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愚王の崩壊
72話 「宰相」アルドール・ケリィーズィットの懺悔
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私の家、ケリィーズィット侯爵家はオーラシアン建国時代からずっと王のそばで使える家臣である。3代前から宰相の任にも付いている。
前王の時代、国王の片腕として国の舵取りを担う父上を私は本当に尊敬していた。父上に対するその気持ちは今も変わってはいないが、前王の退官後新たな王になり、政策は一変した。私も父の補佐をしながら新たな王の時代の舵取りに入ったのだが…日に日に父はやつれ最後は倒れそのまま帰らぬ人となった。
数十年国の舵取りに着手していた人間さえ今の王の治世は耐え難く難しいと言わざる負えない。そのため私は生活のほとんどを王宮に詰め私生活を捨てる勢いで邁進してきた。そんな私には2人の息子が居る
前妻の子 エドモンド・ケリィーズイット。27歳
成人して、今は後継者教育の傍ら王宮の私の手伝いをしている
後妻の子 マウリシオ・ケリィーズイット16歳
昨年成人したが進路が決まっていない。領地の手伝いもしていない。
前妻が亡くなって、子供に親は必要だと、周りから言われ仕方なく後妻を娶ったが、やはり仕事が忙しく家の事は任せっきりになってしまった。
エドモンドの報告を聞いて、取り急ぎ邸宅に帰りついて久々に会った次男と妻に絶句した。
ブクブクに肥え太った、次男マウリシオ。化粧の濃さは仮面かと言うくらい厚化粧の妻 カミラ。
二人とも笑顔だ。
あぁ……もうこれだけで分かった。何も言わなかったのは私を気遣ってくれていたのだろう……
すまないエドモンド何も言わないお前に甘えてしまっていたのだな…今になって気づく愚かな父を許してくれ。私はきつく手を握り醜悪な親子と向き合った。
「あら旦那様?どうされたの?お仕事は?」
「父上!お珍しい!今日は家で食事ですか?」
「捜索の方はどうなっている?」
二人の言葉を無視して私は言った。笑顔だった二人は眉間にしわをよせ不機嫌になり、カミラはそっけなく私に伝えた。
「あーその事でしたら、騎士団の者たちが対応しております」
私は眉間に皺が寄るのを我慢し、
「マウリシオ、お前は明日から騎士団の朝稽古に参加しろ」
「な!父上突然なんですか?」
「お前は何も分からないのか」
私は大きなため息を吐き失望したと言わんばかりに嘲りの目を息子に向けた
「騎士団の練習に参加しなければマウリシオに食事は与えるな。それから教会に打診してマウリシオとの親子鑑定をする。以上だ。」
カミラは突然の私の言葉に青くなったが、それでも私の進む道をふさぎ睨みつけてきた
「私の不貞を疑うのですか?家にも帰らないあなたがなんてひどい!!」
キーキー煩い女だ。不貞ね。ハハハハ何も知らないと思っているのか。カミラの目をみた。何も言わず目を見続ける私にカミラは目をそらした。
私は一歩、歩を勧めカミラに近づいた。
「気に入らないなら実家に帰れ。」
私の言葉に顔を上げたカミラはさっきより近くなった私の顔を青い顔で凝視する
「なんだ、マウリシオのあの体型は。あれで有事の際どうやって王族を守るつもりだ、守られないといけない子供など、この家門には必要ない。そして家門の本分もわからず、子供一人まともに育て上げれない妻など要らん」
カミラは絶句した
「もしエドモンドが戻らなくてもマウリシオが跡を継ぐことはない。」
「な・・・ぜ・・・」
カミラは震える声で私を見てきた。分からないのか?本当に?
「お前の侍従そっくりの瞳をした息子を跡継ぎにするわけがなかろう。そんな頭もお前にはないのか?」
私はフンっと鼻息荒くその場を去った。
その後の事は全部執事に頼んだ。家からの貴金属の持ち出し、証拠の持ち出しをしないように。エドモンドが見つかるまで侯爵家からの使者を近づけない事。それから教会に頼んで白狼につなぎを取ってもらうようお願いした。
その後騎士団にカミラの実家、テグルダ侯爵家の領地を探れる人員の手配をして城に戻る羽目になった。
城では南の辺境の近くで崖崩れがあり、そこで縄で縛られた男達が首に犯罪歴をかいたプレートを下げて山積みにされていた。と言う報告を受けた。
「なんだ、それは?」
眉間を揉みながら、エドモンドの無事を願いながら人員を動かしていく。
バン!!扉が突然開いた。
徹夜で問題解決に動いていた私は入ってきた人間を凝視した。
「何があった」
話しかけると男は震えながら、
「翼竜が王都に向かって来ています」
私は持っていた書類を落とし駆け出した。
王城の展望テラスに駆け込みすぐさま確認すると東の方向から大きな青いドラゴンがこちらにやって来ている。
聖女さまが召喚され、ここ20年近くこんなことは1度もなかった、
「結界が効いてないのか?」
「いえ結界までまだ距離はございます。迎撃いたしますか?」
「ギリギリまでこちらに危害を加える意思があるか確認を。魔法師達を壁上に集めいつでも迎撃できるように準備を、誰か聖女様に連絡を!!」
私は叫んだ!王都は戦えない人間が多く居る。ドラゴンに対応できる人物何て私は白狼くらいしか知らない。白狼は昨日エドモンドの救助に動いてもらったから王都には居ない。どうしたら!!どうしたら!!ドクンドクンドクン心臓の音がうるさい!うるさい!!
目の前に見える窓から翼竜が消えた。
いやどこかに降りたのか?このまま何事もなく‥‥
私は祈るような気持ちでその窓を凝視していた。するとまた翼竜が姿を現して足にはレッドホーンブルをつかみ来た方向に飛び立っていった。
去っていってくれた。
良かった
良かった
よか…った………
私は昨日からの緊張もあって気が抜けた瞬間体の力がすべて抜け、そのまま昏倒してしまった。
暗闇の中声がする……
…………っ上…父上…父上」
エドモンドの声がする…無事であってくれエドモンド。不甲斐ない父ですまない。私はいつも間違ってしまう。大切にしたいのに、すまない……すまないエドモンド…
「父上のそんな弱音初めて聞きました。」
目を開けると、私の手を握って笑ってくれるエドモンドがそこに居た。
「エド……」
「ただいま戻りました父上。ご心配おかけして申し訳ありません」
そう言って笑ってくれた息子の顔わしづかみ、凝視してから目をつむり
「無事に帰って来てくれて良かった」
そう言って息子の肩に頭を預けた。エドモンドは私のそんな様子に
「父上は相変わらず不器用ですね」
といって笑っているのが聞こえた。その言葉だけでも私は嬉しかった。エドモンドが生きていてくれただけで幸せだ。
ありがとう神様。
ありがとう。
大切な息子が帰ってきたことに神に感謝せずにはいられなかった
本当にありがとう
数十年ぶりに私の目から雫が落ちた。
前王の時代、国王の片腕として国の舵取りを担う父上を私は本当に尊敬していた。父上に対するその気持ちは今も変わってはいないが、前王の退官後新たな王になり、政策は一変した。私も父の補佐をしながら新たな王の時代の舵取りに入ったのだが…日に日に父はやつれ最後は倒れそのまま帰らぬ人となった。
数十年国の舵取りに着手していた人間さえ今の王の治世は耐え難く難しいと言わざる負えない。そのため私は生活のほとんどを王宮に詰め私生活を捨てる勢いで邁進してきた。そんな私には2人の息子が居る
前妻の子 エドモンド・ケリィーズイット。27歳
成人して、今は後継者教育の傍ら王宮の私の手伝いをしている
後妻の子 マウリシオ・ケリィーズイット16歳
昨年成人したが進路が決まっていない。領地の手伝いもしていない。
前妻が亡くなって、子供に親は必要だと、周りから言われ仕方なく後妻を娶ったが、やはり仕事が忙しく家の事は任せっきりになってしまった。
エドモンドの報告を聞いて、取り急ぎ邸宅に帰りついて久々に会った次男と妻に絶句した。
ブクブクに肥え太った、次男マウリシオ。化粧の濃さは仮面かと言うくらい厚化粧の妻 カミラ。
二人とも笑顔だ。
あぁ……もうこれだけで分かった。何も言わなかったのは私を気遣ってくれていたのだろう……
すまないエドモンド何も言わないお前に甘えてしまっていたのだな…今になって気づく愚かな父を許してくれ。私はきつく手を握り醜悪な親子と向き合った。
「あら旦那様?どうされたの?お仕事は?」
「父上!お珍しい!今日は家で食事ですか?」
「捜索の方はどうなっている?」
二人の言葉を無視して私は言った。笑顔だった二人は眉間にしわをよせ不機嫌になり、カミラはそっけなく私に伝えた。
「あーその事でしたら、騎士団の者たちが対応しております」
私は眉間に皺が寄るのを我慢し、
「マウリシオ、お前は明日から騎士団の朝稽古に参加しろ」
「な!父上突然なんですか?」
「お前は何も分からないのか」
私は大きなため息を吐き失望したと言わんばかりに嘲りの目を息子に向けた
「騎士団の練習に参加しなければマウリシオに食事は与えるな。それから教会に打診してマウリシオとの親子鑑定をする。以上だ。」
カミラは突然の私の言葉に青くなったが、それでも私の進む道をふさぎ睨みつけてきた
「私の不貞を疑うのですか?家にも帰らないあなたがなんてひどい!!」
キーキー煩い女だ。不貞ね。ハハハハ何も知らないと思っているのか。カミラの目をみた。何も言わず目を見続ける私にカミラは目をそらした。
私は一歩、歩を勧めカミラに近づいた。
「気に入らないなら実家に帰れ。」
私の言葉に顔を上げたカミラはさっきより近くなった私の顔を青い顔で凝視する
「なんだ、マウリシオのあの体型は。あれで有事の際どうやって王族を守るつもりだ、守られないといけない子供など、この家門には必要ない。そして家門の本分もわからず、子供一人まともに育て上げれない妻など要らん」
カミラは絶句した
「もしエドモンドが戻らなくてもマウリシオが跡を継ぐことはない。」
「な・・・ぜ・・・」
カミラは震える声で私を見てきた。分からないのか?本当に?
「お前の侍従そっくりの瞳をした息子を跡継ぎにするわけがなかろう。そんな頭もお前にはないのか?」
私はフンっと鼻息荒くその場を去った。
その後の事は全部執事に頼んだ。家からの貴金属の持ち出し、証拠の持ち出しをしないように。エドモンドが見つかるまで侯爵家からの使者を近づけない事。それから教会に頼んで白狼につなぎを取ってもらうようお願いした。
その後騎士団にカミラの実家、テグルダ侯爵家の領地を探れる人員の手配をして城に戻る羽目になった。
城では南の辺境の近くで崖崩れがあり、そこで縄で縛られた男達が首に犯罪歴をかいたプレートを下げて山積みにされていた。と言う報告を受けた。
「なんだ、それは?」
眉間を揉みながら、エドモンドの無事を願いながら人員を動かしていく。
バン!!扉が突然開いた。
徹夜で問題解決に動いていた私は入ってきた人間を凝視した。
「何があった」
話しかけると男は震えながら、
「翼竜が王都に向かって来ています」
私は持っていた書類を落とし駆け出した。
王城の展望テラスに駆け込みすぐさま確認すると東の方向から大きな青いドラゴンがこちらにやって来ている。
聖女さまが召喚され、ここ20年近くこんなことは1度もなかった、
「結界が効いてないのか?」
「いえ結界までまだ距離はございます。迎撃いたしますか?」
「ギリギリまでこちらに危害を加える意思があるか確認を。魔法師達を壁上に集めいつでも迎撃できるように準備を、誰か聖女様に連絡を!!」
私は叫んだ!王都は戦えない人間が多く居る。ドラゴンに対応できる人物何て私は白狼くらいしか知らない。白狼は昨日エドモンドの救助に動いてもらったから王都には居ない。どうしたら!!どうしたら!!ドクンドクンドクン心臓の音がうるさい!うるさい!!
目の前に見える窓から翼竜が消えた。
いやどこかに降りたのか?このまま何事もなく‥‥
私は祈るような気持ちでその窓を凝視していた。するとまた翼竜が姿を現して足にはレッドホーンブルをつかみ来た方向に飛び立っていった。
去っていってくれた。
良かった
良かった
よか…った………
私は昨日からの緊張もあって気が抜けた瞬間体の力がすべて抜け、そのまま昏倒してしまった。
暗闇の中声がする……
…………っ上…父上…父上」
エドモンドの声がする…無事であってくれエドモンド。不甲斐ない父ですまない。私はいつも間違ってしまう。大切にしたいのに、すまない……すまないエドモンド…
「父上のそんな弱音初めて聞きました。」
目を開けると、私の手を握って笑ってくれるエドモンドがそこに居た。
「エド……」
「ただいま戻りました父上。ご心配おかけして申し訳ありません」
そう言って笑ってくれた息子の顔わしづかみ、凝視してから目をつむり
「無事に帰って来てくれて良かった」
そう言って息子の肩に頭を預けた。エドモンドは私のそんな様子に
「父上は相変わらず不器用ですね」
といって笑っているのが聞こえた。その言葉だけでも私は嬉しかった。エドモンドが生きていてくれただけで幸せだ。
ありがとう神様。
ありがとう。
大切な息子が帰ってきたことに神に感謝せずにはいられなかった
本当にありがとう
数十年ぶりに私の目から雫が落ちた。
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−−−−−−
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会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
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会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
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*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
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