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番外編・4
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「まあいいっす。ご結婚にまつわる皆様方の思惑は詳しく調べないことには分かりませんからね……」
エイナルはペンを机に叩きつけて立ち上がった。
「とりあえず、今はこんなお話をしにきたわけではございませんでしょう?」
だからさっさと話を始めろと言って、彼は室内を歩いてイーサンの座っている向かいのソファに腰掛けた。
ようやく面と向かって話をしてくれる気になったらしい。彼はイーサンの目を真っ直ぐに見つめながら、こちらが話を切り出すのを待っている。
「………………つ、妻が。ソフィアが喜ぶ贈り物に何か心当たりはないかと思って……」
イーサンが意を決して話を始めると、エイナルが目を見開いた。
彼は目をしばたたかせて呆気にとられた顔をしている。
「……………………はあ、マジですか。マジでそんなことを聞きにわざわざこちらまで?」
今までの話の流れでこの話題は厳しいなと、さすがのイーサンでもわかっていた。
自分としては真面目な質問のつもりだが、エイナルがそう思わない可能性は十分にある。怒らせてしまうだろうかという不安はあったが、どうやら呆れさせてしまったらしい。
「な、何かおかしいか? ようやく最近になって彼女と話をするようになったのだが、いまいち距離が縮まらない気がしてな」
「それって必要なんです? 政略結婚に愛を求めていらっしゃるお嬢さまにお付き合いくださらなくてもいいのですよ」
「あ、愛があるなら、その方がいいじゃないか! 問題があるのか?」
イーサンの発言に、呆れかえっていたエイナルが腹を抱えてげらげらと笑いだした。
「いやあ、いいですねえ。辺境伯さまもロマンチストではないですか。案外とお似合いの二人かもしれませんねえ」
エイナルはひとしきり笑ったあと、真面目な顔をして話し出した。
「では、まずは物を贈るよりも女性と縁を切ることですね。奥さまは愛に溢れた夫婦生活を夢見ておられますから」
お分かりでしょう、とエイナルが肩をすくめた。彼はイーサンに同意を求めているようだが、ソフィアの気持ちはさっぱりわからない。
だが、今はそれよりも先にエイナルに伝えておくべきことがある。
「……………………………ない」
「何です? はっきりとおっしゃってくださいませ」
「今は誰との付き合いもない。…………本当だ、一晩の相手だっていない」
「顔良し、家柄良し、それでいて剣の腕も立ついう素晴らしいスペックをお持ちですよね?」
エイナルが真面目に問いかけてくる。
イーサンはすぐに首を横に振った。
「…………ああ、そうですか」
最初は信じられないという顔をしていたエイナルだが、すぐに納得した様子で頷いた。
「お持ちなっておられる素晴らしいスペックを上回るヘタレっぷりで女性とは長続きしませんか?」
エイナルが口元に手を当てて笑いを耐えている。悔しいが彼の言うことに間違いはない。
「金づるとして繋がっていることすら嫌になるほどのお坊ちゃまでしたか……。それは申し訳ないことを言ってしまいましたね」
「わ、悪かったな!」
「いいえ、別に悪くは……。いや、悪いのでしょうかね? すみません、面白すぎて……ックク」
エイナルはこらえきれずに盛大に笑いだした。
エイナルはペンを机に叩きつけて立ち上がった。
「とりあえず、今はこんなお話をしにきたわけではございませんでしょう?」
だからさっさと話を始めろと言って、彼は室内を歩いてイーサンの座っている向かいのソファに腰掛けた。
ようやく面と向かって話をしてくれる気になったらしい。彼はイーサンの目を真っ直ぐに見つめながら、こちらが話を切り出すのを待っている。
「………………つ、妻が。ソフィアが喜ぶ贈り物に何か心当たりはないかと思って……」
イーサンが意を決して話を始めると、エイナルが目を見開いた。
彼は目をしばたたかせて呆気にとられた顔をしている。
「……………………はあ、マジですか。マジでそんなことを聞きにわざわざこちらまで?」
今までの話の流れでこの話題は厳しいなと、さすがのイーサンでもわかっていた。
自分としては真面目な質問のつもりだが、エイナルがそう思わない可能性は十分にある。怒らせてしまうだろうかという不安はあったが、どうやら呆れさせてしまったらしい。
「な、何かおかしいか? ようやく最近になって彼女と話をするようになったのだが、いまいち距離が縮まらない気がしてな」
「それって必要なんです? 政略結婚に愛を求めていらっしゃるお嬢さまにお付き合いくださらなくてもいいのですよ」
「あ、愛があるなら、その方がいいじゃないか! 問題があるのか?」
イーサンの発言に、呆れかえっていたエイナルが腹を抱えてげらげらと笑いだした。
「いやあ、いいですねえ。辺境伯さまもロマンチストではないですか。案外とお似合いの二人かもしれませんねえ」
エイナルはひとしきり笑ったあと、真面目な顔をして話し出した。
「では、まずは物を贈るよりも女性と縁を切ることですね。奥さまは愛に溢れた夫婦生活を夢見ておられますから」
お分かりでしょう、とエイナルが肩をすくめた。彼はイーサンに同意を求めているようだが、ソフィアの気持ちはさっぱりわからない。
だが、今はそれよりも先にエイナルに伝えておくべきことがある。
「……………………………ない」
「何です? はっきりとおっしゃってくださいませ」
「今は誰との付き合いもない。…………本当だ、一晩の相手だっていない」
「顔良し、家柄良し、それでいて剣の腕も立ついう素晴らしいスペックをお持ちですよね?」
エイナルが真面目に問いかけてくる。
イーサンはすぐに首を横に振った。
「…………ああ、そうですか」
最初は信じられないという顔をしていたエイナルだが、すぐに納得した様子で頷いた。
「お持ちなっておられる素晴らしいスペックを上回るヘタレっぷりで女性とは長続きしませんか?」
エイナルが口元に手を当てて笑いを耐えている。悔しいが彼の言うことに間違いはない。
「金づるとして繋がっていることすら嫌になるほどのお坊ちゃまでしたか……。それは申し訳ないことを言ってしまいましたね」
「わ、悪かったな!」
「いいえ、別に悪くは……。いや、悪いのでしょうかね? すみません、面白すぎて……ックク」
エイナルはこらえきれずに盛大に笑いだした。
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