女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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街一つ無くなる程の量

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「ネーヴェさまは魔道具も作れるのですね!」

俺の膝の上に座るサミイとネーヴェが膝を突合せてお喋りしてるのを生暖かい目で見守って居るのだが、サミイはネーヴェが龍と知ってもなお物怖じせず相対している。ミーネに凄まれても身動ぎ一つしなかったし、胆力が据わっているのだろうか。

「龍の人がやる気になったら怖いと思う前に死んじゃいますもん。怖いと思うだけ無駄です!」

成程納得な回答を得た。

「サミイは龍に愛される。カラカラナイにも会ってみたい」

「カラクレナイな。略称はカララだ」

「男の子達の家が安定したら島に帰りますし、その時は一緒に行きましょう!」

「楽しみ。カケル、魔道具作る。材料ちょうだい」

忘れかけてた魔道具の材料を…って、此処に出すのか?五人乗りだとデカいぞ?

「此処でやると部屋が狭くなるし、外でやろうか?」

「そうですね!わたしもネーヴェさまの作ってる所、見てみたいです」

「見せたげる」

え、俺に乗ったまま移動すんの?まあ良いけど…。二人を抱っこして庭に向かう。

「ここで良い。降ろして」

二人を降ろして材料を出す。トカゲの魔石に石と木と、後何か無いか…、鉄があるな。

「鉄があったよ。これで良いかな?」

「ん、じゅうぶん。見てて」

出した材料を宙に浮かせると、魔力で包んでぐにゃぐにゃし出した。物凄く濃い魔力だ。補充と称して吸われたら死ねる自信があるぞ。
ぐにゃぐにゃねりねり出来上がった物は、箱状の荷台にタイヤが付いて、パッと見普通の荷車だ。ドアを開けて中に入ると運転席に助手席と、後方側面の壁に沿って席が二列。地球の装甲車みたいな配置で椅子が備え付けられていた。荷物は真ん中に置くみたい。
操縦席には魔石が露出していて、これを触りながら念じて動かすのだと。

「凄いな」

「ぐにゃ~ってしてガチンガチ~ンってしてましたね!」

「褒めて良い。あと、魔力ちょうだい」

「倒れない程度にしてね。ご飯とお風呂がまだだから」

「一緒に入る。加減する」

あー、スーッとするー…。魔力が一瞬で半分以上持ってかれた。操縦席に深く座り、回復を掛けまくる。

「旦那さま、大丈夫ですか?」

「加減して、半分以上吸われた。街一つ無くなる程の量だ。マジパネェ」

「おっぱい吸います?」

「おっぱい、吸うの?」

ぺろんと出したサミパイを見てネベパイもぺろんした。二人を太腿に座らせてちゅぱちゅぱレロレロ。回復し終えるまで吸った揉んだした。

「カケル、もっとー」

「夜になったら続きをしような」

「旦那さま、わたしもー」


 二人にむちゅーっとしたら荷車の試運転だ。魔石に触れて前進と念じると、かなりの速さで突き進み、危うく壁に激突する所だった。曲がるのは簡単だったが、しっかり遅く進むように念じないと徐行してくれない。

「これの強度はどのくらいだ?」

「龍が踏んでも壊れない」

「それは硬いな。いきなり早く走ると危ないから、走り始めはゆっくり走るように出来るか?」

「わかった」

魔石に手を翳して、できた、だって。人の限界を遥かに超えてやがる。サミイ共々撫で散らかしてやったよ。
その後の試運転は加減速を調整出来るようになって中々良かった。ハンドルが無くて意思で以て曲がるので凄く曲がりやすい。減速、右に曲がれ、加速、みたいな感じ。飛び慣れてる俺の場合イメージだけで曲がれるけど、彼奴等はどうかな?
買い物から戻った冒険者達に魔道車を見せたら子供等すげー喜んでた。

「ネーヴェさま~」「ネーヴェさま~」「ネーヴェさまー」

両膝着いて崇め奉ってたよ。お前等も傭兵共と同じ穴の狢なのか?兎だけど。

「あがめれ~。たてまつれ~」

肩車の上で両手を広げてドヤ顔のネーヴェが足をパタパタさせて来る。回るのか?ぐ~るぐ~る…。
良いっぽかった。

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