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それどんな味すんの?
しおりを挟む《集結》に引っ掛かるのはケブやウオルスだけじゃ無い。熊っぽいのやライガーみたいなデカい奴まで飛んで来る。
「グハハッ、久しぶりに骨のある奴が来おったわ!」
「ガルルル…、オレんだぞオッサン!」
「隊長よ!?ゴモラン様よ!?」
「見所のある小娘!殺りたくば奪ってみせい!!」
ライガーは可愛いから殺って欲しく無いのだが、止めて止まる子等じゃ無い。二人の馬ーサー鹿ーに蹂躙された熊っぽいのを回収し、昼飯を作ろう…。
煉瓦鍋に刻んだ野菜とマタルと熊っぽい肉、塩とスパイス等を入れて煮込んでみた。重い蓋をしたから圧力調理出来てるかも?
「ワシの腹を空かせて戦いの邪魔をするか!?」
「飯食って元気に戦って下さい。ワーリン、キュルケス、代わるから先に食え」
「やったー」「はーい」
「くっ!ワシの分を残しておけ!」
ゴモランさんにデカいのを任せ、俺は細かいのを潰す。的確に脳味噌をパーンしてキュルケスの負担を減らし、同時に転がってる奴を《収納》して足場を確保する。
「オッサン、食ったぞー。交代だぞー」
ライガーとやりたくて煽ってるな。
「もう少し!待っとれ!でええいっ!」
貫手がライガーの首を貫いた。此奴は多分、死んでいる。
「見たか!飯だ飯飯ぃー」
ゴモランさんが鍋を空っぽにする頃には粗方の戦闘は終わっていた。遠くから飛んで来た奴の生存率が低過ぎたのだ。因みに俺は味見しかしてないのだがな!回収を終えて、熊っぽいのの肉を焼きます。
「ほほ、今度は焼肉か!こんなに野趣溢れる食事等久しぶりだわい」
まだ食べるの?ワーリンも?塩とスパイスしかないけど食うなら焼きますよ…。全部食われたら堪らんのでサイコロにしてやる。俺も食いたいのだ!ジュワッとした赤身で美味い。四枚分のサイコロを腹に収めた所で《感知》に反応…、この速さは空からか!
「上から来るか…」「オレじゃ届かない」
久しぶりに見た赤いトカゲモドキだ。こっちにも居るんだな。トングから大鉈二刀流に持ち替える。
「俺も大物仕留めなきゃ、二人に格好付かないからな」
「刮目させて貰うぞ」「がんばれー」「行ってらっしゃーい」
ふわりと空に飛び上がり、視界から外れるように股の間を抜けて尻尾の付け根を切り付ける。同時に、尻尾の先に鉄塊を付けてやるとブチブチと肉を千切って尻尾が地面に落下した。そして耐え難い痛みで飛行する為の魔力を維持出来無くなり本体も落ちて来た。そこを後ろから首スパーして一丁上がりである。
「見事である!」
「すげー」
「ホントに一人で狩れるのね…」
横たわるトカゲモドキを《収納》したら辺りを「それどんな味すんの?」整地して「食わんのか?」帰らせろよ。
「街に戻って夕飯として食べましょう。折角の肉なら上手な人に焼かせた方が良いでしょ?それに、ハーク様の所にもお裾分けしないとゴモランさんが不敬罪になり兼ねません」
「むう、一理ある」
「オッサン、美味い料理出す宿教えてくんない?」
「オッさんじゃ無いのよ?ゴモラン様、隊長さんよ?」
「良い!ならば我が家に泊まれ。料理は美味いし只だ!お裾分けに関してもワシに任せよ」
話が纏まった所で血に染った宿営地を《洗浄》し、《収納》に入れっ放しだった雪をキレイに敷き詰めた。足跡付けんな!
「隊長殿は冒険者を監視においででしたか」
詰所に戻って依頼料を貰っているのだが、「ワシも戦ったのだからワシにも寄越せ」と自分の分も貰ってるちゃっかり者が居る。あンたのは給料に含まれているだろ?ぶちのめした有象無象は明日以降換金するとして、先ずはトカゲモドキをフレッシュなうちにハークきゅんにお裾分けしなければならない。そんな訳だからと早上がりする公務員だが、地球だと親でも死なない限り無理である。
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