僕だけ入れちゃうステータス欄 ~追放された凄腕バッファーは、たまたま出会った新人冒険者たちと真の最強パーティーを作り上げる~

めでめで汰

文字の大きさ
35 / 50
エンドレス「地下迷宮」編

第35話 完っ勝っ!

しおりを挟む
「お連れさんは戦意喪失したみたいだけど?」

 僕の言葉に、ゴーディーは憎しみの色をより濃くしてにらみ返す。

「だからなんだってんだよ? あ? むしろ足手まといがいなくなって清々するわ。どのみち今からテメェらの手足切り取りゃ俺の勝ちだ。死にかけてから泣いて謝っても遅ぇ~からな?」

 たしかにその鋭そうな鎌は当たればただじゃすまなさそう。
 ただし、の話だけどね。

「ラク、ハル、アオちゃん!」

「にょ!」
「うん!」
「ゆ!」

 敵がゴーディーのみになった場合の作戦。
 ラクがハルとラク自身を浮遊魔法レビテットで浮かせる。

「と、飛んだぁ!?」
「マジかよ! 六系統ゴーレム同時召喚だけじゃなくて浮遊魔法レビテットまで!?」
「あの魔法使いどんだけ規格外だよ!」
「やべぇって! 俺たちもしかして今伝説を目の当たりにしてね!?」

 そしてハルは「スリング」に変形したアオちゃんを装備し、行う。

 投石を。

 ビュッ──!

 投げれば急所に当たるハルのLUK「901」を活かした投石。
 威力はアオちゃんのスリングで強化されている。
 文字通り一撃必殺。
 しかも宙から一方的。

「ぐっ──!」

 カンッ──! 急所向かって凄まじいスピードで飛んでくる石をゴーディーはすんでのところで鎌で払いのける。
 しかし鎌は受けるには弱い。
 しかも僕のバフによって素早さ、力、器用さ、HPを大幅に削られている。
 石を受けた鎌は欠け、ゴーディーの顔に苦悶が浮かぶ。

「くっ──卑怯だぞ!」

「卑怯? これはパーティー戦でしょ? 敵の射程圏外から遠距離攻撃を仕掛けるのは当然の戦術じゃない?」

「るせぇ! 男なら正々堂々勝負しろ!」

「正々堂々? 最初に不意打ちで斬りかかってきたのはお前。うちのパーティーメンバーの大事なものを燃やしたのもお前とそっちの女の人。この戦いの中でも魔法による不意打ち。さて、どっちが正々堂々じゃない?」

「へりくつこねやがって……」

「へりくつ? いや、正論だね。そして正義だ。義はこっちにある。僕はお前たちの卑劣な行いに対して怒ってるんだ。そして僕たちは、お前たちに謝らせる。この戦いで。絶対に」

「くっ……なぁ、頼むよ。一対一で戦って負けたらいくらでも謝ってやるからさ。あのニワトリ頭だって弁償する。だからさ……」

「ん~……」

 すがるようなゴーディーの表情。
 罠だろうとわかってはいるけど、仲間を侮辱され、傷つけられた怒りを晴らすためにあえて受けることにした。

「わかった! その代わり、武器とてアオちゃんを使わせてもらうけどいい?」

「ぎゃははっ! この馬鹿ま~じで受けやがった! ひゃっは~! は? スライム? いいぜぇ、いくらでも使えよ! スライムごとき屁でもねぇわ! つか、男に二言はね~からな! 一対一ならこんな弱そうなガキに負けるわけねぇんだよ! あの異様なスペックの女二人に守られてるだけのクソガキがよぉ! 四肢のひとつと言わず全部切り取ってやるよ! ここがギルドの中だったことに感謝するこった! 回復師も揃ってるからギリギリ死なずに済むだろうからな!」

 下劣としか言いようのない歓喜の爆発のさせ方を見せたゴーディーは、一分後──。


「な、なんで……?」


 僕の突き出したアオちゃん槍によって宣言通り、「秒」でKOされた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~

風見 源一郎
ファンタジー
勇者が魔王を倒したことにより、強力な魔物が消滅。ダンジョン踏破の難易度が下がり、強力な武具さえあれば、誰でも魔石集めをしながら最奥のアイテムを取りに行けるようになった。かつてのS級パーティたちも護衛としての需要はあるもの、単価が高すぎて雇ってもらえず、値下げ合戦をせざるを得ない。そんな中、特殊能力や強い魔力を帯びた武具を作り出せる主人公のクラフトスキルは、誰からも求められるようになった。その後勇者がどうなったのかって? さぁ…

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした

新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。 「ヨシュア……てめえはクビだ」 ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。 「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。 危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。 一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。 彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

処理中です...