女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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草は草の中

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 夕飯を食べて風呂に入る。男湯に入るのなんて久しぶり過ぎて少し緊張してしまうぜ。男の風呂なんて詳しく語る事でも無いし、体を洗って湯に浸かり、とっとと風呂上がり。女達は長風呂を楽しんでいるようで、部屋には誰も居なかった。寝るしか無い。
ベッドでまったりしていると、誰かがドアをノックする。《感知》するとお前と貴様だったので中に入れてやる。

「良い宿ですね」「入るのに苦労しました」

「客としては…入れんか。俺達は明日には一度戻って準備をするつもりだ。お前等は此処に泊まってもらおうと思ってたんだが」

「それでは隠密になりませんよ」「草は草の中、ですよ」

渡した金で充分暮らせると言うので今夜だけは泊まってもらい、明日からは仕事に入る事になった。

「長丁場になるが宜しくな」

「「御意に」」

少しして、イゼッタ達が風呂から戻り、風呂の感想やらお前と貴様の服は何処で買ったのか、なんて情報をやり取りして夜が深けた。全裸で寝てるバジャイを抱き枕にして寝た。

 朝になり、暗部の二人は既に姿を晦ましていた。着替えたら朝食を食べて、買い物に行こう。着替えをしてて気付いたが、バジャイの服がすげー伸びる。ゴム並だ。バジャイの雑な着方でも切れる事無く着られてる。そんな魔装あった気がする。

 買い物は暗部に聞いた店で殆ど揃える事が出来たよ。俺の寝間着や部屋着も買えた。中古だけど、無いよりは全然良い。お土産やらおやつの串焼きを買ったら街を出る。少し歩いて街が小さくなったら荷車を出して乗り込んだ。

「もう帰る?」

「勇者が召喚される教会くらいは見ておくか」

《阻害》を掛けて空に上がり、《感知》で教会を探す。街を囲う壁の外、歩いて行くのはちょっと億劫な遠さの場所に、ひっそりと佇む教会を見付けた。
《感知》に力を込めると中も見える。地下があり、そこそこ広い部屋もある。中にはまだ誰も居ないが地上では既に準備が行われているようで、建屋の中には結構な数の人が居て、外にはホルスト車が並んでいた。

「準備してるみたいだな。此方ものんびりしてられないや」

「カケル、がんばれ」

UFOに乗り換え串焼きを食べながら家へと帰った。


「カケルさぁん。早速龍に戻りましょう」

 家に着いて間も無い内に、リュネに捕まり俺の巣に連れ込まれる。

「待っていたぞ、旦那様」「カケル、時間はゆうげん」

「我も明日の仕事があるからな」

大人四龍と俺は巣に籠り、急かさて《人化》を解く事になった。全裸にならないと服が破けちゃうでしょ!?
服を脱ぎ、マットに寝転がる。大人達が一緒なのは、中に居る時間の分妊娠の発覚が早まるからだそうだ。確かに、リュネだけに付き添われたらリュネだけ先に妊娠してしまう可能性があるからな。

「今度は早起きさせないでくれよ?」

「はぁ~い」「お休み主様」「おやすみ」

「発情期だったらそのまま交合いたかったが、残念だったな旦那様」

「してみたいけど、一回するのに何日掛かるんだ?取り敢えず、お休み…」

目の前が真っ暗になり、意識が薄れて行く…。その間、彼女等は何を思って待ってくれるのだろう………。


 自然と目が覚めて、目を開けると魔力で視界がドロドロ。意識して魔力を抑えなきゃ。

「カケルさん、おはようございます」

「グゲル……おはよう。前の姿に、戻ったか?」

「大きさも魔力も変わりは無さそうだ。良かったな」

「ああ、カケルさん。寝返りは打たないでくださいねぇ。ネーヴェちゃんが寝てますので」

首を曲げると腹の横でネーヴェが寝てた。危なかったぜ。

 外の時間では、勇者召喚まで四十二日となっているそうで、早速教えを乞う。

「先ずは場所を変えましょう。赤ちゃんがびっくりしちゃいますからね~」

びっくりで済めば良いけどな。此処で練習すると巣が無くなっちまうので、外に出て、リュネの案内で空に上がった。取り敢えずちんぽ仕舞われてて良かった。
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