女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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胃袋を掴みたい

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 妻達がこれから頑張ると言うのに夫がセックスに現を抜かす訳にはいかん、と言う訳でテイカの乳腺をマッサージだけして朝になる。テイカだと思っておっぱい触ったらアルネスだったのでびっくりしたぞ。因みにシャリーは行商の為か一時離脱しているようだ。
アルネスは夜更かししたからか起きそうに無いので飯を作りに厨房へ出向く。朝から焼肉で良いものかと思うが、取り敢えずスープとソーサーだけでも作っておくか。

「カケル様、おはようございます。お手伝いします」

スープを煮て、ソーサーの生地を練っているとテイカが来て手伝うと言うが、お前も夜更かしで眠かろうに。

「スープの番と薄ソーサーを焼くだけだ。焼肉は食べられそうか?」

「問題無いかと」

「そうか。まあ、食べ易く薄切りにしとくかな…」

テイカにはスープの番をさせ、俺は薄ソーサーと薄切り肉を焼く。ネーヴェの飯作ってたので十人前程度なら慣れたモンだ。肉の焼ける匂いと音でアルネスが起きて来た。

「申し訳ございま…カケル様がお作りに?」

「材料少し使わせてもらったぞ」

「それは構いませんが…。冒険者は料理もなさるのですね」

「宿屋の厨房だって男が作ってるだろ?」

「そうですね。カケル様はそう言った事はなさらないかと思っていました」

「女達がやらせてくれないだけで俺も料理出来るのだよ」

「皆カケル様の胃袋を掴みたいのです」

「私もお手伝いしますので、何なりと申し付け下さい」

「じゃあ食器と、部屋に持って行く用意をしてくれ」

「承りました」

肉を焼いた薄い鍋で辛味の無い大根みたいな野菜を擂り下ろし…は道具が無くて出来無いので《散開》でペースト状にし、調味料を入れて炒めてソースを作る。野菜の甘味と酸っぱい調味料の酸味で焼肉を食べ易くしてみた。

「ウィルゲン菜の根ですね」

「そんな名前なのか」

「発見者の学者の名を冠した野菜です。お皿とカートをお持ちしました」

「では盛り付けを頼む。美味しそうに盛り付けるセンスは無いからな」

「お任せ下さい」

料理は美味しく食べて貰えた。良かった。腹一杯の夜更かし組がダウンして、行商のシャリーが帰って来た。

「只今戻りました」「お手伝いにきた」

ネーヴェも来た。丁度良いので浄化の属性魔石を作ろう。建具屋にミズゲルの核を買いに行き、二千個入りの袋を四袋購入。序に海岸まで足を伸ばし、《集結》で食べられる魚を寄せて《収納》した。

「ただいま~」

「「カケル~」」

イゼッタとネーヴェが飛んで来た。イゼッタのは魔法では無く、ネーヴェに浮かせてもらってるみたい。

「旦那さま、おかえりなさ~い」

サミイも浮いてる。寝てばかりでもよろしくないと、浮かせて散歩させてるのだと付き添いのノーノが言う。歩いてないから散歩では無いがな。客間に行くとリアとカロも浮かんでた。

「お帰りなさいませ。こんな姿でお恥ずかしいです」

「同じくですが、これは楽ですね」

「魚を取って来たよ。それより産婆さん達は来てないの?」

「今は当人達の泊まる客室で支度中かと。盥や鍋を持ち込んでいるので厨房に居るかも知れません」

「落ち着いてから挨拶すっかな。ネーヴェ、魔石に付与を頼んでも良いか?」

「うぃ~」

デカいお椀にミズゲルの核、大体二千粒を流し入れ、掻き混ぜながら《集結》させて魔力を込める。仄かに光る砂粒となった。

「全部浄化を付与しておくれ」

「うぃ~」

手を突っ込んでぐるぐるしながら付与を掛け、光が緑色に変わる。出来たっぽい。
クリスタルモドキで包んで固めて、数える事を止めるくらい作って居たら産婆さん達が来てたみたい。

「集中してて気付かなんだ。今日から宜しく頼むよ」

「カケルさんだったね、こっちこそ宜しくお願いしますね。それにしても、何だいそれは」

属性魔石は俺が売ってるの以外は高いから珍しいのだろうな。
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