女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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 朝からイゼッタの体調が優れない。昨日張り切って仕事した…からと言う訳では無く、遂に月の物が来たそうなのだ。朝食もそこそこに、毛布に包まりスキンクテールのお茶を飲み飲みぐぬぐぬ言ってる。お腹を温めると良い、と聞いた事があるので、ケリタケ程の大きさに丸めた煉瓦を温めて、タオルに包んで抱かせてあげたら喜んでた。

「よーしよしよし」

抱っこして揺らしているが、そう言う用途では無い。喜んでるなら何よりだが。

「カケルさん、私も卵が欲しいです。カケルさぁん」

「偽卵を抱いて発情しなくなっても知らんぞ?」

「う、有り得そうで不安になりますね…。カケルさんのいけずぅ」

「まあ、龍は鳥みたいに抱卵しないだろうから大丈夫だとは思うけどな。つか自分で作れるだろ」

「カケルさんの卵が良いんです!」

俺は産卵出来ません。

「落として割ったらショックで不妊になるかも知れんが?」

「う~。ギャウグァー…」

「分かったよう、作るから滅ぼすな」

紫色のオーラと共に、殲滅とか破壊を意味する龍語を出されたら断れない人種である。カラクレナイの卵を思い出して似た感じのを作ってやったよ。

「うふふふふ…、カケルさんと私の卵…。うふふふ」

何方の卵でも無いし、卵ですら無いのだが、トリップしてしまう程嬉しいのか…。落として割ったら本当にギャウグァーしてしまうやも知れん。気を付けねば。


 多少ドタバタしたものの、今日の作業に取り掛かる。各階の窓枠と階段の設置、出来れば窓も付けちゃいたい。
テイカが階段をやると言うので俺は窓枠係。作り置きしてある角材を切って窓の為に開けてある穴に嵌め込んで《伸縮》でくっ付けるのだが、角材だと太すぎるので半分の厚さに加工してから取り付けた。壁が厚いので出窓に見えるな。
それにしても数が多い。トイレ二つに居間と風呂。そして干場と解体場。解体場には屋根は無いが、風避けの為の壁に風と光を取り込む窓枠は付けたいのだ。此奴を一階の各所に設置してたら昼になった。今日中に窓を付けるのは無理と判断した。

「カケーゴアーン」「昼食の時間だぞ」

ミーネ母娘が呼びに来たのだ。カラクレナイがご飯を覚えた!ちゃんとご飯って聞こえるうちの子賢い。

「どんどん言葉を覚えてくねー、偉いぞーよーしよしよし」

キャッキャ良いながら抱き着かれ、ふと思う。

「何か、大きくなってね?」

「そりゃあ子供だもの、成長するだろうさ」

子供服、買っても買っても間に合わない。職場のオバサンが言ってたけどこう言う事か。立ち上がった状態で俺の顔がカラクレナイの鎖骨の辺り。尻尾と首を合わせると四ハーンちょっとにはなるだろうか。もうサミイは装備される側だな。

「服はまだ入りそうだけど、ベッドは大きくしてやらないとな」

「そのうち私の場所で寝るだろうし、気にする事でも無いさ」

「ミーネはどこで寝るんだよ?」

「ふっ、お前の腕の中、じゃダメか?」

「何時でも良いぞ?」

「お昼ですね、急ぎましょう」

おや、テイカが妬いている。四人でおしくらまんじゅうしながら食堂に向かった。両腕を包み込む双丘の圧が幸せ。背中と首に伸し掛るややひんやりした重みに成長を感じる。スキル無しじゃ抱っこ出来無いぜ。

「カケルさん、今卵が動いたんですよ?うふふふふ」

リュネがヤバい。卵型の煉瓦をストーンゴーレムにでもしてしまいそうな勢いだ。早く何とか…つーか種付けしないと。

「カケル、おっぱい張って来た気がする」

イゼッタもヤバい。服の上から触診したが本当に張ってた。…ミルクプレイ、楽しみです。
痛いようなら揉んであげる事にして、昼食を済ませせ食休みしたら作業再開だ。

午後からは暇になったラビアン達も俺達の作業のフォローに来てくれて、階段と二階の窓枠まで完了した。

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