神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人

文字の大きさ
39 / 90
第1章 ゴミスキルと古代兵器

第34話 マリーとシャルロット

しおりを挟む
 僕がシャルロットと会話出来る事がバレてしまい、マリーさんが迫ってくる。

「ねぇ、早くっ! お願い、お姉様とお話しさせてっ!」
「え、えーっと……」
「何よ。あ、お姉様とお話ししたければ、この前の続きをしろって事? 本当、男って仕方ないわね。じゃあ……」
「違うってば! ……はぁ。シャルロット。ごめん、マリーさんにバレちゃってて……」

『なるほど。しかし、今のマリーから敵意は感じられません。おそらく、所有者の命令で私を攻撃せざるを得なかったのでしょう。ですので、今の私をマリーに見せても大丈夫ですよ』

 少し前にマリーさんが話していた事と、ほぼ同じ事をシャルロットが推測する。
 なるほど。ストレージに収納している間は、外の会話は聞こえないのか。
 とりあえず、マリーさんが話していた、シャルロットを逃したいというのは本当らしいので、

「という訳で、シャルロット……だよ」

 胸ポケットからシャルロットを取り出し、マリーに見せる。

「これは……確かに、お姉様っ! お姉様っ! マリーです! 分かりますか!?」
『えぇ、もちろん覚えています。ふふふ……貴方の放った攻撃魔法は、とても強烈でしたから。うふふふふ……』

 えーっと、シャルロット?
 実はめちゃくちゃ根に持ってない?
 何となく黒いオーラが溢れ出ている気がするんだけど。

「お姉様? どうしてお応えになってくださらないのですか? お姉様ぁっ!」
「えーっと、シャルロットはめちゃくちゃ応えているんだけど……もしかして、マリーさんには聞こえないの?」
「えぇっ!? ……ほ、本当にお姉様はお話しされているの?」
「うん。マリーさんの攻撃魔法は素晴らしかったよ……って」
「まぁ、お姉様。お褒めいただき、ありがとうございます。しかし……私にお姉様の声が聞こえないのは困りましたわね。というか、どうして貴方にはお姉様の声が聞こえているの?」

 いや、そんなのこっちが知りたいんだけど。
 ……あ、ゴミスキルのせいか。
 ゴミと会話出来る……と言っても、今のところ話した事があるのはシャルロットのみだけど。

「えっと、シャルロットはゴミとして捨てられていて……」
「お姉様がゴミな訳ないじゃないですかっ!」
「いや、それは僕も十二分にわかっているんだけど、そうじゃなくて、僕のスキルはゴミと会話出来るスキルだから、それでシャルロットの言葉がわかるんじゃないかな?」
「なるほど。察するに、お姉様はマジックフォンの形態では動作出来るけど、私のように人型の形態にはならないと言ったところかしら。けど、今の時代にお姉様を修理出来る技術は無いし……」

 あー、シャルロットの修理か。
 実は魔鋼鉄っていう材料さえあれば出来るんだけど、おそらくそれはマリーさんの事。
 マリーさんを破壊して魔鋼鉄を取り出せば、シャルロットは修理出来るんだけど、流石にそれは寝覚めが悪い。
 この話をマリーさんに伝えれば、自ら命を絶ちかねないから、絶対に言えないけどね。

「わかりました!」
「えっ!? な、何がわかったの!?」
「名案を閃いたの。これから、貴方にも一緒に来てもらって、お姉様の通訳をしてもらうのよ。海に浮かぶ小さな島に、可愛い家を建てて三人で暮らすの。どの方角を見てもオーシャンビューで、家から釣りをして、暑い日には海で泳ぐの。貴方、私の水着姿を見放題よ。嬉しいでしょ?」

 いやまぁ女の子の水着姿は、嬉しいか嬉しくないかと言えば、嬉しいのかもしれないけど……それよりも、ついさっき、似たような家の話を聞いた気もする。

「喜びなさいっ! この世界の技術が、お姉様を修理可能になるまで、私が貴方をずっと養ってあげるわっ!」
「えーっと、ツッコミ所が多過ぎるんだけど、とりあえず、その修理可能になるまで、どれくらいの期間が要るの?」
「んー、何となくだけど……五百年くらい?」
「無理だよっ! 流石に死んじゃってるよっ!」
「そこは気合でなんとか」
「気合で、どうこう出来るレベルを超えているよっ!」

 無茶振りどころではない話を聞いていると、そのマリーさんが突然魔法を使いだす。

「そろそろね……うん、大丈夫ね。馬車を無事着地させたわ」
「ありがとう」
「どういたしまして。けど、二回魔法を使っただけなのに、もうエネルギーが……貴方。次はもっと沢山注入しなさいよねっ!」
「ご、ごめんね。急だったから」
「まぁいいわ。最後に、この馬車の睡眠魔法を中和させておくから……お姉様を頼んだわよ」

 そう言って、マリーさんがマジックフォンの姿に戻り、暫くすると、

「ん……あれ? クリス、いつの間にか眠っちゃってたんだ。お兄ちゃん、ごめんね」
「いや、大丈夫だよ」

 クリスや他の乗客に、御者さんがが目を覚ました。
しおりを挟む
感想 25

あなたにおすすめの小説

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜

ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。 アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった 騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。 今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。 しかし、この賭けは罠であった。 アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。 賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。 アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。 小説家になろうにも投稿しています。 なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

追放された最弱ハンター、最強を目指して本気出す〜実は【伝説の魔獣王】と魔法で【融合】してるので無双はじめたら、元仲間が落ちぶれていきました〜

里海慧
ファンタジー
「カイト、お前さぁ、もういらないわ」  魔力がほぼない最低ランクの最弱ハンターと罵られ、パーティーから追放されてしまったカイト。  実は、唯一使えた魔法で伝説の魔獣王リュカオンと融合していた。カイトの実力はSSSランクだったが、魔獣王と融合してると言っても信じてもらえなくて、サポートに徹していたのだ。  追放の際のあまりにもひどい仕打ちに吹っ切れたカイトは、これからは誰にも何も奪われないように、最強のハンターになると決意する。  魔獣を討伐しまくり、様々な人たちから認められていくカイト。  途中で追放されたり、裏切られたり、そんな同じ境遇の者が仲間になって、ハンターライフをより満喫していた。  一方、カイトを追放したミリオンたちは、Sランクパーティーの座からあっという間に転げ落ちていき、最後には盛大に自滅してゆくのだった。 ※ヒロインの登場は遅めです。

チートツール×フールライフ!~女神から貰った能力で勇者選抜されたので頑張ってラスダン前まで来たら勇者にパーティ追放されたので復讐します~

黒片大豆
ファンタジー
「お前、追放な。田舎に帰ってゆっくりしてろ」 女神の信託を受け、勇者のひとりとして迎えられた『アイサック=ベルキッド』。 この日、勇者リーダーにより追放が宣告され、そのゴシップニュースは箝口令解除を待って、世界中にバラまかれることとなった。 『勇者道化師ベルキッド、追放される』 『サック』は田舎への帰り道、野党に襲われる少女『二オーレ』を助け、お礼に施しを受ける。しかしその家族には大きな秘密があり、サックの今後の運命を左右することとなった。二オーレとの出会いにより、新たに『女神への復讐』の選択肢が生まれたサックは、女神へのコンタクト方法を探る旅に目的を変更し、その道中、ゴシップ記事を飛ばした記者や、暗殺者の少女、元勇者の同僚との出会いを重ね、魔王との決戦時に女神が現れることを知る。そして一度は追放された身でありながら、彼は元仲間たちの元へむかう。本気で女神を一発ぶん殴る──ただそれだけのために。

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

処理中です...