女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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おしめはちゃんと買えた

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「んな事ばっかしてっからか羽振りは良いんだよな彼奴等」

 ジョンの居ない間にコツコツ潜って稼いでるそうで、一緒に行けなくて拗ねている。

「へ~。どの位潜ってんだろ」

「前に聞いた話だと、まだ四十台だそうだ」

「もう少しで魔装も出る頃だな」

「俺もヤバかったが、精神攻撃がキツいよな」

「カ~ケ~ルさぁ~~ん」

俺とジョンが仲睦まじくしてたのに妬いたのか、リュネが長~く俺を呼ぶ。

「どうした?寂しくなっちゃったか?」

「私も行きたいでっす」

「ダンジョンに、か?」

「はいっ。ネーヴェちゃんも入ったんですよね?」

「んー…」

「ダメ…ですかぁ?」

「飯とおやつの用意してないし、夕飯作ってくれてるだろうから今日はダメだな」

「なら明日どうだ!?」

何故ジョンが聞くのか?行きたいのか?ネーヴェの時を思い出せ、ヌルゲーだぞ?

「皆さんにお伺いしなきゃ、ですね。帰ったら聞いてみます」

「俺も行くからな!チケット握って待ってるからな!?なっ?」

前回は間違って雄龍に殴り掛からせちまったし、仕方無いか…。リュネも否定してないし、同行を許した。因みにおしめはちゃんと買えたよ。


 翌日。準備と朝食を終えてヤリ部屋に向かうと、玄関の前にジョンが立ってた。朝だけど女達がチラッチラ見てる。俺一人だったら薄い本が厚くなる所だが、リュネのおかげで回避出来そうだ。

「入場料が無しになるんですものね、仕方ありません」

一日五万ヤンはリュネでも払いたくないみたい。やりくり上手になってくれて俺は嬉しいよ。

「仕事はちゃんと片付けて来たのか?」

「あたぼうよ。…帰ったら溜まってるだろうがな。帰りたくねぇ…」

「仕事しない子とは遊んじゃ行けませんってママが…」

「わーった!やるから!行こうぜ!」

西門から出て、空を飛ぶ。ジョンは跳んで並んでる。

「器用ですね、貴方」

瞬歩で空を跳ぶジョンを見て、リュネが少し感心してた。ジョンって龍に好かれやすいのかも知れないな。

 ダンジョンの入口でチケットを出したジョンに並んで中に入る。

「カケル、これ…」

「分かるか?」

「どうしました?」

「大丈夫だ。五十階まで一気に行こう」

ルートを俺が先導し、下へ下へと降りて行く。ネーヴェの時と同様に、エリアボスは尻込みしてて敵じゃなくなっていた。

「モンスター、何で行き止まりにばかり居るんです?」

エリアが見えているリュネが不思議に思った事を口にする。

「リュネは強いからな。ダンジョンが怖がってるんだよ」

「もしかして、ネーヴェちゃんの時もこうでした?」

「そうだね。殺るのはボス程度だったよ。結界張って休憩してる時に少しだけ狩りもしたけどね」

今回は全員飛んだり跳んで移動してるので昼休憩は五十階のボス部屋前となった。

「カケルは前回から下には行ったのか?」

「否、機会が無くて行ってないよ。金払うのも億劫だし、個人でも入ってない」

「だったら更に奥、行ってみようぜ」

「う~ん…。リュネ、此処のボスを殺ったら自分に結界張って《阻害》とか《遮断》みたいなの掛けてくれるか?」

「カケルさぁん…、私、要らない子…ですかぁ?」

「そんな事は無いぞ?ジョンに身の程を知って貰う為、モンスターにボコボコにしてもらうんだ。俺も戦ってみたいしな」

抱き締め撫でてあやす。しかしリュネの気配でモンスターが寄って来ないのでドロップがボスのしか無いのだ。俺はともかく、ジョンは仲間に着けられる装備が欲しいと言っていたので少しは戦いたいのだと。

 昼飯は焼き立ての薄焼肉と、持参したスープに四角ソーサー。

「何でこれ、四角いんだ?」

「デカく作って切ってあるんだよ」

「もっとデカくても良いな」

「枚数食え」

「それもそうか」

「カケルさぁん、あ~~ん」

「あ~ん」

ジョンと話すとリュネが妬く。雛鳥みたいに給餌され、食休みをしてボス部屋へ入り、腹向けて寝てるボスを容赦無く煙に変えて行った。
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