53 / 90
第1章 ゴミスキルと古代兵器
第48話 カーティスを襲うマリー
しおりを挟む
マズいっ!
今ここでシャルロットの場所を言われたら……
「……≪ゴミ保管≫」
こっそりスキルを使い、シャルロットをストレージの中へ。
すると、
「……第三世代マジックフォン、固有名シャルロットを探知出来ません」
「ふざけるなっ! 例の古代兵器が復活したから、探しに行かせろと言ったのはお前だろうがっ!」
「……第三世代マジックフォン、固有名シャルロットを探知出来ません」
マリーさんがローガンの問いに対し、抑揚の無い声で淡々と告げる。
良かった。ギリギリ間に合ったようだ。
これでローガンがシャルロットの事を諦めてくれれば言う事は無いんだけど。
だけど、ローガンにそんな様子は無くて、魔物と戦っている僕に目を向ける。
「……なるほど。あの使えないルイス家から報告を聞いたが、お前はそこの男と一緒に逃げたんだったな。戦闘人形のくせに絆されたか。くだらぬ!」
「……」
「しかし……まさか人形にそのような感情があるとはな」
ローガンが僕とマリーさんを交互に見て、何かを呟いたかと思うと、突然いやらしい笑みを浮かべ、口を開く。
「そうだ。おい、人形! 命令だ。その男を殺せっ!」
「なっ!? ちょっと待った! どうしてそうなるんだよっ! 確かに僕たちはマリーさんと一緒に居た。だけど、貴方たちが探している物なんて知りません!」
「ふっ、その人形と行動を共にしていただけで、理由は十分だ。やれ!」
その直後、マリーさんが僕に身体を向け、
「ごめんね」
ただ一言だけそう言って、僕に向かって歩いてくる。
「ま、待ってよ! 本当にお兄ちゃんを攻撃するのっ!? 嘘でしょ!?」
「クリス、僕から離れてっ!」
「あぁ、安心しろ。単に順番だけの話だ。お前が死んだ後、ちゃんとそっちのガキも殺してやるよ。その人形に命じてな」
何故だ!?
どうして、こいつはそんな事をマリーさんにさせるんだ!?
シャルロットの言って居た通り、マリーさんはローガンの命令に逆らえないらしく、無表情で僕たちの元へ……って、泣いてる!?
歯を食いしばり、声こそ出していないものの、涙を流すマリーさんは……そうか。きっと、最大限の抵抗をしてくれているんだ。
本来なら、マリーさんが得意とするのは中距離からの魔法攻撃。
今の僕とマリーさんの距離が彼女にとってベストで、近付いて来る必要なんてない。
僕を殺せという命令を受けたけど、方法までは指示されていないから、本人が得意としない接近戦で、少しでも僕を殺さないようにしてくれているんだ!
だったら、今の僕に出来る事は何だ? 考えろ……マリーさんがくれた時間で、どうすればこの状況を打破出来るのかを!
「お、お兄ちゃんっ! ま、魔物が来たよっ!」
ゆっくりとマリーさんが迫って来る中で、後ろにはかなり強い魔物。
隣には不安そうに僕を見つめるクリス。
少し奥には、ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら、僕たちを眺めるローガンと、その部下である騎士たちが十人程。
あのローガンを倒せば……だけど、用心深い性格なのか、周囲に騎士を集めていて、僕の二つしかない攻撃方法――魔銃も雷魔法も、ローガンには届きそうにない。
あと僕に残された出来る事と言えば……ゴミスキルだ。
だけど、ゴミスキルで……ある! あった!
「≪ゴミ整理≫」
後ろに下がりながら、大慌てで魔物の死骸をストレージから出すと、魔物たちの所へ投げる。
それと同時に、魔物を騎士達のところへ誘導するように魔物の死骸を投げて行く。
「何だ? ……魔物の死骸!? どうして突然……いや、あの男たちがさっき倒した奴か! だが、どこから出したんだ!?」
「待て! それより、早くこの死骸をどうにかしないと……チッ! 魔物がこっちに!」
現れた魔物達がエサ――魔物の死骸にくいつき、僕やクリスを素通りして、狙い通り騎士たちの所へ向かっていった。
「魔物を誘導するなどと……何なのだ、この男は! 恥ずかしく無いのか!?」
「マリーさんに命令して僕たちに攻撃させ、自分たちは高みの見物をしているような人たちに言われる筋合いはないと思うけどね」
「捨て置け。所詮は魔物。我らの敵ではない」
ローガンの指示で騎士たちが周囲の魔物を倒し始め……よしっ! 護衛の騎士が離れたっ!
狙い通りの状態を作る事が出来たので、後ろ手でずっと魔力を込めていた魔銃を構え……ローガンに狙いを定めて引き金を引いた。
今ここでシャルロットの場所を言われたら……
「……≪ゴミ保管≫」
こっそりスキルを使い、シャルロットをストレージの中へ。
すると、
「……第三世代マジックフォン、固有名シャルロットを探知出来ません」
「ふざけるなっ! 例の古代兵器が復活したから、探しに行かせろと言ったのはお前だろうがっ!」
「……第三世代マジックフォン、固有名シャルロットを探知出来ません」
マリーさんがローガンの問いに対し、抑揚の無い声で淡々と告げる。
良かった。ギリギリ間に合ったようだ。
これでローガンがシャルロットの事を諦めてくれれば言う事は無いんだけど。
だけど、ローガンにそんな様子は無くて、魔物と戦っている僕に目を向ける。
「……なるほど。あの使えないルイス家から報告を聞いたが、お前はそこの男と一緒に逃げたんだったな。戦闘人形のくせに絆されたか。くだらぬ!」
「……」
「しかし……まさか人形にそのような感情があるとはな」
ローガンが僕とマリーさんを交互に見て、何かを呟いたかと思うと、突然いやらしい笑みを浮かべ、口を開く。
「そうだ。おい、人形! 命令だ。その男を殺せっ!」
「なっ!? ちょっと待った! どうしてそうなるんだよっ! 確かに僕たちはマリーさんと一緒に居た。だけど、貴方たちが探している物なんて知りません!」
「ふっ、その人形と行動を共にしていただけで、理由は十分だ。やれ!」
その直後、マリーさんが僕に身体を向け、
「ごめんね」
ただ一言だけそう言って、僕に向かって歩いてくる。
「ま、待ってよ! 本当にお兄ちゃんを攻撃するのっ!? 嘘でしょ!?」
「クリス、僕から離れてっ!」
「あぁ、安心しろ。単に順番だけの話だ。お前が死んだ後、ちゃんとそっちのガキも殺してやるよ。その人形に命じてな」
何故だ!?
どうして、こいつはそんな事をマリーさんにさせるんだ!?
シャルロットの言って居た通り、マリーさんはローガンの命令に逆らえないらしく、無表情で僕たちの元へ……って、泣いてる!?
歯を食いしばり、声こそ出していないものの、涙を流すマリーさんは……そうか。きっと、最大限の抵抗をしてくれているんだ。
本来なら、マリーさんが得意とするのは中距離からの魔法攻撃。
今の僕とマリーさんの距離が彼女にとってベストで、近付いて来る必要なんてない。
僕を殺せという命令を受けたけど、方法までは指示されていないから、本人が得意としない接近戦で、少しでも僕を殺さないようにしてくれているんだ!
だったら、今の僕に出来る事は何だ? 考えろ……マリーさんがくれた時間で、どうすればこの状況を打破出来るのかを!
「お、お兄ちゃんっ! ま、魔物が来たよっ!」
ゆっくりとマリーさんが迫って来る中で、後ろにはかなり強い魔物。
隣には不安そうに僕を見つめるクリス。
少し奥には、ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら、僕たちを眺めるローガンと、その部下である騎士たちが十人程。
あのローガンを倒せば……だけど、用心深い性格なのか、周囲に騎士を集めていて、僕の二つしかない攻撃方法――魔銃も雷魔法も、ローガンには届きそうにない。
あと僕に残された出来る事と言えば……ゴミスキルだ。
だけど、ゴミスキルで……ある! あった!
「≪ゴミ整理≫」
後ろに下がりながら、大慌てで魔物の死骸をストレージから出すと、魔物たちの所へ投げる。
それと同時に、魔物を騎士達のところへ誘導するように魔物の死骸を投げて行く。
「何だ? ……魔物の死骸!? どうして突然……いや、あの男たちがさっき倒した奴か! だが、どこから出したんだ!?」
「待て! それより、早くこの死骸をどうにかしないと……チッ! 魔物がこっちに!」
現れた魔物達がエサ――魔物の死骸にくいつき、僕やクリスを素通りして、狙い通り騎士たちの所へ向かっていった。
「魔物を誘導するなどと……何なのだ、この男は! 恥ずかしく無いのか!?」
「マリーさんに命令して僕たちに攻撃させ、自分たちは高みの見物をしているような人たちに言われる筋合いはないと思うけどね」
「捨て置け。所詮は魔物。我らの敵ではない」
ローガンの指示で騎士たちが周囲の魔物を倒し始め……よしっ! 護衛の騎士が離れたっ!
狙い通りの状態を作る事が出来たので、後ろ手でずっと魔力を込めていた魔銃を構え……ローガンに狙いを定めて引き金を引いた。
32
あなたにおすすめの小説
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
追放された最弱ハンター、最強を目指して本気出す〜実は【伝説の魔獣王】と魔法で【融合】してるので無双はじめたら、元仲間が落ちぶれていきました〜
里海慧
ファンタジー
「カイト、お前さぁ、もういらないわ」
魔力がほぼない最低ランクの最弱ハンターと罵られ、パーティーから追放されてしまったカイト。
実は、唯一使えた魔法で伝説の魔獣王リュカオンと融合していた。カイトの実力はSSSランクだったが、魔獣王と融合してると言っても信じてもらえなくて、サポートに徹していたのだ。
追放の際のあまりにもひどい仕打ちに吹っ切れたカイトは、これからは誰にも何も奪われないように、最強のハンターになると決意する。
魔獣を討伐しまくり、様々な人たちから認められていくカイト。
途中で追放されたり、裏切られたり、そんな同じ境遇の者が仲間になって、ハンターライフをより満喫していた。
一方、カイトを追放したミリオンたちは、Sランクパーティーの座からあっという間に転げ落ちていき、最後には盛大に自滅してゆくのだった。
※ヒロインの登場は遅めです。
チートツール×フールライフ!~女神から貰った能力で勇者選抜されたので頑張ってラスダン前まで来たら勇者にパーティ追放されたので復讐します~
黒片大豆
ファンタジー
「お前、追放な。田舎に帰ってゆっくりしてろ」
女神の信託を受け、勇者のひとりとして迎えられた『アイサック=ベルキッド』。
この日、勇者リーダーにより追放が宣告され、そのゴシップニュースは箝口令解除を待って、世界中にバラまかれることとなった。
『勇者道化師ベルキッド、追放される』
『サック』は田舎への帰り道、野党に襲われる少女『二オーレ』を助け、お礼に施しを受ける。しかしその家族には大きな秘密があり、サックの今後の運命を左右することとなった。二オーレとの出会いにより、新たに『女神への復讐』の選択肢が生まれたサックは、女神へのコンタクト方法を探る旅に目的を変更し、その道中、ゴシップ記事を飛ばした記者や、暗殺者の少女、元勇者の同僚との出会いを重ね、魔王との決戦時に女神が現れることを知る。そして一度は追放された身でありながら、彼は元仲間たちの元へむかう。本気で女神を一発ぶん殴る──ただそれだけのために。
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる