ギャルゲー主人公に狙われてます

一寸光陰

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6月

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「じゃあ私と鈴木くんで野菜とか肉とか切るから、桃瀬さんと黒瀬くんはお皿とかの準備して、赤星さんと田中くんでお米炊いて。」
 青柳さんがテキパキ指示する。

「きゃっ!!」
お皿を持った桃瀬さんがつまずく。
「大丈夫?」
黒瀬が桃瀬さんをバックハグするような形で抱きしめてとめる。
「ありがとう、、、」
桃瀬さんの顔は真っ赤だ。上目遣いで黒瀬の顔をじっと見る。
「ただでさえドジなんだから皿とか持ってる時は気をつけろよ。」
「ひど~い!!せっかくかっこいいなって見直したとこだったのに!!」
その後も2人はワイワイ言い合っている。
 また思考が沈みそうになって俺はスピードを上げて野菜を切り出した。

ダダダダダ、、、
「随分と早い包丁さばきね。料理できるんだ。」
「まあ時々家の手伝いするし。
青柳さんこそ手慣れてるじゃん。」
「お菓子作りが趣味なのよ。」
「すごっ!俺も食べてみたい!得意なの何?」
「マカロンかしら。大変な分楽しいの。今度鈴木くんに持ってきてあげる。」
「え!?本当?やったー!青柳さんの手作りなんて超楽しみ」
「何の話?」
俺と青柳さんの間に黒瀬がずいっと入ってくる。
「おい。こっちは包丁持ってんだぞ。気をつけろよ。」
「何か手伝うよ。」
「番犬の登場だわ。」
青柳さんがクスクス笑う。
「もう終わるから大丈夫よ。あとは焼くだけ」
「お!いよいよBBQっぽくなってきたな!」
やっとBBQだー!

みんなでグリルを囲む。
赤星さんがみんなに焼けた肉や野菜を配っていく。

「あれ。れい、ウインナー苦手じゃなかった?」
桃瀬さんが指摘する。
「え?そうなの?ごめん!知らなかった」
「れいは意外に好き嫌いが激しいんだよ~
ゆめのが食べてあげよっか?」
「いや、大丈夫。」
 秋人、と呼ばれて黒瀬の方を見る。
「なに、、、」
ヒョイっと口の中にウインナーを入れられる。
「うわ!お前びっくりするだろ!」
「秋人ウインナー好きじゃん。」
「それはそうだけど、」
 かーっと顔が熱くなる。顔が赤くなっているに違いない。
「次からはちゃんと言ってから口の中に入れろよ。驚くから。」
「言えば大丈夫なんだ、、、」
ボソッと田中くんがつぶやいた。
桃瀬さんから鋭い視線を感じて、そちらの方を見ると赤星さんとにこやかに話していた。気のせいか。


 いつのまにか1時を過ぎていた。お腹もいっぱいになってきた。
 このあと誰と海に行くのかで、攻略対象が決まるんだよな。
 果たして誰が選ばれるのか。ドキドキする。
 自分は田中くんでも誘って海に行こうかな。
「秋人!」
 聞き慣れた声で黒瀬が呼ぶ。
「なに?」
「海行きたいって言ってただろ?そろそろ行こう。」
「え?」
「え?もしかして他の人と行く気だった?」
 黒瀬が少し俯く。
「誰と?、、、もしかして青柳さん?」
「何で俺が青柳さんと行くんだよ。
ううん。黒瀬と行こうと思ってたから。早く行こうぜ!」
 さらっと嘘をつく。こうなると黒瀬はちょっとめんどくさいからな。
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