
ファンタジー
 戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。  3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。  家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。  そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。  こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。  身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

幻獣保護センター廃棄処理係の私、ボロ雑巾のような「ゴミ幻獣」をこっそり洗ってモフっていたら、実は世界を喰らう「終焉の獣」だった件について

いぬがみとうま🐾
ファンタジー
「魔力なしの穀潰し」――そう蔑まれ、幻獣保護センターの地下で廃棄幻獣の掃除に明け暮れる少女・ミヤコ。 実のところ、その施設は「価値のない命」を無慈悲に殺処分する地獄だった。 ある日、ミヤコの前に運ばれてきたのは、泥と油にまみれた「ボロ雑巾」のような正体不明の幻獣。 誰の目にもゴミとしか映らないその塊を、ミヤコは放っておけなかった。 「こんなに汚れたままなんて、かわいそう」 彼女が生活魔法を込めたブラシで丹念に汚れを落とした瞬間、世界を縛る最凶の封印が汚れと一緒に「流されてしまう。 現れたのは、月光を纏ったような美しい銀狼。 それは世界を喰らうと恐れられる伝説の災厄級幻獣『フェンリル・ヴォイド』だった……。

『外見しか見なかったあなたへ。私はもう、選ぶ側です』

鷹 綾
恋愛
「お前のようなガキは嫌いだ」 幼く見える容姿を理由に、婚約者ライオネルから一方的に婚約を破棄された 公爵令嬢シルフィーネ・エルフィンベルク。 その夜、嫉妬に狂った伯爵令嬢に突き落とされ、 彼女は一年もの間、意識不明の重体に陥る――。 目を覚ました彼女は、大人びた美貌を手に入れていた。 だが、中身は何ひとつ変わっていない。 にもかかわらず、 かつて彼女を「幼すぎる」と切り捨てた元婚約者は態度を一変させ、 「やり直したい」とすり寄ってくる。 「見かけが変わっても、中身は同じです。 それでもあなたは、私の外見しか見ていなかったのですね?」 静かにそう告げ、シルフィーネは過去を見限る。 やがて彼女に興味を示したのは、 隣国ノルディアの王太子エドワルド。 彼が見ていたのは、美貌ではなく―― 対話し、考え、異論を述べる彼女の“在り方”だった。 これは、 外見で価値を決められた令嬢が、 「選ばれる人生」をやめ、 自分の意思で未来を選び直す物語。 静かなざまぁと、 対等な関係から始まる大人の恋。 そして―― 自分の人生を、自分の言葉で生きるための物語。 ---

勇者召喚に失敗したと捨てられましたが、魔王の家政婦になりました。

藤 ゆみ子
ファンタジー
家政婦として働いていた百合はある日、会社の倒産により仕事を失った。 気が沈んだまま家に帰り、おばあちゃんの仏壇に手を合わせていると突然知らない場所にいた。 訳がわからないまま、目の前にいる神官に勇者の召喚に失敗したと魔王の棲む森へと捨てられてしまう。 そして魔物に襲われかけたとき、小汚い男性に助けられた。けれどその男性が魔王だった。 魔王は百合を敵だと認識し、拘束して魔王城へと連れていく。 連れて行かれた魔王城はボロボロで出されたご飯も不味く魔王の生活はひどいありさまだった。 それから百合は美味しいご飯を作り、城を綺麗にし、魔王と生活を共にすることに。 一方、神官たちは本物の勇者を召喚できずに焦っていた。それもそう、百合が勇者だったのだから。 本人も気づかないうちに勇者としての力を使い、魔王を、世界を、変えていく。

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした。今さら戻れと言われても、もうスローライフ始めちゃったんで

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、 優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、 俺は必死に、置いていかれないようについていった。 自分には何もできないと思っていた。 それでも、少しでも役に立ちたくて、 誰にも迷惑をかけないようにと、 夜な夜な一人でダンジョンに潜り、力を磨いた。 仲間を護れるなら… そう思って使った支援魔法や探知魔法も、 気づかれないよう、そっと重ねていただけだった。 だけどある日、告げられた。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、優しさからの判断だった。 俺も分かっていた。だから、何も言えなかった。 こうして俺は、静かにパーティを離れた。 これからは一人で、穏やかに生きていこう。 そう思っていたし、そのはずだった。 …だけど、ダンジョンの地下で古代竜の魂と出会って、 また少し、世界が騒がしくなってきたようです。 ◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇

処理中です...