女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

文字の大きさ
349 / 1,519

お風呂フーゾク

しおりを挟む


 夕飯前に湯浴みすると言う二人は公共浴場に向けて旅立って行った。俺はあまり他人様に天突くコイツを見せたくないので宿に戻る。それはあくまで同性相手であって異性は大歓迎。お風呂のあるフーゾクとか凄く気になるけど、女は直ぐ気付くからな。

「カーッケールくう~~~ん」

(逃げる!)(逃げる!)(逃げる!)

久しぶりに意識して逃げた。吐きそっ!三回連続の回避は俺の内臓にダメージを与えるには充分で、マジ空腹で助かった。

「ぐえ~。何だいジョンくーん」

十ハーン程の間合いで対峙して、レスリングスタイルで構え合う。

(《強化》《抵抗》《阻害》)

「カケルくーん、今帰りー?ちょっと付き合えよー?」

十ハーンの距離が一瞬で詰められ張り手のような速さで掴まれそうになるのを必死で避ける。《阻害》が全然効いてない。流石のAランク、ジョンくんのくせに。

「ジョンくうん、良い子はお家に帰る時間だよー?ご飯食べてお風呂入ろうよー」

「一緒に食おうぜー。風呂入ろうぜー」

《並列思考》じゃ考えが出て来ない。何か、何か無いのか!?ジョンくんは的確に俺を掴もうと光速パンチを繰り出して来る。当たったら痛いじゃ済まない気しかしない。

「飯は女と食うしーお風呂は一人で入ーりーたーいー」

チンたら宿に向かわず、とっととお風呂フーゾクに行けば良かった…。お風呂フーゾク…。泡泡洗体…。ぬるぬるプレイ…!

(粘体…、違う!《纏う》)

見た目は変わらないが《纏う》事に拠り、装備を含む全身にぬるぬるを纏った。普通に歩くと多分滑って転ぶと思うが、飛んでいるからどうと言う事は無い。程良く体が温まり、湯気を立てて飛んで来るジョンくんの張り手が鎧を掠り体に衝撃が走る。ぬるぬるして無ければ確実に落ちていただろう。しかし掠ってこれかー。吹っ飛ぶように間合いを取って、膝を着く。危ない所だったぜ…。

「ジョンくーん、お家へお帰りー」

「カケルくんを捕まえたらなー」

ジョンくんが踏み込んで、顔から転けた。ジョンくんの視界が外れたのを見計らい《阻害》を掛け直して大通りを西に向かって高速で飛んで逃げた。
宿から離れてしまったが仕方無い。街の南西、ゾーイと下水の香り漂う歓楽街に紛れ込んだ。


 寒いのに、薄着にコートで立つ女。男の姿は疎らと言うのに。

「おにーさん、寄ってってよ」

冒険者が一人でこの場に居ると言う事は、即ちそう言う事をご所望であると取られて然り。一番近い女が仕事を始めた。

「風呂ある?」

「お湯ならあるよ。ソレの中身、洗ってあげるから、さ」

「湯に浸かりたいんだ、すまんな」

「ちっ!お飾りの癖に生言って!」

「ギルマスと追い掛けっこしてて汗だくなんだよ。お飾りの中身は男子禁制だからな」

「え?」「「ジョン様?」」

ジョンくん此処でも人気なのな。ジョンと聞いて飛んで来た女達の中に、先日キャーキャーしてた女も居て俺の事がバレた。

「湯に浸かりたいなら良いトコあるよ?値は張るけどね。教えてあげても良いけどー…お飾りくらい洗わせて……?硬い?何これ?」

ペニスケを握り込んだ女が狼狽えて目を見張る。女達に囲まれて、ペニスケを外させると皆押し黙った。

「道案内頼むよ。それと、欲しければ着いて来い」

「ちょっと仕事終わらせて来る!待ってなよ!?」「私もっ」「アタイも」

立ってた女達は店に戻り…、暫くして帰って来た。お腹空いたよ…。

「良いトコって飯食えるか?」

「あるよ」

「汗臭くて悪いが食ってから風呂にしよう。お前らも食って良いからな」

「流石カケル様太チン」

「ちんぽと同じくらい素敵」

「リバも許しちゃう!」

リバもノーマルもしませんよ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

暗殺者から始まる異世界満喫生活

暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。 流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。 しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。 同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。 ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。 新たな生活は異世界を満喫したい。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...