神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人

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第1章 ゴミスキルと古代兵器

第48話 カーティスを襲うマリー

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 マズいっ!
 今ここでシャルロットの場所を言われたら……

「……≪ゴミ保管≫」

 こっそりスキルを使い、シャルロットをストレージの中へ。
 すると、

「……第三世代マジックフォン、固有名シャルロットを探知出来ません」
「ふざけるなっ! 例の古代兵器が復活したから、探しに行かせろと言ったのはお前だろうがっ!」
「……第三世代マジックフォン、固有名シャルロットを探知出来ません」

 マリーさんがローガンの問いに対し、抑揚の無い声で淡々と告げる。
 良かった。ギリギリ間に合ったようだ。
 これでローガンがシャルロットの事を諦めてくれれば言う事は無いんだけど。
 だけど、ローガンにそんな様子は無くて、魔物と戦っている僕に目を向ける。

「……なるほど。あの使えないルイス家から報告を聞いたが、お前はそこの男と一緒に逃げたんだったな。戦闘人形のくせに絆されたか。くだらぬ!」
「……」
「しかし……まさか人形にそのような感情があるとはな」

 ローガンが僕とマリーさんを交互に見て、何かを呟いたかと思うと、突然いやらしい笑みを浮かべ、口を開く。

「そうだ。おい、人形! 命令だ。その男を殺せっ!」
「なっ!? ちょっと待った! どうしてそうなるんだよっ! 確かに僕たちはマリーさんと一緒に居た。だけど、貴方たちが探している物なんて知りません!」
「ふっ、その人形と行動を共にしていただけで、理由は十分だ。やれ!」

 その直後、マリーさんが僕に身体を向け、

「ごめんね」

 ただ一言だけそう言って、僕に向かって歩いてくる。

「ま、待ってよ! 本当にお兄ちゃんを攻撃するのっ!? 嘘でしょ!?」
「クリス、僕から離れてっ!」
「あぁ、安心しろ。単に順番だけの話だ。お前が死んだ後、ちゃんとそっちのガキも殺してやるよ。その人形に命じてな」

 何故だ!?
 どうして、こいつはそんな事をマリーさんにさせるんだ!?
 シャルロットの言って居た通り、マリーさんはローガンの命令に逆らえないらしく、無表情で僕たちの元へ……って、泣いてる!?
 歯を食いしばり、声こそ出していないものの、涙を流すマリーさんは……そうか。きっと、最大限の抵抗をしてくれているんだ。
 本来なら、マリーさんが得意とするのは中距離からの魔法攻撃。
 今の僕とマリーさんの距離が彼女にとってベストで、近付いて来る必要なんてない。
 僕を殺せという命令を受けたけど、方法までは指示されていないから、本人が得意としない接近戦で、少しでも僕を殺さないようにしてくれているんだ!
 だったら、今の僕に出来る事は何だ? 考えろ……マリーさんがくれた時間で、どうすればこの状況を打破出来るのかを!

「お、お兄ちゃんっ! ま、魔物が来たよっ!」

 ゆっくりとマリーさんが迫って来る中で、後ろにはかなり強い魔物。
 隣には不安そうに僕を見つめるクリス。
 少し奥には、ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら、僕たちを眺めるローガンと、その部下である騎士たちが十人程。
 あのローガンを倒せば……だけど、用心深い性格なのか、周囲に騎士を集めていて、僕の二つしかない攻撃方法――魔銃も雷魔法も、ローガンには届きそうにない。
 あと僕に残された出来る事と言えば……ゴミスキルだ。
 だけど、ゴミスキルで……ある! あった!

「≪ゴミ整理≫」

 後ろに下がりながら、大慌てで魔物の死骸をストレージから出すと、魔物たちの所へ投げる。
 それと同時に、魔物を騎士達のところへ誘導するように魔物の死骸を投げて行く。

「何だ? ……魔物の死骸!? どうして突然……いや、あの男たちがさっき倒した奴か! だが、どこから出したんだ!?」
「待て! それより、早くこの死骸をどうにかしないと……チッ! 魔物がこっちに!」

 現れた魔物達がエサ――魔物の死骸にくいつき、僕やクリスを素通りして、狙い通り騎士たちの所へ向かっていった。

「魔物を誘導するなどと……何なのだ、この男は! 恥ずかしく無いのか!?」
「マリーさんに命令して僕たちに攻撃させ、自分たちは高みの見物をしているような人たちに言われる筋合いはないと思うけどね」
「捨て置け。所詮は魔物。我らの敵ではない」

 ローガンの指示で騎士たちが周囲の魔物を倒し始め……よしっ! 護衛の騎士が離れたっ!
 狙い通りの状態を作る事が出来たので、後ろ手でずっと魔力を込めていた魔銃を構え……ローガンに狙いを定めて引き金を引いた。
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